漫画『結婚商売』の22話~23話のネタバレと感想です。
野宿することになったビアンカ一行。その際にザカリーは、ビアンカを散歩に誘って大事な話をすることにします。
手紙の件など伝えにくい話もありますが、彼女は承諾してくれるのでしょうか?ストーリーの続きをまとめました。
22話|ザカリーは散歩中、ビアンカの家族関係について質問する
美しい渓谷を見る
ザカリーとビアンカは、近くの渓谷まで足を運びます。その美しい滝を見たビアンカはとても感動し、その後2人は手を繋ぎながら馬車に戻りますがーーー
そのときザカリーは重苦しい気持ちでした。なぜならこれから自分がかける言葉で、やっと狭まってきたビアンカとの距離が再び広がるかもしれないと心配だったのです。
兄・ジョアシャンとの関係
馬車に戻る途中、ザカリーは言いにくそうに質問しました。
「…そ、その…ブランシュフォールにいた頃、お兄様とは仲が良かったか?」
するとビアンカは、比較的仲は良かったと答えます。2人きりの兄弟であり、また兄のジョアシャンはよく笑う優しい性格だったのです。
しかし兄との思い出を語っている最中、ビアンカは突然苦しそうな顔をして呼吸も荒くなります。
というのも家族の話をしたことで、これから起こる出来事―――みんながビアンカを置いていなくなる未来を思い出してしまい、気分が悪くなったのです。
- ザカリーが戦死し、ゴティエ第一王子も死亡
- 第一王子の忠実な追従者だったビアンカの実父は、先鋒となってアラゴンの侵攻に立ち向かい、息子のジョアシャンがその隣を守るようになる
- こうしてブランシュフォール家は命脈が尽きる(つまり血筋が絶える)
前世でのことを思い出し、体調を崩す
ビアンカは馬車に戻った後も苦しそうだったので、心配したザカリーは彼女の髪をなでながら言いました。
「…実はブランシュフォールから手紙が来たんだ。君に会いたいと…もし君が…望まないなら断ろうと思う」
それを聞いたビアンカは、やはり彼は心配してくれていたのね…と実感します。それこそ前世で分からなかったのが不思議なほどに、彼は優しい人だったのです。
だからビアンカは、ありがとうございますと言って彼の頬をなでるとーーー
その仕草にドキッとしたザカリーは、思わず彼女にキスしようとします。そしてビアンカもまた、これはチャンスだと思い彼の唇を受け入れようとしますがーーー
タイミング悪くイボンヌが馬車に入って来たので、何事もなく終わりました。
23話|首都・ラホズに到着し、国王と第一王子に挨拶をする
ラホズに到着すると熱烈な歓迎が舞っていた
領地を出発して10日目。ビアンカたちは予定よりも早くセブランの首都・ラホズに到着しました。そしてザカリーの馬車が城門を通ると、国民がわあっ!と大きな歓声をあげます。
ザカリーは敵の侵略をいつも先鋒で阻止しているため、救国の英雄に対するセブランの民心は熱烈でした。
ビクトル国王への挨拶
ラホズ城に到着すると、ビアンカとザカリーは国王陛下に挨拶をしに行きます。
国王陛下がいるのは、彼が寵愛するオデリー王女が管理する庭園。その庭園に招かれたということは、それだけザカリーに対する国王の信頼が厚いという意味です。
ビアンカは緊張しながらも庭園に足を踏み入れると、そこには国王・ビクトルと第一王子・ゴティエがいました。
- 国王:ビクトル・ド・セブラン。白いひげをたくわえた老人。
- 第一王子:ゴティエ・ド・セブラン。眼鏡をかけたブロンドの青年。
「待っていたよ」と気さくに挨拶する国王。また彼は以前からビアンカにも会いたかったらしく笑顔で出迎えてくれました。
第二王子・ジャコブと遭遇する
庭園を出た後、ビアンカは小走りでザカリーの後をついていきます。またその最中、今後の進路ついて考えました。
前世でのゴティエ第一王子は、結局セブランの覇権を握ることなくこの世を去りました。そして弟のジャコブ第二王子が王位を継いだのです。
だったらいっそ、少しでも第二王子との繋がりを作っておいた方がいいかしら?そんなことを考えながら歩いているとーーー
廊下の曲がり角で、金髪のハンサムな男性とぶつかりました。
「大丈夫ですかお嬢様?」
その男性はビアンカを抱き留めると、やけに馴れ馴れしい態度で話しかけてきます。おまけに手まで握ってくるので、その近すぎる距離にビアンカはドン引きしました。
すると先を歩いていたザカリーが戻って来たので、彼女は男性を押しのけてザカリーのもとに駆け寄りますがーーー
「…私の妻が失礼しました。第二皇子殿下」
その言葉を聞いたビアンカは、目の前の男が第二王子・ジャコブだと初めて知りました。
結婚商売のネタバレと感想|ビアンカ兄と英雄ザカリーについて
結婚商売22話の補足|ビアンカと兄の思い出
兄のジョアシャンはよく笑う優しい性格で、大抵のものは妹に譲ってくれる人でした。
しかしビアンカによれば、彼はチョコレートケーキが大好きでそれだけは決して譲ってくれなかったそう。それどころか、ビアンカの分まで奪って食べていたのだとか。
子供にしてはかなりふてぶてしい性格ですね。そういうところは父親に似たのでしょうか。
とはいえ回想を見る限りでは、妹を大事にする優しい兄だったようです。今もきっと、ビアンカに会うのを心から楽しみにいしているのでしょう。
23話のネタバレ感想|英雄・ザカリーの人気っぷり
23話を読むと、ザカリーがセブラン国でどれほど指示を得ているか分かりますね。
城門を通った瞬間に民衆から歓迎され、さらに王宮内でも限られた人しか入れない”オデリー王女の庭園”に招かれています。
救国の英雄というだけあり、ザカリーは特別扱いを受けていますね。
ただしザカリーは慣れているのか、熱烈な歓迎を受けても始終表情を崩しません。
しかし一方でビアンカは、城門をくぐった時からずっとドキドキしていました。自分の夫がどれほど価値のある人なのか、改めて実感したのではないでしょうか。
そしてこの状況を見て、管理人は思ったのですがーーー
ザカリーはいつもの野暮ったい服を着てこなくて、本当に良かったですね。もし目の肥えた都会っ子がザカリーの私服を見たら、きっと『英雄なのに服がダサい…!』とショックを受けたかもしれません。
そう考えると、ビアンカが屋敷でファッションチェックをしたのは正解だったのでしょう。人は見た目が8割と言いますし、英雄の威厳を保つにはイメージも大切ですから。