『悪女は砂時計をひっくり返す』の外伝11(115話)のネタバレと感想です。
アリアと遊んでいる最中、ブリスは急に気絶してしまいました。彼女の身に何が起きたのでしょうか?ストーリーの続きをまとめました。
目次
未来編①黒髪の子供は、奇妙な感覚に襲われる
子供はブリスを探すが…
「ブリス…今度はどこでやらかしてるんだ?」
王宮の一室で、黒髪の子供ーーなお髪は短く、少年のような恰好をしているーーが呟きます。そして部屋の外で控えているルビーに声をかけて、ブリスを探してもらおうとしますが・・・
その瞬間、子供は奇妙な感覚に襲われました。
ブリスが気絶したため、主治医のメアリーに診療してもらう
ブリスが倒れた理由
ブリスが突然気絶したため、アリアは急いで主治医のメアリーを呼びます。
しかしメアリーの診断によれば、ブリスの体に大きな異常はなく休めばすぐに良くなるそう。子供は興奮すると気絶することがあるので、そのせいで倒れたのだろうと彼女は言いました。
・・・
メアリーが退室した後、アリアは現状を整理します。
ブリスの話を聞く限り、未来のアリアが子供を虐待したワケではなさそうです。そしてベッドで気持ちよさそうに眠るブリスを見つめながら、アリアは語りかけました。
「ブリス、あなた…体が弱いわりに活発ね。お母さんと遊びたかったの?」
未来の私は体が弱いらしいから、一緒に遊んであげられなかったのだろう。一人で寂しかったのかも···。
ブリスが過去に来たのは母親と遊びたかったから。アリアはそう結論付けます。
そして我が子の頭をなでながら、未来の自分がちゃんと母親の役割を果たしているようで良かった…と安堵するのでした。
(そうよ。私がいくら悪女でも、私側の人に危害を加えるような馬鹿なマネはしないはず。その人たちがいつも笑顔でいることを願うのだから。その他には何の関心もないけれど)
娘のために出来る事
ブリスは丸一日眠り続けたものの、目覚めた後は元気そうでした。そのためアリアは彼女をランチに誘い、また一緒に遊んであげると約束します。
母親と遊びたくて過去に来た子なのだから、それくらいの願いは叶えてあげようと思ったのです。
アリアは娘に優しく接するが、そのせいで誤解を引き起こす
アース視点|誤解が誤解を呼ぶ
アースは城に戻ると、アリアの執務室に向かいます。するとそこには事務仕事をするアリアと、テーブルで絵を描くブリスの姿がありました。
ソファやテーブルの位置も変更されていて、アリアのすぐ傍にブリスがいる状態です。その光景を見たアースが不思議そうにしていると、アリアは彼に小声で話しかけました。
「子供とたくさん遊んであげようと思って」
その言葉を聞いたアースは、アリアが全ての事情を察したのだと勘違いします。
(すぐに気づいたのですね。ブリスが消えるために過去に来たのだと…私のアリアは、その望みを知りながら運命を受け入れることにしたのか!それで最後まで優しくしてあげようと思って…!)
要するにアースは、アリアが体を壊してでもブリスを産む覚悟したのだと勘違いしたのです。
そして妻の姿に心を打たれたアースは、彼女のために世紀の名医を見つけよう!と決心するのでした。
ルビー視点|良からぬ企みをする
良く晴れた空の下、ブリスはおいしそうに食後のアイスを頬張ります。そしてアリアは優雅にお茶を飲みながら「おいしい?」とブリスに話しかけますがーーー
その傍らに控えるルビーは、ひどく不機嫌な表情をしていました。
(最近、あの子供との距離が近すぎないか?まあ、仕事は早く処理されたから問題はないけど)
しかしルビーの心情とは裏腹に、アリアはブリスをひたすら甘やかします。お祭りに行ったことがないブリスのために、自費を使って“即位式前夜祭”を開くとまで言い出したのです。
それを聞いたルビーは驚きながらも、口元に小さな笑みを浮かべました。
(自分側の人には良くしてくれる人だと思っていたけれど、あんな厄介者にもこれだけ気を遣ってくれるの?やはり私もアリア様の側について良かった。あの子供が去れば、彼女の傍に残るのは私だけ…!)
未来編②異変に気付いた子供は、ルビーを警戒する
ルビーの雰囲気が変化する
「入ります」
ドアの向こう側でルビーが返事をした瞬間、黒髪の子供は顔を青くしました。
というのもルビーの雰囲気がいつもと違うのです。まるで別の誰かに変わったように感じて、子供は警戒しました。
ネタバレと感想|悪女は砂時計をひっくり返す・外伝11(115話)まとめ
外伝11(115話)のおさらい
アリアは賢い子なので、ブリスの事情について大体理解したようです。
未来の自分は体が弱く、それはブリスを産んだことと関係していること。けれど我が子を大切にしていたこと。そういった事情を正しく理解しますがーーー
ただし、ブリスが過去に来た理由については誤解します。
ブリスは母親と遊べないため、寂しくて過去に飛んできたのだと勘違いしたのです。
そのためアリアは、ブリスと一緒に遊んであげることにしました。誤解はあるものの、ブリス的には願ったり叶ったりでしょう。
ただしそのせいで、アースもまた勘違いをします。彼視点だと、アリアが聖母に見えているようです。
以下、外伝11での状況を簡単にまとめました。
母親であるアリアを助けるため、自分は消えるべきだと思っている
アリア
未来の自分は体が弱く、またブリスも生まれつき体が弱いことは知っている。ただしブリスが過去に来た理由については「母親と遊びたいからだろう」と勘違いをしている。
アース
ブリスの事情を知っているが、外伝11にて盛大な勘違いをする。「アリアはブリスの事情をすべて察したうえで、一緒に遊んであげているに違いない!なんて優しいんだ!」的なことを考えている。
それぞれ誤解していますが、奇跡的に全員の利害が一致していますね。
ブリスは母親と遊べて嬉しいし、アースが名医を探せばアリアも安心できるでしょう。何やかんやで噛み合っています。
ネタバレと感想|未来のルビーに何があった?
外伝11の冒頭とラストシーンでは、黒髪の子供が登場しています。セリフから考えると、この子はブリスの血縁者でしょう。
この子は姿の見えないブリスを心配して、ルビーに探してもらおうと声をかけますがーーーそのとき奇妙な感覚に襲われて、さらにルビーが別人に変わったような気配を感じます。
いったい未来で何があったのか、次回が楽しみですね。