小説『再婚承認を要求します』外伝43のネタバレ感想|龍の谷での試験

再婚承認を要求します外伝

小説版『再婚承認を要求します』のネタバレ感想です。今回は『外伝43  龍はなぜ鳥を愛するのか(3)』の概要をまとめました。

前回ラリは、ドルシから預かった”マッケナの日記”を読みました。龍の谷に試練を受けに行った後、マッケナはどうなったのでしょうか?

管理人の感想を添えつつ、ストーリーを簡単に紹介します。

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モテ視点|怪しい警備員を追いかけ、宮殿に侵入する

ケルドリックは宮殿に向かう

再婚承認を要求します外伝
以下の文章は『再婚承認を要求します外伝』のネタバレであり、原作を翻訳したものです。8割意訳かつ概要のみ紹介しています(詳細を載せたら多分、権利元から苦情が来るので)

東大帝国に到着した翌日。ケルドリックは宮殿に行くため、鏡の前で正装に着替えます。

モテはその服装を茶化しながらも、羨ましそうに彼をちらっと見ました。騎士として堂々と宮殿に入れることが羨ましかったのです。

”とある人物”を発見する

ケルドリックが出た後。

モテが窓辺で一人空想にふけっていると、外にシシの姿を見つけました。常時泉にいた頃とは違い、貴族の令嬢のように着飾っています。

「シシ!シシ!」

モテは慌ててマントを羽織り、旅館の外へと飛び出します。シシがどう過ごしているのか、危険な状況ではないか聞かなければなりません。

 しかしどれだけ走っても、彼女は見つかりませんでした。

警備員の怪しい動き

見間違えたのかな…と走るのを止めると、いつのまにか宮殿の入口付近まで来ていました。入口を見るとケルドリックが検問を受けている最中で、彼は何かを説明していますが・・・

次の瞬間、モテは目を見開きます。

というのも1人の警備員がケルドリックを引き止めている間に、もう1人の警備員がこっそりと馬車の窓に手を入れていたのです。

白うさ
何かを盗んだっぽいね。
ひよこ
明らかに怪しい。

モテはその警備員を徹底的に監視していると、彼もこちらに気付いて急ぎ足でドアの中に入ります。

そのためモテは警備員を捕まえるため、検問所への道を探します。しかし入る方法がないので、人目につかないよう塀を超えて内側に侵入し、周囲の草木などに身を隠しながら正門の方に向かいました。

白うさ
不法侵入は良くないけど、ケルドリック心配して来ちゃったんだね。
ひよこ
もう1人の警備員は同僚だろうしグルの可能性があるから、実質モテが動くしかない状況だよ。

先ほどの怪しい警備員を見つけたので尾行すると、彼は人通りのない方へと歩いて行きます。

すると警備員は周囲に誰もいないことを確認してから、懐から何かを取り出して木の下に埋めました。

・・・

「きっと馬車から取り出した物に違いない」

モテは警備員がいなくなると、静かに茂みから出ます。しかしその時、大きな黒い犬が現れて狂ったように吠えるので、モテは急いでその場を離れますが・・・

どこから騎士たちが現れて、追いかけてきました。

ラリ視点|宮殿の庭で、日記のつづきを読む

ラリは日記のつづきを読む

ブック

日当たりがよく人通りが少ない場所に来ると、ラリは草むらに入って座ります。ここなら誰にも邪魔されないだろうと思ったのです。

リルテアン大公が何かしないか気になりましたが、何かあればやり返すだけのこと。ラリは鼻息を荒くして、マッケナの日記を広げました。

リルテアン大公について
ソビエシュの叔父で、ナビエとも親戚にあたる人。しかしラリとカイをひどく嫌っていて、険悪な言葉を浴びせることもしばしば。噂によると大公は、自分の次男を後継者にしたがっているそうです。

続・マッケナの日記~龍の谷での試験~

龍の谷での試験

日付: X月X日
“龍の谷”の小屋で待機していると老婆がやって来て、準備はできたかと尋ねた。
老婆によると、ここに試験を受けに来た人は数千人もいるそうだ。あの太陽に似た女性はキラキラして素敵だが、まさか数千人が求愛するほどだなんて。

彼女がなぜ私の告白に無関心だったのかわかった。彼女にとって、私は数千人のうちの1人にすぎなかったのだ。試験を受けろと言ったのは、数千人を効率的にふるいにかけるためだろう。

ひよこ
マッケナは相変わらず、試験=強さと愛の証明だと思っているよ。
白うさ
どうしよう。ツッコミがいない。

日付: X月X日
寝て起きたら外が騒がしい。驚いて外に出てみると、昨日は荒野にいたはずなのに小屋の周囲が小さな村に変わっていた。
何事かと思ってあたりを見回していると、見知らぬ男が「手を組まないか」と話しかけてくる。試験に受かったら褒美を山分けしようと提案してきたのだ。

こんな狂人がいるだろうか。

試験に受かれば太陽のような彼女と恋愛ができるのに、褒美を分け合おうなどと。みんなで一緒に恋愛でもする気か。
だから誰とも手を組まないと言ったら、みんな驚いて「すごい奴が来た」とコソコソ言い合った。 いや、何がすごいんだ?

日付: X月XX日
村に巨人が現れて、塔の鐘をならす。そして参加者たちの前で、巨人は山を指さして「山の一番上にあるものを持って来い。3日以内に持って来なければ脱落だ」と言った。
すると皆、慌てて山に向かって走り出した。

なので私は小屋に入り、服を脱いで鳥の姿になり山に飛んで行った。頂上に行くと宝石があったので、それをくわえて再び小屋に戻った。2時間かかったかな?

