ピッコマで連載中の漫画『外科医エリーゼ』のネタバレ感想です。139話・140話について紹介しています。
前回リンデンは、自ら剣をにぎり宿敵・マリエンを葬ろうとしました。しかし彼女の現状を知り絶句した挙句エリーゼにも止められたため、その目的は果たせないまま。
この先、彼はどうするのでしょうか?感想を交えつつ、ストーリーをまとめました。
外科医エリーゼ139話ネタバレ
リンデンは出陣命令を取り下げる
結局、復讐を果たせなかったリンデン。宮廷の自室へと戻ると、出陣を取り消すようクリスに命令します。
そして翌日。リンデンは再びクリスを呼び出すと、晩餐会の準備をするよう命令しました。
これはただの晩餐会ではなく、貴族派の処遇を決めるための集い。そのため晩餐会には貴族派全員を出席させ、彼らの罪を糾弾するのです。
何が目的なのだろう…とクリスは不思議に思いますが、今日のリンデンは冷静そのもの。昨日受けたような、感情だけの命令ではないのだと察します。
ミハイルとマリエンへの処罰
リンデンはミハイルを呼び出し、2人きりで話をします。もちろん世間話をするためでなく、ミハイルとマリエンの処遇を決めるための面談です。
2人がテーブル席について向かい合うと、リンデンは落ち着いた様子で要件を伝えました。
私はマリエン皇妃を決して許せない。亡き母と妹のためにも、必ず断罪する。だからお前は、マリエン皇妃を連れてこの国を離れろ。彼女が生きている限り、二度とこの国に戻ってくるな。
マリエン皇妃とミハイル王子の追放。これがリンデンの下した判断です。
これを聞いたミハイルは冷や汗をたらし、怪訝な顔をします。
というのも、彼が思うよりずっと優しい処遇だったから。むしろ「許す」と言っているようなものです。
しかしリンデンが深い憎しみを抱いている事は、ミハイルも十分理解していました。だからこそ、不思議で仕方なかったのです。
晩餐会で貴族派を糾弾する
晩餐会に出席した貴族派たちは、豪華な食事を目にしながらも緊張していました。このタイミングで開かれた晩餐会なら、裏があるだろうと勘繰ったのです。
リンデンが会場に姿を現すと、メルキト伯爵が恭しく挨拶をします。伯爵もまた「嫌な予感がする」と警戒し、顔に汗を浮かべていました。
するとリンデンは無表情で、なぜ貴様らを呼んだか理由が気になるだろうと告げます。そしてクリスに命じ、貴族派たちの前に”フタのついた料理皿”を持ってこさせました。
怪訝そうな顔で、その皿を見る貴族派。メルキト伯爵がそのフタを取ると…
皿の上に置かれていたのは、何百枚もの書類。そこには貴族派の謀逆の証拠や、個人が犯した罪などが全て記載されていたのです。
外科医エリーゼ140話ネタバレ
貴族派に下された、最終判決
証拠書類を突きつけられ、慌てふためく貴族派。そんな中リンデンは、彼らに言いました。
本来なら、ここにいる全員を処罰して母の墓前に捧げたい。けれど帝国のためには、お前たちを生かしておいた方がいいだろう…と。
だからリンデンは、貴族派にチャンスを与えます。
ここでリンデンに忠誠を誓うなら、証拠書類はすべて燃やして無かったことにすると提案したのです。もし断るなら国法で厳しく処罰するぞ、という脅し文句を添えて。
この提案に貴族派は戸惑うものの、全員息をのみ深々とリンデンに頭を下げました。
貴族派は全員、リンデンへの忠誠を誓ったのです。
戸惑うリンデンに、エリーゼが告げた言葉
百願の宮(リンデンの母が亡くなった塔)の頂上から、リンデンは1人で空を見つめていました。
するとそこにエリーゼが現れます。
リンデンは「私は大丈夫だから戻れ」と言いますが…エリーゼは何も言わず、彼を抱きしめました。大丈夫だと言われても、そうは見えなかったのです。
