小説『再婚承認を要求します』のネタバレと感想です。前回に引き続き、外伝57『もしラスタがナビエに送られたら(2)』のストーリー概要を紹介します。
ラスタは逃亡中、狩り場でソビエシュに助けられます。しかし本編とは違い、ナビエの元へと送られました。
ラスタにとっては憧れの人と会えたワケですが、この先どうなるのでしょうか?感想を交えつつ、続きをまとめました。
夕食中、ソビエシュは奇妙な態度を見せる
様子のおかしなソビエシュ
「この間ケガをした人はどうなった?」
夕食中にソビエシュに質問されて、ナビエはラスタのことを思い出します。
自分の名前を言って、何がそんなに嬉しいのか明るく笑っていた女性。彼女を医者に治療させたことを伝えると、ソビエシュはじっとナビエを見ながら言いました。
「彼女は私のせいで怪我をした。もし帰る場所がないなら、皇后がメイドとして受け入れてやってほしい」
そう告げる彼の表情はこわばっていて、ナビエは他に言いたい事があるのだと気づきますがーー無理に聞き出す必要はないと考えます。そして代わりに、なぜ新年祭の準備で忙しいのに遠い狩り場に行ったのかと質問しました。
しかし彼は、考え事があったと答えるだけ。だから結局ナビエはそれ以上何も聞かず、食事を済ませて帰ろうとします。
するとソビエシュは突拍子もなく、最近どう過ごしているかと質問をしてきました。ナビエは仕事をしていたと答えますが、彼はその答えが気に入らない様でため息をつきます。
彼がそんな様子だから、ナビエは『自分は考え事をして遠い狩場まで行って、私には仕事の話ではなく他の話もしろと要求するなんて…』と面白くない気持ちになるのでした。
ラスタの件をイライザ伯爵夫人に任せる
休憩を兼ねて、侍女たちとチェスをしている時。ナビエはふとラスタのことを思い出し、イライザ伯爵夫人に彼女のことを相談しました。
「その子が落ち着いたら、帰る場所や行きたい場所があるか聞いてあげて」
ソビエシュからの頼みもあるので、行き場所がなければメイドとして自分の傍に置こうと考えたのです。するとイライザ伯爵夫人は、和やかに笑って承諾しました。
ラスタは皇后宮で働くが、問題を起してしまう
ラスタは皇后宮で働くことに
ラスタは帰る場所がないと言うので、ナビエの下でメイドとして働くことになります。
それ以来、ナビエは忙しさですっかりラスタのことを忘れていましたが、しばらくしてまた彼女を思い出すことになります。
というのも散歩中に騒がしい音がして行ってみたら、ラスタがメイド長に怒られていたのです。そこでナビエは悩みながらも、近寄ってどうしたのか尋ねました。
メイド長によれば、ラスタが騎士に悪口を言ったので叱ったそう。
そこでナビエはどんな悪口を言ったのか聞いてみると、メイド長は困った顔をしながら、ラスタが騎士に下品な言葉を浴びせたと説明しますが・・・
するとラスタは、カッとなって反論しました。
「いいえ!ラスタは下品なことは言ってません!こん畜生と言っただけです!」
ナビエは悩んだあげく、一旦メイド長を下がらせます。そしてラスタに向き合うと冷たい態度で、皇居のルールを守れないなら自分の下には置けないと説明します。
その言葉を聞いた途端、ラスタは目を大きくしてガタガタと口を震わせます。まるでナビエが悪いことを言ったのかと思うほどに。
そして何があったのか話すように促すと、ラスタはゆっくりと話をしました。
「あいつ、いえ騎士が···ラスタに言いました。ラスタは皇帝陛下が手を出してから捨てた女なのかと」
その話を聞いたナビエは、ラスタが怒るのも当然だと考えます。またそんなことを言った騎士を探し出して、その舌を縛っておかなければ…とも思いました。
そして落ち込むラスタに何も言えず、結局悩んだ末に「次からはすぐ私に言いなさい」と声を掛けました。
ラスタは謎の主張をする
数日も経たないうちに、またラスタが騒ぎを起こします。しかし今度は一方的に怒られているのではなく、先輩メイドと喧嘩をしていました。
というのもラスタは「皇后様はトイレに行きません!」と主張し、先輩メイドにそんな訳がないと怒られていたのです。
その会話を聞いてしまったナビエは、顔から火が出そうになり顔半分を手で覆います。そしてケンカを止めようとしていたジュベール伯爵夫人は口元を覆い、ローラは後ろで腹を抱えてしゃがんでいました。
ナビエの前に、黄金色の鳥が現れるが…
庭に黄金色の鳥が現れる
天気がいいので、ナビエは庭でティータイムを過ごすことにします。ラスタは実務を学んでいるのか、お茶を準備するとき他のメイドから淹れ方を教わっていました。
するとその時ナビエは、ラスタの後ろに大きな黄金色の鳥を見つけます。
ナビエが近づいて手を差し出すと、鳥はすぐ手の甲に上がってきます。さらに鳥の足に、小さな紙が縛られているのを見つけました。
『私は新年祭に到着する外国人のお客様です』
手紙を読んでいるとメイドたちも近づいてきて、返事をしてはどうかと勧めます。面白そうだったので、ナビエは片手に鳥を載せたままテーブルに戻り返事を書こうとしますが・・・
急にラスタが、金色の鳥を指差しながら囁きました。
「皇后陛下、あの鳥は目つきが変です。 皇后陛下の字をじっと見つめています」
そしてラスタは突然、後ろから鳥の首根っこを掴みます。すると鳥は羽をバタつかせて、ラスタを振りほどくと空に飛んで行ってしまいました。
