ピッコマで連載中の『悪女は砂時計をひっくり返す』の72話~73話のネタバレ感想です。
前回のラストで、ミエールは隠し部屋から赤い小箱を取り出していましたね。彼女は何を企んでいるのでしょうか?
ストーリーと感想をまとめたので、続きを見てみましょう!
72話の概要|幻覚剤の服用について調査が行われる
イシース視点
自宅のテラスでお茶を飲みながら、イシースは自分宛てに送られた手紙を読みます。そして読み終えると、彼女は1人呟きました。
「よくも私にこんな手紙を送れたものね、ミエール嬢。どうしてやろうか」
ミエールの悲惨な現状
ベッドから動けない父親の傍に座りながら、アリアと母親はミエールの処遇について相談します。
アリアが「悔い改める機会をあげてはどうでしょう?」と提案するも、父親はぼーっとした様子で反応しません。この様子だと、父親がミエールの肩を持つことはしばらく無さそうです。
するとドアの隙間からカインの姿が見えたので、アリアは彼に近づいて最近忙しそうですね…と話しかけます。
わずかに頬を染めるカインを見ながら、アリアは心配事があるのだと告げました。というのもミエールの部屋から、泣き声や物を投げる音が聞こえるのです。
「使用人も怖がっていて、私もちょっと…それに、ミエールが幻覚剤を飲んだという噂もあるでしょう」
さらにアリアは、不安そう顔をしながらキラキラした瞳でカインを見つめます。その顔に抗えるはずもなく、彼は目を反らして「あまり心配するな!今日、幻覚剤の調査をしに来るから!」と返事をしました。
ロースチェント邸に調査員が来訪する
その後ロースチェント邸に、幻覚剤の調査員たちが訪問します。
調査員と騎士たちの先頭にはアースが立っており、彼が直々に取り調べをするのだと言います。
調査員たちはミエールの部屋に到着すると、彼女を乱暴に引っ張り出して両手を拘束します。
そして取り調べのため応接室へと移動する最中、その様子をすぐ傍で見ていたアリアは小声で呟きました。
「あら…思ったより平気そうね。まだ苦労が足りないのかしら」
その言葉にミエールは激昂します。あんたのせいで!とひたすらアリアを罵倒し続けますが…
するとその時、アリアがミエールの頬をパンっ!と平手で叩きました。
「静かになさい。公務の邪魔をしはいけません」
毅然とした態度で告げるアリア。一方でミエールは、何をされたのかわからず呆然としていました。
調査員による取り調べ
応接室に到着すると、調査員とミエールのみで幻覚剤の取り調べが行われます。その際にアースは、未成年だから誰かの幻覚剤を服用したんだろうと言及しました。
- ミエールは幻覚剤を服用した
- そのため犯行現場にいなかったアリアの存在を主張し続けている
- 他のパーティー参加者から薬をもらった疑いがある
ミエールは必死に、誰も幻覚剤など飲んでいないと主張します。そして泣き崩れると、どうして信じてくれないの!と訴えました。
その言葉に、わずかな動揺を見せる調査官。するとその時、アースが彼女の前に膝をついて尋ねます。
「あなたの言葉を聞いていると、本当に事件現場でアリア令嬢を見たように思えますね。もう少し詳しく説明できますか?」
すると彼女は、事件当時の光景について説明します。
アリアが部屋にいて、父と自分は廊下にいたこと。アースが急に空中に出現して、アリアを抱いて魔法のように忽然と消えたこと。
その様子からは、ミエールが本心を言っているのだと伝わってきますが…
調査員が荒唐無稽な話を信じるはずがなく、結局ミエールは幻覚剤のせいで事実と幻覚を区別できなくなったと判断されました。
取り調べの後。
アースは事件当日のパーティー参加者を徹底的に調べるよう騎士たちに命令します。その言葉に、ミエールは顔を青くします。
(違うのに、皇太子は本当に…!)
