ピッコマで連載中の漫画『外科医エリーゼ』のネタバレ感想です。127話・128話について紹介しています。
前回のラストでは、ついに”エリーゼ伯爵”が誕生しました。陛下の命も助かったので、良い事づくめですね。
今回は127話以降の感想を交えつつ、ストーリーをまとめました。
外科医エリーゼ127話ネタバレ
エリーゼ伯爵の授与式
今日はエリーゼ伯爵の授与式が行われます。
16歳で騎士(デイム)に叙任され、17歳で大佐兼医務司令官。そして18歳で子爵の位を授かり、さらに今回は伯爵まで昇格したのです。
エリーゼが授与式に参加すると、リンデンから”皇室十字架”を賜ります。
皇室十字架とは、所有者に「絶対的な免責権」を与えるもの。1回だけ、どんな罪を犯しても赦免されるのです。
大変貴重なアイテムなのでエリーゼは遠慮しますが、リンデンが「夫婦喧嘩で役立つかもしれないぞ」と茶化すものだから、結局のところ受け取ってしまいます。
貴族派を討伐するため、リンデンは次の作戦を立てる
授与式の後。
リンデンとクリスは2人きりで、今後の作戦について話し合います。
今回リンデンが監禁された時、貴族派は悪質な世論調査を行って攻撃しました(122話参照)
クリスはこの件の証拠をつかんだので、事実を暴露してミハイルの支持率を暴落させようと提案します。
話を聞いたリンデンは、この作戦を承諾。クリスにも労いの言葉をかけますが…
リンデンの顔はどこか浮かない様子。それを見たクリスは、貴族派を討伐するのを躊躇っているのですか?と尋ねました。
リンデンは険しい顔で、その言葉を否定します。私がどれだけ奴らを恨んでいるか知っているだろう!と言い返しました。
母と妹のためにも、リンデンはこの復讐を終わらせる必要があるのです。今更、止めることなどできません。
貴族派はバッシングを受け、ミハイルの支持率は下落
クリスの目論見通り、悪事をばらされた貴族派は民衆から大バッシングを受けます。
優しいミハイルが陰湿な攻撃をしたと知り、民衆は戸惑います。もちろん彼の支持率は落ちました。
さらにリンデンは貴族たちの余罪も追及したため、市街はその噂でもちきりです。
リンデンの容赦ない報復
この件について、貴族派は激怒。彼らは会議を開いて、皇太子による弾圧だと主張します。
確かに不正をしたのは事実ですが、それは慣例的な部分もありました。にも関わらず、ミハイルは貴族たちを次々に投獄したのです。
チャイルド家の身内会議
貴族派の会議が終わった後、チャイルド家では身内のみの会議が行われます。参加者は、ミハイル・アムセル侯爵・ユリエン・メルキト伯爵の4人。
アムセル侯爵はここで「状況が良くない」と切り出しました。というのも、拘束の件以外にも問題があるのです。
どうやらリンデンは”国営銀行”の設立を予定しているそう。
そして国営銀行では新しい紙幣を発行して、その紙幣に”ロマノフ皇室とブリチア帝国の保証”を与えるとの事。
つまり新たな紙幣には、世界最強国である帝国の保証が付いているのです。
もし銀行が設立されれば、チャイルド家にとっては大ピンチ。今までは彼らは西大陸の金銭を掌握していましたが、その権力はかなり弱まるでしょう。
外科医エリーゼ128話ネタバレ
アムセル侯爵は、リンデンの討伐を目論む
リンデンが国営銀行を設立すれば、チャイルド一族は大打撃を受けます。
彼らが生き残る術は、ただ1つ。リンデンを討伐して、政治改革を起こすほか手段は無いでしょう。
そのためアムセル侯爵は、機会を利用してリンデンを亡き者にしようと提案しました。
しかしミハイルは、兄を討ちたくありません。ユリエンも渋い顔をしますが…
アムセル侯爵は真剣な表情で「彼を討伐しなければ我々が滅びる」と断言します。
その言葉を受け、ミハイルは渋々と承諾の意を示すのでした。
ユリエンは父親に反論するが…
話し合いの後。
アムセル侯爵は、急な腹痛でうずくまります。その場に1人だけ残っていたユリエンは、急いで鎮痛剤を用意しようとしますが…
彼は必要ないと言って、ひたすら痛みに耐えました。
・・・
呼吸を乱しながら、ようやく立ち上がったアムセル侯爵。苦しそうな父親を見ながら、ユリエンは考えました。
本当にこのような方法しかないの?私は死にたくないけど、皇太子を殺したくないしエリーゼも失いたくない。
だからユリエンは、リンデンと共に歩む方法はないのか…と父親に訴えました。
しかしアムセル侯爵は、その言葉を即座に否定します。皇太子は絶対に私たちを許さないと断言しました。
それでも彼女は食い下がり、皇太子に謝罪してはどうかと提案しますが…
この言葉に、アムセル侯爵は声を荒げました。なぜ謝罪が必要なのかと怒りをあらわにし、忌まわしい過去について語りました。
アムセル侯爵の事情
第一皇妃であり、アムセル侯爵の妹であるマリエン。
彼女は幼いころから現皇帝・ミンチェストのことを支え続けたのに、彼は20年間ずっと彼女を冷遇し続け、さらに平民であるレベッカを皇后の座に据えたのです。
そのせいで苦しむ妹を、アムセル侯爵はずっと見守ってきました。彼もまた、長年の苦痛に耐えていたのです。
怒鳴ったせいか、彼はまたもや腹痛に苦しみます。しかしすぐに息を整えると、今度は落ち着いた口調で言いました。
皇太子と貴族派は、すでに決別している。どちらかが血を流すまで終わらない…と。
そして彼は、心配するユリエンの頭をなでながら「心配するな」と告げるのでした。
127~128話の感想
128話では、チャイルド家の内情が語られましたね。そして、アムセル侯爵視点での事情も判明しました。
彼の妹マリエンは、第一皇妃にも関わらず皇帝に冷遇され続けました。おまけに皇帝は、マリエンを蔑ろにして平民の女を娶ったのです。
兄のアムセル侯爵は、当然ながら激怒。妹に何してくれるんだ!と思うのも無理はありません。そんな事情があったからこそ、例の事件に繋がったようです。
リンデンは貴族派を恨んでいますが、アムセル侯爵もまた皇帝を恨んでいました。
つまり、どっちにも事情があるワケですね。
今まではリンデン視点で語られていたので、読者は「アムセル侯爵って外道だな」とか「リンデン可哀想」と思ったかもしれませんが…
個人的には、一概にアムセル侯爵が悪いとは言えないなと感じました。
というか状況的には「これ、陛下が悪くない?」とさえ思ってしまいます。
皇帝である以上、本来は第一皇妃であるマリエンを大事にしなきゃならないんですよ。だって、皇帝だから。地位が高いのだから、身勝手な行動は控えるべきです。
なのに陛下は、平民のレベッカを妻にしたあげくマリエンを放置。これはアウトでしょう。
しかもアムセル侯爵の話が事実なら、マリエンは20年間も陛下を支え続けたのにあっさり袖にされたワケですよ。
そんな酷い話ってあります?あまりに可哀想です。
もしかしたらマリエンが相当な悪女で、陛下はそれに愛想をつかした可能性もありますが…ただ、その辺については今のところ不明です。
マリエンに非が無いなら、そもそもの元凶は陛下ってことになります。多分。