『再婚承認を要求します』の小説版155話ではラスタの父親(実父)が登場します。この男は捨てた娘に金の無心をするなど酷い行いを繰り返しますが、最後はどうなるのでしょうか?
この記事では、彼の人物像や末路について紹介します。
ラスタの父親は詐欺師で、娘に金をせびる男だった
ラスタの父親(実父)はどんな人?
ラスタの父親(実父)は詐欺師です。詐欺を働いたため刑務所に入れられ、その後奴隷にされました。
なお父親のせいで娘のラスタも奴隷にされています。東大帝国では終身刑レベルの罪を犯した場合、本人だけでなく家族も奴隷にされる刑罰を受けるためです。
その後、彼は被害者に金を返して国に罰金を払ったため奴隷から解放されますが、ラスタのことは助けませんでした。自分のせいで娘が奴隷になったと知りながら放置したのです。
成長した娘に金をせびる
父親はラスタが皇后になったと知り、金をせびるため彼女に近づきます。
しかしラスタが金をくれなかったので(小説157話参照)、父親は記者のジョエンソンと協力して新聞に彼女の醜聞を掲載しました。
その結果、ラスタは仕方がなく父親に金を渡すようになり、その後しばらく金の無心が続きました。
実父の末路|美しい顔を奪われて監獄に収容される
罰として”顔”を失う
ラスタの父親は最終的に、ソビエシュによって”処分”されます。裏通りを歩いているとき騎士に呼び出され、顔を破壊されて地下監獄に収容されました。
なおソビエシュが動いたのは娘・グローリエムのため。ラスタの父親を放っておけばグローリエムにも被害が及ぶと考えたため、こっそり処分するよう部下に命令しました(159話参照)
なおラスタの父親が登場したのはこれが最後。その後については描かれていませんが、きっと今も監獄の中にいるのでしょう。例え出所したとしても、ご自慢の美しい顔を失った彼にはもう何もできないはず。
考察|”娘に無関心な父親”が登場した理由
”悪い父親”として描かれた男
父親はラスタを愛していませんでした。虐げることはしなかったけれど気に掛けることもなく、ラスタによれば『血が繋がっているだけで他人のような関係』だったとの事。それこそ彼はラスタの誕生日も覚えておらず、時々名前すら間違うほど無関心でした。
そしてこの男が登場したのは小説155話。時期的にはグローリエムが誕生した少し後くらいです。
ラスタの父親がこのタイミングで登場したのは、ソビエシュと対比するためだと思われます。
ソビエシュは一般的に見れば良い父親で、娘・グローリエムに並々にならぬ愛情を注いでいます。娘が腹の中にいるときは子守唄を歌ってやり、生まれてからは自ら子育てをして、とにかく我が子に尽くしています。
その一方でラスタの父親は、完全にネグレクトをしています。
前述したとおり娘に興味がなく、名前すら忘れるほどに無関心。なお父親は幼いラスタが愛情を求めていることを知っていましたが、いつも言い訳ばかりして「身分のせいでラスタを気に掛けてやれない」と言っていたのだそう。酷い親ですよね。
『再婚承認を要求します』では2つのものを対照的に描くことが多いので、今回もそのパターンを踏襲したのでしょう。
補足|容姿は整っているが表情は陰険である
父親の容姿について
目鼻立ちは整っていますが、彼の表情や声には陰湿さがにじみ出ています。なおラスタにも顔が少し似ていて、実父本人によれば昔はモテたそう。
また彼の容姿について、エルギ公爵とラスタはそれぞれ次のように評価しています。
「服は古いが高級なもので、体は小さいが目鼻立ちが整っていた。きちんとした身なりをすれば、かなり人気が出そうな男。この男こそが、まさにラスタの実父だった。」
引用元:再婚承認を要求します156話・
「みすぼらしい男だった。背筋は少し曲がっており、どこか不衛生な印象だった。目鼻立ちは整っていたが、表情は陰険だった。」
引用元:再婚承認を要求します157話
前者がエルギ公爵、後者がラスタの台詞です。ラスタは父親へのマイナスイメージが強いせいか、かなり酷評していますね。