漫画『今世は当主になります』の117話のネタバレと感想です。
ペレスは前回フィレンティアをデートに誘い、帰り際にアカデミーに入学することを明かしました。
そして今回、彼との別れのシーンが描かれます。2人はそれぞれ何を思うのか、ストーリーの続きをまとめました。
ペレスはアカデミーへの入学を決意する
アカデミーに行くべき理由
アカデミーに行くことにしたーーー
馬車の中でペレスから聞いた言葉は、フィレンティアの予想どおりでした。そしてニコリと笑い、たくさん学んできてねと激励しますがーーー
この時ペレスは疑問を口にします。彼女は以前からアカデミーへの入学を勧めていたのに、なぜ一度も説得しなかったのか不思議に思ったのです。
すると彼女は真剣な表情で「あなたが自ら決めるべき事だから」と答えます。
前世のペレスはその壮絶な毒気で人々を引き寄せて皇太子になりましたが、今の彼は違います。だからアカデミーで時間を無駄にするなら、いっそ行かないほうがいいと思ったのです。
彼女の真意を知ったペレスは唇を引き結びます。そして自身がアカデミーに行くべき理由をようやく理解し、彼女にお礼を言うのでした。
見送りに来たフィレンティアに、お別れの挨拶をする
早朝、ペレスはアカデミーに向かう
ペレスは翌日、アカデミーに行くため朝早くに出発しようとします。しかし玄関の扉を開けると、そこにはフィレンティア(出発時刻は教えていない)がいたので目を丸くしました。
話を聞くと、彼女は「今日行きそうな気がした」という曖昧な理由だけで見送りに来たそう。それを聞いたペレスは小さく笑いました。彼女はいつだって、ペレスを誰より理解していたのです。
ペレス視点
この時ペレスは思いました。
アカデミーで過ごす間、一番辛いのはフィレンティアに会えない事だろう。それに今こうして与えられる彼女のぬくもりと優しさは自分だけのものではないのだろう……と。
だからペレスは今だけ『悪い子』になります。別れの挨拶だと言って、彼女の額にキスをしたのです。
そして顔を真っ赤にした彼女に別れを告げると、堂々とした足取りでその場を去るのでした。
今世は当主になります・117話のネタバレと感想
ネタバレ感想|ペレスの母・ケイラのはなし
上の解説では省きましたが、フィレンティアが見送りに来る前にポンタイン侍女長も挨拶に来ていました。
このとき彼女はペレスにプレゼント(高価そうな黒い手袋)を渡しています。アカデミーがある土地は冬が寒いので、それを気遣って選んだプレゼントだそう。
なおこのシーンで侍女長は、ペレスの母・ケイラについて少しだけ話をしています。
ケイラは王宮の侍女だった頃、侍女長の教え子でした。
しかし侍女長はケイラが病気になったとき助けられず、またペレスが皇居で生き続けていることも知らなかったので罪悪感を感じています。そう言った事情からペレスに協力したいようですが・・・
別に侍女長は悪くありませんし、罪悪感を覚える必要なんてありません。ペレスの母・ケイラが亡くなった件についても悪いのは皇帝と皇后です。ケイラを侍女に昇格させたのは侍女長らしいですが、彼女に非はありません。
それでもこうしてペレスを気に掛けるのは、責任感があり愛情深い人だからなのかなと思いました。
責任感だけではこれほど誰かを気に掛けたり、ましてや相手のことを考えたプレゼントなんて贈れないでしょうから。