再婚承認を要求します外伝『もしラスタがナビエに送られたら』を読んだ感想


『再婚承認を要求します』の外伝では『もしラスタがナビエに送られたら』というIFのストーリーが描かれています。このシリーズが完結したので、各キャラについて感想をまとめました。

『IF』にはラスタの過去や本編で明かされなかった謎について触れられています。作品のファンにぜひ読んで欲しい内容なので、未読の方はこちらから概要だけでも読んでみてください。

外伝と本編のネタバレを大量に含むので、原作未読の方はご注意ください。あと気持ち悪いほど文章が長いです。

ラスタ|メイドとして働き、最後はナビエへの献身を見せる

【IF】ラスタ視点まとめ

はね
白うさ
まずはラスタ視点の物語をおさらいするよ。

メイド生活のはじまり

『IF』でのラスタはソビエシュに拾われた後、ナビエの下でメイドとして働くことになります。憧れの女性であるナビエの傍で働けるので、ラスタは喜びますがーー

宮殿での生活は厳しいものでした。ラスタはすぐに元奴隷だとバレて、宮殿人から仲間外れにされてしまったのです。

そのため1人隠れて泣くこともありました。

けれど辛い環境の中、ラスタはがんばります。宮殿には大好きなナビエがいて、ラスタが泣いていた時も「あなたが奴隷出身でも構いません」と励ましてくれたのです。

肖像画ではなく本物のナビエが慰めてくれるので、ラスタは相当嬉しかったでしょう。

イエミル伯爵から求婚される

その後もラスタはメイドとして働きます。騎士を倉庫に閉じ込めたりガリヌエラに報復したりするも、基本的には真面目に働いていたようです。

そして新年祭の最中、ラスタは北王国の貴族・イエミル伯爵に求婚されます。

最初のころ、ラスタは彼の求婚を断っていました。今までの経験から男性を信じていませんし、結婚したらナビエの傍にいられませんから。

けれどイエミル伯爵の誠実さを知り、ラスタは揺らぎます。

ナビエの傍に残るか結婚するか。この2択で悩みますが、1カ月経っても答えを出せずにいました。

ラスタの決断

そんなある日、ソビエシュが浮気してガリヌエラが妊娠するという重大事件が起こります。

当然ながらナビエは傷つきます。

だからラスタは、メイドとしてナビエの傍に残ろうと決意しました。

ラスタは悩みに悩んだ結果、結婚というラクな道を捨ててナビエに寄り添うことを選んだのです。

けれどこの時、ラスタは悲しそうに泣いていました。涙をぽろぽろ流しながら、それでもナビエの傍にいると誓いました。

感想|ラスタの献身について

IFでのラスタは「ナビエの傍に残る」という決断をしました。その理由は恐らく、ナビエを支えるためでしょう。

今まで自分を助けてくれた人が苦しんでいるから、今度は自分が支えたい。あのタイミングで決断したのなら、そういう事かと思います。

ただしこの決断は、ラスタにとって辛い事でした。

イエミル伯爵は良い人なので、結婚すればきっと大事にしてもらえたでしょう。それに家族ができますから。ラスタの境遇を考えれば、それは魅力的な申し出です。

その幸せな未来を捨てるとなれば、ラスタが悲しむのも無理からぬこと。だからラスタは、最後にあれほど泣いていたのだと思います。

けれど最終的には、ナビエを守りたいという気持ちが勝ちました。

今までのラスタは自分本位で、ナビエのためと言いながら自分のために行動している節がありました。けれど最終回での決断は、間違いなく『献身』だったと思います。

ひよこ
本編であれだけワガママだったラスタが、立派に成長したね。
白うさ
IFのラスタなら、この先きっと幸せになれそう。

補足|ラスタの本性について

ラスタは純粋で盲目的な子なのだろうと思います。純粋だからこそ、環境次第で白くも黒くもなる。幼い子供と同じですね。

ただし今まで散々な目に遭ってきたため、性格はかなり攻撃的です。発想が物騒。やられる前にやれ!という言葉が似合います。そして父親が詐欺師なせいか、人を騙のが上手い。