白うさ
マッケナ限定でイージーモードな試験だね。

服を着てから巨人に宝石を持って行くと、こんなに早く合格した人間は初めてだと言われる。また巨人は「伝説の鳥頭一族は初めて見る」と言うので、正体を隠していると伝えると、巨人は口をつぐむと約束してくれた。

日付: X月XX日
知らない人が近づいてきて、今すぐ棄権しなければお前の正体をバラすぞ!と脅迫してきた。 勝手にしろとドアを閉めた。

日付: X月XX日
昨日のあいつが、指で私を指差して「あいつは鳥の頭だ! 伝説の鳥の頭だぞ!」と叫んだが、誰も相手にしなかった。

日付: X月X日
同様の試験を2つほど受けたら、参加者がぐんと減った。

日付: X月XX日
巨人と少し親しくなって会話をしていると、途中ですごい報せを聞いた。

龍の谷は、龍に願い事をしたい人が集まる場所らしい。

白うさ
ようやく誤解に気付いたね。
ひよこ
ちなみに大抵の人は、龍の力を求めて訪れるらしいよ。

私が望むのは龍の力ではなく愛だと言うと、巨人は「好きな龍の名前は何だ」と尋ねる。しかし私が好きなのは龍ではなく人だ。
そのためここに来た経緯を告げると、巨人はじっくり考えてから「誰だかわかった」と口を開いた。

突然の喧騒

ラリが次のページをめくろうとすると、遠くない所から騒がしい声が聞こえて来ます。

なのでラリは日記帳をカバンに入れて、茂みの外に出て音のする方へと走りました。

⇒『再婚承認を要求します』外伝44はこちら

『再婚承認を要求します』外伝43のネタバレ感想

感想①マッケナだけ有利な試験

ネタバレ感想

“龍の谷”の試験は、山に登って宝石を取ってくること。

試験と称するからには、山道がよほど険しいのか、もしくは多くの罠が仕掛けられていたのかもしれません。何にせよ、ハードな試験だったのでしょう。

が、しかし。

マッケナはその試験をたった2時間でクリアします。鳥になって飛んで行ったので、マッケナだけ試験がイージーモード。

管理人はこのシーンでひたすら笑いました。

ただしこの方法、他の参加者からすればズルいんですよ。なにせ皆が苦労して山に登っている中、マッケナだけ空を飛んであっさり目的を達成するワケですから。

途中、マッケナの正体に気付いた参加者が「今すぐ棄権しなければ鳥頭一族だとバラしてやる!」と脅していたのも、そういう心情からだろうと思います(ただし暴露しても、全く信じてもらえませんでしたが)

感想②夢見がちなモテ

解説文では省きましたが、ケルドリックが宮殿に向かった後、モテが1人で空想するシーンがあります。

このシーンでモテは、窓際に腕をつきながら「僕も騎士になりたい」と呟いていました。

大きな馬に乗って剣を振り、忠誠心とか義理とか、そういう事をしてみたいようです。それから素敵な主君と背中あわせに立って敵と戦うとか、そんな事もしたいのだとか。

完全に漫画のワンシーンですね。

そのためケルドリックや養父母には幼稚だと笑われましたが、モテは本気で夢見ています。

おまけにモテの実年齢は14歳で、ちょうど現代だと中学2年生。人生の中で一番夢見がちな年頃なので、そういう将来を期待するのも無理はないでしょう(ちょっとロマンチックすぎる気もしますが)

⇒『再婚承認を要求します』外伝44はこちら

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3件のコメント

更新ありがとうございます。
鳥頭一族は常にギャグ要員ですが、マッケナが伝説の一族だと信じて貰えなくて笑いました。
今さら気づいたのですが、原作の挿絵だとマッケナもハインリの腹違いの兄弟だけあって瞳が紫なんですね。父王が紫眼だったのかな?
魔法使いではないのは妾腹だからでしょうかね。

リルテアン大公はハインリがラスタの事を好きだと勘違いをしてナビエの悪口を言ってた人ですよね。
グローリーエムの害になる人物だからとソビエシュも投獄OKしたのに結局東側が脱獄させて、ハインリが糾弾されたと記憶しています。
息子はソビエシュのメンタルやばーと怖がって継承辞退した長男だけだったのに次男が産まれていたとは。
エルギ父が言う「息子はまた産めばいい」を地で行くような人ですね。
当時のソビエシュはハインリ憎しで、国外に逃げたハインリの敵一族を調査させて手を組む考えもしてたので、(伏線予想は辞めようと思いつつ)もしかしたら今後敵側オールスターズ総出で東の後継者争い&西を潰しに来たりする嫌な展開が待っていたりして。
次男は血筋的に正統な後継者だろうし別に東はそっちでうまくやったらいいと思いますが、ソビエシュの思惑でラリ達が巻き込まれたら嫌ですね。
エルギ父も外国に逃げたままだし、アレイシアもおいかけたままだし、エンジェルはどうした?という感じだし、シシって娘は何やってんの?だし、展開が読めませんが至るところでドロドロになる予感です。
毎回思うんですが、西大帝国夫妻周辺は幸せで仲良しで平和でいて欲しいです。

紫眼はもしかしたら私の画像の色調のせいかもしれません。
マッケナの髪まで青のはずが青紫なのでm(_ _)m

>マリさんへ
コメントありがとうございます。
リルテアン大公に次男が生まれていたのは驚きですよね。おっしゃる通り、”息子はまた産めばいい”を地で行く人です。
あとマッケナの瞳ですが、青っぽいです。うす暗い青?だと思います。

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