エックス(元Twitter)や匿名掲示板で相手の悪口を言う人。最近よく見かけますが本当に不愉快ですよね。本来これらは便利なツールなのに、心無い人たちのせいで嫌いになった人も多いでしょう。
では、その人たちはなぜ嫌味や暴言ばかり吐くのでしょうか?今回の記事では、ネット上で悪口を言う人の心理と特徴についてお話し致します。
目次
はじめに|本記事で参考にした書籍およびサイトについて
参考書籍とサイト一覧
ツイッターや匿名掲示板など、ネット上で誹謗中傷する人はどんな人なのでしょうか?
この点については色々な調査結果および意見がありますが、今回は『ネット中傷 駆け込み寺』という本を参考にしながら説明していきます。
ネット中傷に関する本・記事を複数を読みましたが、管理人が読んだ中ではこの本が一番わかりやすく全体像をとらえていました。
他にも以下の書籍およびサイトを参考にしましたがどれも勉強になる内容だったので、ぜひお手に取って読んでみてください。
- 『ネット中傷 駆け込み寺』佐藤 佳弘著
- 『炎上する社会』吉野ヒロ子著
- 『しょせん他人事ですから~とある弁護士の本音の仕事~』富士屋 カツヒト著
- ネット中傷「常習者」5タイプ – 日本経済新聞 (nikkei.com)
- 誹謗中傷の心理とは?ネット炎上の心理学的理由・対処法-allabout.
ネットで悪口を言う人の心理|警察タイプや野次馬について
ネットで中傷する人の心理
1章で紹介した『ネット中傷 駆け込み寺』の著者・佐藤 佳弘氏によれば、ネット上で誹謗中傷する人には以下の3タイプがいるとの事。
- 野次馬便乗タイプ
- 優越感タイプ
- 私設警察タイプ
とてもわかりやすい名称ですね。
細分化すればもっと増えそうですが、大まかにはこの3タイプと捉えて問題ないでしょう。管理人も全くの同意見です。
よって以下の項目では、佐藤氏の意見を参考にしながら上記の3タイプについてそれぞれ解説していきます。
野次馬便乗タイプ
まず1つ目の野次馬便乗タイプ。ネットで悪口(誹謗中傷)を言う人の中で、最も多いのがこのタイプでしょう。
普段は悪口を言わない人でも、ツイートや掲示板が炎上しているのを見ると「周りの人たちが悪口を言っているのだから自分も便乗して悪口を言おう」と考えてしまうことがあります。
だから相手の事情を知りもしないのに、急に割り込んできて好き勝手に騒ぐのです。
また匿名であれば、対面ではできない悪い事をしたいという心理も働きます。それが野次馬根性に拍車をかけるのでしょう。
優越感タイプ
『優越感タイプ』は名称のとおり、人を攻撃して優越感を得ようとするタイプを指します。
上から目線でバッシングやマウンティングをすることで、自分が相手よりも格上の存在だと思い込みたい。これが優越感タイプの特徴です。
相手を批判できる=自分の方が有利という考え方をしているため、何かとケチを付けてきます。
私設警察タイプ
そして3つめの「私設警察タイプ』。このタイプは独自の正義感を持っていて、周囲に対しても自分の基準を押し付けます。
これは世直しだ!と自分を正当化して相手を誹謗中傷する。権限など無いくせに、警察官気取りで人を傷つける。非常に厄介なタイプです。
なお佐藤氏はご自身の著書で、私設警察タイプのことを『自粛警察・マスク警察と同じ。自分が社会を良くしていると言う「歪んだ正義感」にとらわれている』と評しています。
なお管理人はこのタイプに遭遇したことがありますが本当に厄介です。そもそも話が通じないので手に負えません。
彼らは悪いことをしている自覚がなく、むしろ良い事をしていると思い込んでいます。だから人の意見を聞かないし、考えを改めません。とにかく質(タチ)が悪い。
補足|誹謗中傷する人の特徴とは?どんな人が加害者になるのか
正義感が一番厄介である
弁護士の清水洋平先生が書いたコラムでも、誹謗中傷する人の特徴として『自分なりの正義感を持っていることが厄介』と指摘しています。
管理人も佐藤氏と同じ意見なので、この場を借りて紹介します。
以下、吉野ヒロ子著『炎上する社会』の第4章『誹謗中傷する人はどんな人か』で紹介された清水先生のコラムの引用です。
――その人たちはなぜ誹謗中傷をしてしまうのでしょうか。
清水:一つは自分なりの正義感、それが一番やっかいなところかなと思っています。
あとは、誰かを批判することで上に見られたいということでしょうか。批判すれば(批判した対象よりも)上になるじゃないですか。そういうところで優越感にひたりたいということも少なからずあるのではないかと思います。