話を聞けばリンデンは、自分の気持ちがよくわからない様子。
彼は復讐を願っていて、今もその気持ちは変わりません。なのに、なぜか”貴族派に恩赦を与える”という選択をしてしまったのです。そのことに、他でもない彼自身が戸惑っていました。
するとエリーゼは彼から体を離して言います。
亡くなった2人が何を望んでいたのか、私にはわかりません。けれど2人は、リンデンの選択を受け入れると思うのです…と。
家族ならリンデンの幸せを願うはずで、またエリーゼも彼の幸福を望んでいます。そう告げれば彼は目を細めて、心の底から嬉しそうに笑いました。
その後
その後、ブリチア帝国ではいろいろな事がありました。
1つ目はリンデンの戴冠式。この時から彼は12代目の皇帝となりました。
過去では貴族派全員を粛清してから皇位につきましたが、その運命が変わったのです。
2つ目はミハイル及びマリエンの国外追放。
しかしミハイルは悲しい顔などせず、まるで長旅にでも行くような様子でした。エリーゼが出航の見送りに来たときも、笑顔を浮かべていた程です。
さらにこの時、リンデンも見送りに来ます。彼は照れた顔で「近くに用事があった」と言いますが…弟のために駆け付けたのは明らか。
リンデンは「いつか時が過ぎたら戻ってこい」と再会を願い、右手を差し出します。ミハイルはその言葉に顔をほころばせ、兄弟はしっかりと握手を交わしました。
139~140話の感想
139話の感想
あれほど復讐を望んでいたのに、リンデンは誰1人として葬りませんでした。”葬らない”というより”葬れない”と表現するほうが適切でしょう。
アムセル侯爵は自害してしまい、元凶であるマリエンはすでに廃人。それでも目的を果たそうと剣を振ったものの、最愛の嫁に止められて…
さらに母親との優しい記憶を思い出してしまい、彼はどうする事もできません。その結果、思わず口から出たのが「私はどうすればいい?」というセリフだったのでしょう。
長年の復讐計画が頓挫したので、やりきれない思いを抱えていたと思います。
ただし、彼が弱音を吐いたのはその時だけ。宮廷に戻ったリンデンは、ひたすら冷静…というか、模範的な皇帝でした。
簡単に言えば、断罪はするけど厳正なる処罰をするというスタンス。
マリエン&ミハイルには国外追放という厳しい罰を下したものの、随分と情けのある判決です。本来なら、2人まとめてコロコロしていた訳ですから。
晩餐会に呼ばれた貴族派にも、ちゃんと証拠書類を提示しました。前世では感情に任せてコロコロした彼ですが、今回は皇帝として適切な処分を行うのでしょう。
リンデン的にはモヤっとした心境でしょうが、何やかんやでエリーゼの願いが叶いましたね。
140話の感想
ハッピーエンドとは言い難いものの、全てが丸く収まりましたね。リンデンは不完全燃焼っぽいですが、次期皇帝として相応しい選択をしたのかなと思います。
前世での悲劇を繰り返すことなく、街が血に染まることもなく。そして彼自身、壊れることもなく。無事に皇位を継承できました。
多分、天国のレベッカとイブリンも喜んでいるはず。特にレベッカは、息子の手を汚してまで復讐を望むタイプではありませんから。
そして貴族派との確執が無くなった今。残った問題は、眠ったままの元皇帝がいつ目覚めるのか。この1点だけでしょう。
ネタバレ分かりやすく
本当にありがとうございます✨
わかりやすいあらすじと解説ありがとうございます。
が、誤字や誤表記が気になります。
公爵と侯爵、皇妃を皇紀、リンデンの姉を妹等。
それが無ければ完璧で、感謝しかありません。
ご指摘ありがとうございます。気を付けますね。