ナビエは当惑しながらも、鳥をいじめてはいけないと叱ります。するとラスタはふくれっ面で返事をし、その隣ではメイドが火を噴く勢いで目を見開きました。
ハインリの災難
ハインリは近くの山に舞い降りると、人の姿に戻ります。絶世の美男子なのに、その髪はグチャグチャです。
そして顔をしかめながら、心配して近寄ってきたマッケナに「あの狂った女め…」と愚痴を言いました。
『再婚承認を要求します』外伝57のネタバレと感想
感想①ラスタの勘違いが止まらない理由
外伝57では、ラスタがとんでもない妄想(?)をしていることが判明しました。なんと彼女の脳内では、ナビエはお手洗いに行かないだそう。
確かに管理人は、前回のコメント欄で「ナビエも人間なのにラスタはそれを理解していない様です」的なことを書きましたが・・・
理解していないどころか、とんでもない勘違いをしていますね。予想の斜め上をいく発想です。
しかもナビエは人間が出来すぎていて、ラスタの期待を全く裏切りません。多分、それもラスタの勘違いに拍車をかけているのでしょう。
それこそナビエは、ラスタが思い描いていた”優しく手を差し伸べてくれる皇后様”と同じ行動を取っています。
ラスタが騎士に悪口を言われた時も、ナビエは何があったのか彼女にちゃんと聞いて、その上で「次に何かあったら私に言いなさい」と声をかけていましたから。
ナビエのこういった行動も、ラスタの妄想が暴走しつづける原因なのかなと思いました。
あとハインリとラスタは、外伝でも相性が悪そう。
感想②ソビエシュはまた浮気するのか?
ソビエシュは本編と同じく、ナビエの態度に不満を持っているようです。
彼は仕事の会話だけでなくプライベートについても話したいのに、ナビエは素っ気ない態度。夫婦らしい会話をしたいソビエシュからすれば、不満でしょうね。
IFではラスタを傍に置かなかったものの、この調子だと不満が溜まってどっちみち浮気するかもしれません。
管理人的には浮気しないでほしいなと思っていますが、現時点のソビエシュは”典型的な浮気男”なので少し怖いですね。
それこそ周囲から側室を迎えるよう提案されて、その側室がラスタ2号みたいな人だったらーー彼は本編と同じ過ちを犯し、またナビエを失うのかもしれません。
管理人、今から嫌な予感をヒシヒシと感じています。ドロ沼の気配しかしない。
更新ありがとうございます
今のところラスタもソビエシュに続き別人だと感じる中
ハインリは(マッケナも?)通常営業のお笑い要員ポンコツ仕様のニオイがします
完璧超人生ける座敷童的なラッキーチャームナビエ様の陰で
いつもポンコツな夫となっているハインリですけど
本編で不幸になった方々ageの為にヘイトを集めダシにされるくらいなら
ナビエとの出会いも文通もぶちこわされた世界では
ここはもう兄より優秀なところが欠点という前評判通りに
思い切り冷徹に冷酷に東大帝国を崩壊させ世界征服しちゃうぐらいの彼が見たいかも
鷲や黄金の鷲や双頭の鷲(ラリとカイは双頭ではなく双子ですが)は
ローマ帝国からオーストリアハンガリー帝国やロシア帝国など
ヨーロッパで脈々と続く多くの国や皇帝やハプスブルグ家等名家の紋章や象徴となってるんで
作者様もそのつもりで鷲をモチーフにしてハインリが本編で東西統一すると思ってたんですよね
ラスタがもしナビエの元で悪い性格や育ちを克服し成長するなら
やっぱり悪女になった原因はソビエシュだなとあらためて感じてます
彼の頭の中は長年過ごしたナビエや一時的に懸想したラスタより
不妊子供子供子供で自分と子供の事で頭が一杯になっちゃったようでしたが
このIFで彼がどう出るかですね(^^;)
>ななしさんへ
コメントありがとうございます!
外伝57においてハインリはギャグ要因でしたが、このまま引き立て役に甘んじるキャラではないでしょう。あと世界征服をするハインリは怖そうですが、怖いもの見たさはありますね。
更新ありがとうございます。
ソビエシュはナビエに不満そうですが、何でも話せばいいものをナビエに打ち明けていないのはソビエシュの方ではないか?と思いました。
やましい事があるのでしょうね。
身元調査もせず皇后に押し付けるなんて、スパイや手の込んだ暗殺者だったらどうするんだろう。
危機管理意識が低く、評判ほど有能な皇帝ではないと思いました。
そこをすっ飛ばすのはやはり、下心。
ラスタ、現時点では、憧れのナビエの夫を奪ってやろう!なんて気はさらさら無いですね。
それどころかナビエ様はトイレに行かない!笑
思い込みの激しさが今は可愛いけれど、自分の思い通りでなかった時の反動が大きいタイプと思われ、正直恐ろしいです。
となると、やっぱりソビエシュか!やっぱりお前か!と。
もし浮気に発展するなら、外伝といい本編といい、単純に結婚3年目の危機にソビエシュが浮ついただけと推察されました。
ハインリ出て来ましたね!!!
嗚呼、離婚の伏線はきちんと明示されたようでドキドキします。円満離婚?
>とんすけさんへ
いつもコメントありがとうございます。私もとんすけさんと同意見なので、コメントを拝見して共感しっ放しでした。
ラスタは理想と現実のギャップに気付いたときの反動が怖いし、ソビエシュはやましい事がありそうだし・・・やはり彼の浮気心が全ての元凶なのかと邪推してしまいますよね。