なお本編でラスタが邪悪だったのは、本人の幼さだけでなく環境が悪かったのも原因でしょう。

もしソビエシュが優しさだけでなく正しい愛情を与えていたら、ラスタの性格はあれほど悪化しなかったのでは…と思ってしまいます。

ひよこ
権力は人を狂わせるからね。ラスタのような幼い子に与えるもんじゃない。

白うさ
ラスタを救ったのはソビエシュだけど、地獄に落としたのもソビエシュ。

ソビエシュ|本編でも外伝でも、選択肢を間違った皇帝

ソビエシュ視点まとめ

次にソビエシュ視点のおさらいです。

IFのソビエシュは恋に狂っていないので、本編に比べればまともな印象。ただし途中でナビエの浮気を疑ってしまいます。

その状況下でガリヌエラに「陛下好き♡」と迫られたせいか、一夜の過ちを犯しました。不安や寂しさがあったとはいえ、相変わらず浮気男ですね。

しかしその後ガリヌエラの妊娠が発覚し、それを聞いたナビエはショックで顔を真っ白にします。

それを見たソビエシュは、自分がナビエを酷く傷つけたことに気付いたのでしょう。酒をガブガブ飲んで罪悪感をごまかしました。

彼にとって、愛する妻はナビエ。だけどガリヌエラの子供は、彼にとって最初で最後の子供になるでしょう。そのため彼は悩みました。

外伝ではここで物語が終わっていますが、この後はガリヌエラを皇后にしたと思われます。

感想|全ての元凶はソビエシュ

この時期のソビエシュは、人の表面的な部分しか見ていない気がします。彼が人の内面を見れるようになるのは、ナビエと離婚した後なんですよ。

だからIFでもナビエの愛情に気付かないし、あろうことか浮気を疑います。そしてナビエの傷ついた顔を見るまで、自分がやらかしたことに気付きませんでした。

結局のところ、彼はIFでも同じ過ちを犯したのです。典型的な浮気男ですね。

ソビエシュを見ていると、キャバ嬢に騙される男性を思い浮かべてしまいます。本妻を蔑ろにして、愛想のいいキャバ嬢に現を抜かす男。まんまアレですよ。

こうしたIFの内容を踏まえると、やはり本編での惨状はソビエシュが元凶だったのでしょう。

総評|優しいけど浮気をする男

ただしソビエシュ最低な男かと聞かれれば、そうではありません。夫としては問題がありますが、総合的に見ると優しい人のように思えます。

とくに可哀想な人を見ると、同情するタイプなのでしょう。

泣いている母親を心配し、ラスタの境遇に同情し、落ち込むエベリーを見つけて心を痛め、ナビエの傷ついた顔を見たときは罪悪感にかられて酒におぼれて…

ひよこ
最後どうなの???
白うさ
冷静なナビエが表情を崩したからこそ、やばいと思ったのかもね。

彼のこういう部分を見ると、根が優しい人という印象です。とりわけ女性に対しては紳士的。

だからIFの世界でも、どこかのタイミングで自分の罪を償うのだろうと思います。少なくとも、罪から逃げるようなマネはしないでしょう。

ガリヌエラ|皇后の座を狙い、ソビエシュに言い寄る貴族令嬢

ガリヌエラの本心

音楽と女性

ガリヌエラは北王国の貴族令嬢です。利口だと噂され、音楽の才能に恵まれています。

彼女は”皇后の座を狙う打算の高い女性”というイメージでしたが、外伝の最終回では素が出ていました。以下のセリフは、ガリヌエラの本音でしょう。

「私は音楽家として生きたかったのです。それなのに皇帝陛下のために突然側室になってしまいました。存じております。皇后陛下も傷ついたのでしょう。けれど、この状況で最も傷ついたのは私です。だから私を、側室を見るような目で見ないでください」

再婚承認を要求します外伝63より引用

立場上、仕方がなく皇帝の側室になったけど本当は嫌だった。自分が一番傷ついた。だから私を責めないで!

…という事ですね。これが彼女の本心で、ずっとそう思っていたのかなと思います。

言ってることは自分勝手ですが、家門のために夢を諦めてソビエシュに言い寄ったのだとしたら可哀想ですね。

ひよこ
ガリヌエラは賢いけど、結局は普通の子という印象。
白うさ
妊娠しなければ、夢を叶えて楽師になれたのかな。

皇后になることは幸せか?