すると彼は応接室を出る時、あざ笑うかのような視線をミエールに向けて言いました。「あなたの幻覚を信じてくれる人に出会えるといいですね」と。
イシースからの手紙
ある日ミエールの元に、イシースからの返事が届きます。というのも以前、イシースに脅迫の手紙を送っておいたのです。
『最近の出来事は、私一人ではなくイシース公女と共謀して行ったことだと証明する手紙が残っています』と。
つまりミエールを見捨てれば、イシースも道連れにされます。
そのためイシースは無視できず『私があなたを捨てわけないでしょう。クロア王国に行く準備で忙しかったので、近いうちに連絡します』と返事をしたのです。
その手紙を見て、ミエールは不気味に笑いました。
73話の概要|ミエールはクロア王国に逃走する
屋敷からの逃走
ある日の夕方。イシースの手引きにより、ミエールは屋敷を脱出します。
夕食を持ってきたメイドと服を取り換えて、顔は化粧でごまかし、屋敷の前に待機させておいた馬車で逃走したのです。
イシースと合流する
夜になり、ミエールはやっとイシースの乗っている馬車と合流します。
そして馬車でクロア公国に向かう途中、アースが不思議な能力を持っていることを話しました。イシースが反乱を成功させるためにも、必ずこの情報を知らせねばと力説しますが…
イシースは冷めた目で、証拠もなしにそんな話をしない方が良いと注意しました。
その反応に、ショックを受けるミエール。いったい誰に言えば、私の言葉を信じてもらえるの?と、彼女はますます悩みました。
クロア王国の国王と対面
ミエールは身分を明かせないため、イシースの専属メイドという設定でクロア王国に入国します。そして宮廷に到着すると、国王・ローハンが直々にイシース一行を出迎えてれました。
(思ったよりも若いわね。少し雰囲気が怖いけど…)
ミエールがそう思って見ていると、それまでイシースと話していたローハンが視線を寄こします。彼はとても美男なので、ミエールは頬を赤らめて顔をそらしました。
おまけに彼はミエールを見ながら「帝国ではメイドから漂う気品も違いますね」なんて褒めるものだから、彼女はますます赤くなります。
その結果、この人なら話を聞いてくれるかもしれないと思い「ローハン様にぜひ申し上げたい事があります!」と叫ぶものだから、イシースは恥ずかしさで顔を赤くしました。
それぞれの思惑
「どうしてあんなことを言ったんですか⁉ローハン様が面白そうだから後で話を聞くと言ってくれたから良かったものの!」
恥をかかされたイシースは、客室でミエールを叱りました。そして今回のことで何かあれば自分が責任を取ると言い、ミエールに念書を書かせます。
ミエールは謝罪して、素直に従いますが…
内心では、イシースが自分を信用していないことを理解しています。だから生き残るめに、国王のローハンを味方に付けようと画策していました。
ローハン視点
ローハンは玉座に座り、ワイングラスを掲げながら笑います。
「メイドが私に言うことがあるらしい。今回の反乱の障害になる皇太子の弱点とかかな?だとしたら面白くないか、ビカ」
ローハンが問いかけると背後の側近は、はい殿下と返事をしました。
『悪女は砂時計をひっくり返す』ネタバレ感想
72話の感想|ミエールの罪がさらに増える
72話では、ミエールの幻覚剤服用について調査が行われました。しかも内容が内容なので、アースが直接ロースチェント邸に出向くという徹底ぶり。
その結果、ミエールは幻覚剤の服用について濡れ衣を着せられました。
この件だけは無実なのに、アースにまんまと誘導されて余計な事を喋ってしまった感じですね。つまり彼は、最初から濡れ衣を着せるつもりだったのでしょう。
ただしミエールもやられっ放しではなく、自分が助かるための策を用意していました。
イシース宛に、私を助けないとお前の悪事もばらすぞという脅迫の手紙を送っていたのです。
というのもミエールは、以前2人で悪巧みをしたときの手紙をしっかり保存していたワケですよ。イシースには燃やせと言われていたんですけどね。これを周囲に見せれば、当然ながらイシースも罪に問われるでしょう。
恐らく71話ラストで出てきた赤い小箱の中身が、その手紙だったのかなと思います。まだ子供ですが、こういった処世術や悪知恵についてはしっかり身に付いているんですね。
ちなみにイシースから手紙の返事が届いた時、ミエールは不気味な微笑を浮かべていました。病んでいるというか狂気的というか…あの何とも言えない表情。
ピッコマで漫画が更新されたら、ぜひミエールの”あの顔”を見てみて下さい。
73話感想①現状までのおさらい
ミエールは我慢しきれず、ついに屋敷を脱出しましたね。兄・カインは止めましたが、プライドの高い彼女は侮辱される生活に耐えられなかったようです。
以下、ミエール側の現状についてまとめました。
- ミエールは国外逃亡した状態
- イシースは自国でのクーデターを企んでいて、そのためにローハン国王と結婚する予定
- ローハンも反乱に加担すると言っている
- ただしローハンは、アースとも友人関係にある(66話参照)
- なおクーデターが成功すれば、ミエールの罪も帳消しになる
- ミエールは生き残るため、ローハンを味方につけたいと考えている
- またアースの能力をみんなに知らせようとしている
現状を簡単に説明すると、イシース・ミエール・ローハンの3人はこれから反乱の準備をするワケですね。
ただし66~67話によると、ローハンとアースは親しい間柄のようです。なのでローハンの真意がどこにあるのかが重要なポイントになるのかなと思います。
73話感想②ミエールまで悪い癖が…
見たところミエールは、ローハンにときめいてますね。
本編では「美男子だけど好みじゃない」的なセリフを言っていましたが、頬を赤くしているあたり心が傾いている印象です。
婚約者のオスカーがいるのに他の男にときめいて、しかも相手は義理の姉になる人の婚約者。マズイ状況ですね。
ロースチェント一族の悪い癖が、ミエールにまで発生したのでしょうか。