漫画『結婚商売』の114話のネタバレと感想を紹介します。
イボンヌの妹・ルーシーを探しに来たビアンカ。しかしルーシーは村ぐるみで隠されて行方不明。また村人の1人によれば、本来この村に嫁ぐのはイボンヌだったそう。一体この村で、何が起こっているのでしょうか?
村人のはなし|ルーシーが姉の身代わりになった理由
ルーシーの事情
村長の妻によれば、本来この村にはイボンヌが嫁ぐ予定だったそう。
しかしイボンヌは知人から「アルノー伯爵家のメイドとして働かない?」と仕事をあっせんされたため、代わりにルーシーが村の男に嫁ぐことになりますがーーー
この男、ギャンブル好きなため家庭はいつも借金まみれ。
村の女性たちはその状況を知っていましたが、みんな見て見ぬフリ。それどころか、ルーシーは痩せすぎて子供を産めないなどと陰口を叩きました。
嫁いだ男はDV夫だった
さらにある時期から、ルーシーの夫は暴力を振るいはじめます。というのもイボンヌの夫が男爵位を継承したという話を聞いて「イボンヌが嫁なら良かったのに!」と文句を言い出したのです。
またルーシーが歯向かわないよう、彼は頻繁に妻を倉庫に閉じ込めていたそう。その酷すぎる話を聞いたビアンカは、静かに怒るのでした。
ザカリー視点|倉庫で傷だらけのルーシーを発見する
ルーシーは倉庫で気絶していた
一方その頃、ザカリーは空き倉庫でルーシーを発見します。彼女は気絶していて、顔には大きなアザがありました。
ザカリーはその哀れな姿を見て、苦悶の表情を浮かべます。そして自身の外套をルーシーにかけてやると、彼女を抱き上げて外に連れ出しました。
村人の所業にブチ切れる
ザカリーがルーシーを連れ出すと、それを見つけた村の男たちは慌てて止めようとします。しかし相手が“アルノー公爵”だと気付くと、すぐさま平伏します。
なおこの時、騒ぎに気付いたビアンカも駆け付けます。彼女はルーシーの顔を見て、目に涙を浮かべますがーーー直後、激怒した表情で村人たちに言いました。
「ルーシーの夫に伝えなさい。明日までに、必ず私に会いに来るように」と。
結婚商売114話のネタバレ感想|被害者の生々しい現実
補足|ルーシーの夫について
ルーシーの夫はさえない中年男です。しかもこの男、ギャンブル好きで金にだらしない。それこそ遊ぶ金欲しさに、ルーシーの髪を切って売ったこともあるそう。本当に最低ですね。
正直に言って、ルーシーのような可愛くて素直な女性には不釣り合いです。
ただ最初からDV夫だったのではなく、結婚当初は自分より一回りも若い嫁をもらって喜んでいたようですがーーーこれだけ人間性に問題があると、遅かれ早かれ暴力を振るっていたのかなと思います。
ネタバレ感想①被害者の実情
ルーシーは夫に何度も暴力を振るわれたせいで、反抗する気力さえ失っているようです。
それこそ解説で書いたとおり、倉庫に監禁されているとき鍵は掛かっていなかったのに逃げませんでした。痛ましいですね。
ただ時代背景的に、もし逃げたとしても離婚した女性が生きていく術はなかったと思われます。だからルーシーは味方がいない中、ひたすら耐えていたのかも。
ネタバレ感想②よく似た姉妹
ルーシーは夫の暴力に怯えていましたが、それでも夫がイボンヌのことを引き合いに出したときは反抗していました。その時のセリフがこちら↓
「姉さんの名前を、そんな風にむやみに呼んではいけません!あの方はもう、男爵夫人であり貴族です!」
引用元:結婚商売114話
平民がかるがるしく貴族の名を呼ぶのは不敬に当たります。だからルーシーも、姉の尊厳を守ために反抗したーーーという事なのでしょう。
こういう優しくも強い性格、イボンヌにそっくりですね。管理人はこのシーンを読んだとき、イボンヌがジャコブに歯向かったシーンを思い出しました。