ガリヌエラは多分、東大帝国の皇后になることで苦労の多い人生を歩むでしょう。

まず第一に、ナビエと比較されて傷つくはずです。いくら賢いといっても、ナビエほど完璧に皇后の業務をこなせないでしょうから。皇后になった後、世論で「ナビエ様のほうが良かった」とか言われたら絶対に落ち込みます。

あと本意でないとは言え、ガリヌエラは他人の家庭を壊しています。そう考えると、どこかで罰を受けるはずです。

エルギ公爵|IFではナビエと母親を重ねてしまう

相変わらず根が優しい人

外伝63でエルギとハインリが会話していた時、地の文で「真っ白な顔をするナビエの姿に”誰か”を重ねてしまった」とありました。

母親とナビエを重ねたのでしょうね。

アレイシアに大公妃の立場を奪われた母親と、ガリヌエラに皇后の立場を奪われたナビエ。確かに似ています。

そして母親と重ねてしまった以上、エルギ公爵はナビエのことを放っておけないはず。少なくとも他人ではいられません。

となると、あの後ナビエの味方をしたと思われます。元々が優しい人だから尚更、ナビエのことを心配しそうです。

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9件のコメント

コメントとにご返信ありがとうございました。

ラスタは確かに染まりやすいようですね。本編では導く人がソビエシュなせいか優しさというより甘やかしになってしまい、純粋ゆえに我儘な子どもの部分が育ってしまった気がします。
IFだとナビエなので優しいけど厳しくもあり、自分で考えるチャンスをもらって人間として成長できているのかなという気がします。
そしてどちらにせよいざとなると過激ですね!
やられる前にやるタイプなのは、育った環境もあって染み付いたラスタ自身の癖なのでしょうか。

そしてソビエシュ。彼の過ちはラスタではなく彼自身に原因があったんだなと改めて考えさせられました。
男性に(限った話ではないかもしれませんが)ありがちですが、ナビエは戦友みたいな面もあり自分にもパートナーにも努力や向上を求めるタイプなので、自分を持ち上げ自信を感じられるようにしてくれる女性に惑ってしまうという典型かなと思ってしまいました。
色々根深いコンプレクスがあったり、彼も環境故に根本的に近しい人ほど信用しきれない部分がありそうですね。そしてクッキー?のことなんかを知っているせいもあって、子どもができない原因がナビエ考えているのは共通しているので浮気相手に子どもできたら、そこで道を誤ってしまうのも一緒なんでしょうね。

ナビエの強く賢く真っ直ぐなところがとても好きなので、障害があっても本編でもIFでも幸せをつかめそうでよかったと心から思ってます。

最終考察、ありがとうございました。
今まで外伝をもう一度読み返していました。
ラスタの霊魂はソビエシュを長いこと苦しめていたかもしれませんが、ずっとお酒に逃げて現実から逃避してラスタに向き合わなかったからなのかもしれないですね。
これがラスタの妄想でも、別な世界線の話でもラスタじゃなくても浮気したソビエシュ。
ソビエシュとナビエ様はもし離婚しなくてもどう考えても結局お互いを高め合う関係にはなれなかった気がします。
ゴリ子様のおっしゃる通り、引き金を弾いたのはソビエシュでした。優秀なナビエ様に敵わないで引け目を感じて、男を手玉に取る女に簡単に流されてしまう典型的な浮気男。
ラスタでもガリヌエラでもなくても、何かある度に女や酒に逃げることを繰り返してしまったかもしれませんね。
本編のどこかでラスタとハインリが似てるかもとナビエ様が思ったことが有りましたが、敵に容赦ない所は似ていますが、ラスタは相手や愛を利用して生きているけれど、ハインリは愛する人を悲しませる事を何より嫌うので絶対に利用したりしない。
本編の最終回で私では無くてもクイーンは幸せになったはずだと言うハインリに、ifの前の話でハインリへの永遠の愛を語るナビエ様。
これは誰でもなくハインリとだからこそ幸せになれたんだって答えだと私は思います。
ifの世界のラスタはハインリと和解してましたが、侍女として西に付いていってもお互い気が合わなそうなので衝突しながら案外楽しくやっている姿を想像しました。
皆に嫌われていたラスタでも、幸せになれたかもしれません。
ゴリ子様、今までとても楽しく拝見させていただき、ありがとうございました。
漫画の最初のラスタとソビエシュが本当に嫌いで嫌いで見るに耐えなくて、それでもここで最終的にナビエ様がハインリとの子供に恵まれて幸せになるというハピエンを知ってそれを心の支えとして読み続けてきた結果、こんなに楽しく最後まで見届けることが出来ました。
本当に感謝しております。
漫画の考察の方に顔を出させていただくことが有るかもしれませんが、またそのときはよろしくお願いいたします。

