『余命わずかの脇役令嬢』の主人公・カリナは、幼少期から家族のせいで不自由な生活を強いられてきました。
カリナが家出した後、家族であるレオポルド家の人々はどうなったのでしょうか?また父・カーシスや妹・アベリアは、カリナの訃報を知ってどう思ったのでしょうか?
この記事では、レオポルド家がどんな結末を迎えたのか解説します。
なお最終回までの概要については『余命わずかの脇役令嬢|結末ネタバレ①』にて紹介しています。原作の結末を知らない人は、先にそちらから読んだ方がわかりやすいでしょう。
- 日本タイトル:余命わずかの脇役令嬢
- 原題(韓国語):시한부 엑스트라의 시간
- 英題:The Time of the Terminally ill Extra
- 原作:JAEUNHYANG
当記事で紹介している内容は、海外のネタバレサイトや国内の某掲示板などを参考にしています。原作小説は日本国内で購入できなかったため、管理人は未読です。もし記事内容に間違いなどありましたら、お手数ですがコメント欄にてご連絡いただけると幸いです。
目次
はじめに|カリナの実家『レオポルド家』について解説
レオポルド家の家族構成
まずはじめに、カリナの血縁である『レオポルド家』の人々について簡単に説明します。以下、本記事に登場するキャラクターです。
- カーシス:カリナの実父。貴族的な考え方でカリナには厳しい。
- ダリア:カリナの実母。妹と弟を甘やかす。
- インフリック:カリナの兄。レオポルド家の長男であり後継者。
- アベリア:カリナの妹。病弱だが魅力的で愛嬌があり、カリナにとても懐いている。
- フェルダン:元気でやんちゃな弟。
カリナはレオポルド家の第二子で、幼少期から我慢を強いられてきました。
妹のアベリアが病弱なので両親はそちらにばかり目がいき、カリナに「姉なのだから我慢しなさい」と言い続けてきたのです。
そのためカリナは、妹と弟の面倒をよく見る『優しい姉』であることを強要され、また妹として兄のサポートもする必要がありました。
レオポルド家は傍から見ると幸せな家庭ですが、その幸福はカリナの犠牲の上に成り立っていたのです。
父親カーシスや妹アベリアのその後は?レオポルド家の結末
父親・カーシスに別れの手紙が届く
カリナが家出した後、父親・カーシスは彼女を捜索します。しかしこの時はまだ事態を楽観視していて、しばらくすればカリナが戻ってくると思っていました。
そんなある日、レオポルド邸にて屋敷の人間全員が眠りにつくという事件が発生します。
なおこれはフェリオール(芸術家門カルロス家の当主でカリナの友人)によって人為的に引き起こされた現象。
この事件の際にカリナはカーシスの部屋に置手紙をし、その手紙には以下のように書かれていました。
- これが最後の挨拶です。二度と実家に戻りません。
- もう私に関わらないで下さい。
- 私はこれから画家として有名になります。
こうしてカリナは家族に永遠の別れを告げ、二度と実家には戻りませんでした。
なおカーシスは手紙を読んだ後すぐにカリナを呼び戻して話し合おうとしますが、時すでに遅し。もう何もかもが手遅れでした。
ちなみにこの時点で、カリナがもう帰って来ないと気付いていたのは妹・アベリアのみです。
カリナに会いに行くも拒絶される
父・カーシスは一度、カリナに会うため北部を訪問しています。
しかし全ては後の祭り。
カーシスは娘に離縁され、北部からも追い出されました。
カリナの訃報を聞いて、妹のアベリアは嘆き悲しむ
カリナが1度目の死を迎えた時、その知らせは北部だけでなく首都と南部にも伝わります。
カーシスは北部から南部に戻る途中でその知らせを聞き、そんなはずはないと酷く動揺します。なにせ先日会った時、娘は元気だったのですから。
そして母・ダリアは娘の訃報を聞いて気を失い、妹・アベリアと弟・フェルダンは一日中部屋の中で泣きました。
なおカリナの訃報が社会的に広まった後、カーシスはしばらく意気消沈して家の管理すら出来ませんでした。
母・ダリアの後悔
母親のダリアは、カリナの訃報を知ってひどく悲しみました。
またこの時ダリアは、カリナが食事の席に来ていなかったことを思い出して苦悩します。食事の席でカリナの顔を見ることは珍しく、いつも白かったあの肌が、本当は体調不良により青ざめていたのでは…と思ったのです。
なおダリアは「カリナの葬式に行くべきだったのに!」とカーシスを責めますが、彼には「私達にはその権利がない」と否定されました。
仕事面でもダメージを受ける
レオポルド家の人々は、ミリアンから「カリナは芸術病で命を落とした」としか教えられていません。
またレオポルド家はミリアンに縁を切られ、それに伴いフェステリオ公爵家(ミリアンの生家)との共同事業が全て白紙になります。
さらに北部にいる他のビジネスパートナーたちも、レオポルド家との取引を中止すると言い出しました。
1年半後、カリナが有名な画家になったことを知る
カリナの死から1年半が経過する
カリナ・レオポルドの死から1年半が経った頃。レオポルド家の人々は、社交界に顔を出さなくなっていました。
カーシスは自宅で仕事をし、皇室に顔を出していません。またアベリアやダリアも貴族との交際を絶っていたので、社交界に出ているのはインフリックだけでした。
しかしある日、インフリックは『カリナ』という画家の噂を聞きます。
それをカーシスに知らせると、彼はよろめきながら倒れ「…生きているのか?」と呟きます。
ここでようやく、彼らはカリナが生きていて有名な画家になったのだと知りました。
なおインフリックはこの時、カリナと連絡を取りたがりますがーーーカーシスに反対されたため、結局は会いに行きませんでした。
カーシスは自分たちが会いに行ってもカリナを苦しめるだけだと考えたのです。それは娘への償いでした。
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『余命わずかの脇役令嬢』のネタバレ感想
ネタバレ感想①両親に贖罪のチャンスはあったのか?
読者様の中には、カリナの両親に贖罪のチャンスを与えても良かったのでは?と思った人もいるでしょう。しかし個人的には、芸術病の特徴を考えれば無理な話だと考えています。
というのも芸術病を患った人には、以下のような症状(?)が出るのです。
- 芸術病を患うと、愛を渇望する
- もし相手が愛に答えなかった場合、芸術病を患った者は相手を見捨てる
つまり両親がどれだけ頑張ったところで、どっちみちカリナから離縁される運命だったのです。
なぜなら芸術病はそういう病気だから。
言い換えれば、カリナが家出をした時点でもう手遅れ。両親がすぐに改心したとしても、カリナの気持ちは変わらなかったでしょう。
ネタバレ感想②レオポルド家はどこまでも貴族的
レオポルド家はどこまでも傲慢というか、貴族的なイメージが強いです。
普通、家族は助け合いながら生活するもの。しかしレオポルド家は、カリナにだけ我慢させて犠牲を強いてきました。
彼らにとってはそれが普通で、おかしいとも思わない。自分たちのワガママが妥当だと思っているのです。
他者の苦労を知らない典型的な貴族様。さぞかし甘やかされて育ったのでしょうね。この一家を見ていると、ド平民の管理人はそう思ってしまいます。
- 『余命わずかの脇役令嬢』結末①カリナ&ミリアン編
- 『余命わずかの脇役令嬢』結末②カーシス&アベリア編←今ココ!
- 『余命わずかの脇役令嬢』結末③ノクターン編
妹のアベリアについては自分のせいで姉が叱られたり、看病で迷惑をかけてきたこと認識して反省とか後悔してほしかったなぁと思います。