漫画『結婚商売』の84話のネタバレと感想です。前回、ジャコブの投石攻撃によりアルノー領は大ダメージを負いました。
そして物語後半ではヴァンサンが急に昔話をはじめましたが、なぜ彼はこのタイミングで過去を振り返ったのでしょうか?
続・ヴァンサンの昔話|過去の行いをずっと後悔していた
ヴァンサンは後悔していた
当時の出来事を振り返りながらヴァンサンは語ります。
ウィグ子爵家を去る前に、なぜ長男のローランドと決死の覚悟で戦えなかったのか。彼はそのことをずっと後悔していたそう。
ザカリーが戦場から解放されなかったのも、子供と結婚商売をして後継者がいないのも、全てはザカリーを守れなかった自分のせい。彼はそう考えていたのです。
覚悟を決めたビアンカに、彼は悲痛な提案をする
ヴァンサンの願い事
昔話を聞いた後、ビアンカは微笑みながらヴァンサンを慰めました。
いつも要望を叶えてくれた執事長を、彼女は恨んでなどいません。それに彼は最初からアルノー伯爵家の忠実な家臣であり、ザカリーを守ってくれたもう1人の父親ですから。
そう告げるとヴァンサンは感極まった顔をしますがーーーその直後、膝まづいて言いました。
「奥様、アルノー領を捨てて逃げて下さい」と。
奥様、逃げて下さい
領地を捨てて逃げろだなんて、なぜそんな事が言えるのか。ビアンカは当然ながら反論しました。
しかしヴァンサンは説得を続けます。アルノー領の物資や食料がなくなっても、敵は攻撃を止めないでしょう。それに戦いはいつ終わるか分からず、いずれ領民たちの崇高な意志に邪悪な心が芽生える可能性もあるのです。
だからこそ彼は繰り返し言いました。奥様、お願いですから後継者と共にブランシュフォールに逃げて下さい……と。
「奥様と御曹司だけは、死を待つしかできないこの城から逃げてください。そしてどうかアルノーの勇猛な最後を覚えておいてください」
引用元:結婚商売84話・ヴァンサンの台詞
ビアンカ視点
この日ビアンカは、2度目の人生を得た本当の理由がここにあるのだと実感しました。前世では直視できなかった、滅門するアルノーを記憶し続けることが自分の役目だと思ったのです。
まとめ|結婚商売84話のネタバレ感想と補足
補足|子供ビアンカのはなし
字数の関係でカットしましたが、84話の冒頭ではビアンカが嫁いで間もない頃のはなしが描かれています。以下、内容を簡単にまとめました↓
- ビアンカは引きこもりがちだったが、その日ジャンヌを探しに部屋の外に出た
- しかし階段から落ちてしまう
- ビアンカが立てずにいるのに、使用人たちはみんな見ているだけ。誰も助け起こさなかった
- 本来なら助けるのが当然だが、使用人たちは貴婦人にどう接するべきか分からなかった。
- その日以来、ビアンカは部屋から出てこなくなった。
- この件を知った乳母・ジャンヌは激怒する。今の使用人全員を解雇して、もっと賢い人を迎えるよう要求した
こういったシーンを見ると、ビアンカが孤立して悪妻になったのは本人の責任だけじゃないように思えますね。
周りの大人たちにこんな態度を取られたら、子供は誤解するし心を開きません。頼れる相手がジャンヌ1人しかいないなら尚更でしょう。
というか管理人、このシーンを見てつくづく思いました。
イボンヌがもしこの場にいたら、絶対にビアンカを助けてくれたし優しく慰めてくれたのに…!と。
この頃はイボンヌも子供だから無理な話ですが、彼女がいてくれたら違った結果になっていたと思うんですよ。そう考えるとやりきれない気持になります。
ネタバレ感想|乳母・ジャンヌの印象
今回、ビアンカの乳母・ジャンヌに対するヴァンサンの心情が描かれていました。
彼はジャンヌのことを傲慢で面倒な人だと思っており、この点については読者も同意見だと思います。実際、彼女がもっと上手く立ち回ればビアンカは孤立せずに済んだでしょうから。
けれどヴァンサンは『奥様を守るために声を出せる人だった』という印象も持っているようです。
ザカリーを守れず歯がゆい思いをしたからこそ、乳母としての任務を全うした彼女を評価したのかもしれません。
楽しみにしてました!
更新嬉しいです。
気に入ると何回も何回も読み返すので、
読ませていただいて嬉しかったです。
またきます!
たくさん読んで頂けて嬉しいです!
優しい言葉ももらえて管理人冥利に尽きます。