追記ですが、ラスタの奴隷の身分を隠すことに躍起になっていたソビエシュに比べ、ナビエ様は鳥のハインリを丸ごと受け入れましたよね。
奴隷のラスタと伝説の鳥一族のハインリ、表だって言えない身分が似ていました。
ナビエ様は元々偏見が少ない人だったかも知れませんが、そんなナビエ様もラスタに初めて会った辺りは「奴隷ね」とほんの少しだけ見下したように言っていました。
ハインリと出会い柔軟になったナビエ様に比べ、ソビエシュが不幸になった原因のひとつが、奴隷のラスタはもちろんナビエ様の事でさえ自分と対等の存在には見ていなかったからだろうなと思いました。

>くろこさん
長すぎる文章を読んでいただきありがとうございます!
ソビエシュは多分、ラスタのことを甘やかしていたのでしょうね。

>自分を持ち上げ自信を感じられるようにしてくれる女性に惑ってしまう
ほんとコレですよ。ソビエシュはプライドの高さゆえか皇帝という身分ゆえか、この短所が目立ちます。

>ナビエの強く賢く真っ直ぐなところがとても好き
私もナビエの真っすぐなところ大好きです!何があっても前に進む女性はかっこいいですよね。

>マリさん
コメントありがとうございます。
ナビエはどこにいても自分の幸せをつかめる人だと思いますが、それでも一番ナビエを幸せにできるのはハインリ。これは本当にそうだなと思います。
ハインリが夫でなければ、ナビエはあれほど幸せそうに笑えなかったでしょう。
それこそ運命の相手なのでしょうね。外伝でそれが証明されて、何というか安心しました。

>ifの世界のラスタはハインリと和解してましたが
私もまるっきり同じこと想像しました笑
ラスタがとんでもない事を言って周囲とぶつかりつつも、楽しくやってそうですよね。

他の漫画のほうでも、お気軽にコメントしてくださいね。お待ちしております。

全ての元凶がソビエシュと解って本当にスッキリしました。
優しけりゃいいってもんでもないし八方美人というか偽善者?
結局ラスタにもナビエにもイイ顔をしたかと思えば冷酷に扱ったり
きっとガリヌエラにもそうでしょう。
漫画の88話でエルギ公爵が言っていた、
「敵味方を問わず誰にでもいい顔をするような人は結局味方とは言えない」
これ作者様ソビエシュのことを暗に臭わせていませんか?
結局正妻にも愛人にもどちらの味方にもなれなかった男だと思いました。
優柔不断でどっちつかずの浮気男の末路という感じがしました。

>紅茶さん
コメントありがとうございます!マイナーな記事を読んでいただき嬉しいです。
>優しけりゃいいってもんじゃない。
>どっちつかずの浮気男の末路
これは管理人も思いました。ソビエシュは誠実さが足りておらず、ご指摘のとおり八方美人なところが目立ちます。その優柔不断な態度があの惨状を招いたのだから、本当に浮気男って罪な存在ですね。

ソビエシュ好きだからソビエシュと幸せになるパターンも読みたかったです…
ナビエもソビエシュもお互いを愛し合ってたのは事実だからもっと素直に感情表現し会えたらよかったのにな…

>匿名さん
コメントありがとうございます!
ソビエシュとナビエが幸せになる未来、私も見てみたかったです。
ただしそのためには例のクッキー事件を未然に防いで、さらにソビエシュの父親の浮気癖を直さなければならないのでかなり厳しいですね。

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