『炎上する社会』第4章に【誹謗中傷する人はどんな人か】P148より引用
中傷する側の正義感。清水先生はこれを『厄介』と表現しており、管理人はこの文章を読んだとき深く共感しました。
厄介。結局はこの一言に尽きるのかなと思います。
間違った正義感をふりかざす警察タイプは、2章で述べたとおり自分が悪いことをしている自覚がありません。だからこそ厄介で、他者の忠告なんて聞きやしないのです。
なお清水先生が監修された『しょせん他人事ですから』というマンガが、ネット中傷から裁判までの流れを分かりやすく解説しているのでオススメ。
ツイッターや掲示板などで悪口を言われ、訴えたいと思っている人は読んでみて下さい。リアルな現実が描かれています。
法務省の見解|他人を傷つけることは絶対に許されません
誤った正義感について
ここまで佐藤氏や清水氏の見解について紹介しましたが、どちらも一部の誹謗中傷者には”自分なりの正義感”があると述べています。
”正義感”とは本来良いイメージを伴う言葉ですがこの場では悪い意味で使っており、また法務省でもこの点について注意喚起しています。
いかなる理由があったとしても,自らの主張を実現するために他人を傷つけることは,絶対に許されません。
引用元:自粛警察と誤った正義感
上記は法務省のサイトに掲載されている『自粛警察と誤った正義感』の引用文です。
誹謗中傷の内容が一般的に正しくても、他人を傷つけている時点でアウト。それこそネット中傷に限らず、コロナ禍の自粛警察・マスク警察なども同様です。
体験談|ツイッターで私設警察タイプに遭遇したときの話
管理人の体験談
ツイッターや掲示板などの匿名性を利用し、鋭利な言葉で他者を傷つける。このような人々を分析した時、最も厄介なのはその歪んだ正義感です。
本記事における『私設警察タイプ』がそれに該当しますが、実は私もこのタイプに遭遇したことがあります。
私は『ツイステ』というゲームが好きで攻略系の記事を書いていたのですが、その内容についてツイッターで数日間ネチネチと嫌味を言われ続け、食事が出来なくなるほど追い詰められました。
相手は典型的な警察タイプ
相手は男性ユーザーのH氏。
H氏は当サイトの画像を無断使用したうえで私の揚げ足取りをしたり、検索エンジンの表示問題について当サイトに責任があるような書き込みをしたり、とにかく攻撃的な人でした。
それらの指摘の中には私側のミス(読者への配慮不足や転記ミスなど)もありましたが、何にせよ相手を不快にさせる言葉遣いをする人で、調べたところ過去にも他サイトを炎上させていました。つまり常習犯ですね。
だから強めの注意勧告を行ったところ、相手はツイッターにて以下の発言をしていました↓
「叩いていると指摘しているのは違うんだけどなあ」
「指摘・特定層への煽りを該当サイト叩きとして取られるの読解力の敗北を感じるね」
上記はコメントの一部です。他にも酷い事をたくさん言われていて、これらを読んだとき私はとても辛くて、悔しかったです。それで弁護士に確認したところ訴訟すれば私は勝てるとの事でした。
しかしH氏は全く反省の色がなく、悪いという自覚がありません。さらにこの時、私自身に関するデマも流されました。
その件に関しても一切謝罪がなかったので、恐らく自分のしたことがモラル&法律違反だという自覚がないのでしょう。自分がの主張を通すためなら何しても許されると思っているのかもしれません。
だから彼のツイッターアカウントは悪口&無断転載だらけで、裁判で不利になるような発言も多いです。特徴をあげるなら、他人のミスには厳しいけれど自分のミスには甘い。
結局のところ、ネットで誹謗中傷するのは”そういう人”なのだと思います。
まとめ|SNSや掲示板で悪口を言うのはどんな人か?
この記事のおさらい
ツイッターや掲示板などの匿名性を利用し、鋭利な言葉で他者を傷つける。そういう人間は少なからずいて、大別すると以下の3タイプに分けられます。
- 野次馬便乗タイプ
- 優越感タイプ
- 私設警察タイプ
この中でも特に厄介なのは『私設警察タイプ』であり、これは『世直し型』とも言われます。
またツイッターなどで誹謗中傷する人は基本攻撃的であり、ネットリテラシーの低い人が多いのも特徴でしょう。
なにせ特定の相手に対して「この人を攻撃しよう」という明確な意思を持っているのですから。少なくとも寛容な人ではありません。