漫画『余命わずかの脇役令嬢』の42話~43話のネタバレと感想です。
今回はカリナとミリアンがひたすら仲良しな回です。ただしカリナは余命わずかな自分が愛されているなどつゆ知らず、両想いだと全く気付きません。
以下にストーリー概要をまとめたので、続きを読んでみましょう。
42話の概要|カリナを犠牲にしたプレゼントなんていらない
ミリアンの想い
カリナの命を犠牲にして作った薬なんて、ミリアンは欲しくありません。彼女が苦しむ姿を見たくないので断固拒否します。
しかしカリナは引き下がらず「万が一に備えたくて…どうしてもダメですか?」と上目遣いでお願いするものだから、ミリアンは頬を赤らめるのでした。
43話の概要|予期せぬ発作に襲われ、異常な方法を思い付く
ある日、体に異変が生じる
ここ最近、カリナは能力を使用しても苦しくありません。幼少期は奇跡を起こせばすぐ体に反動がきていたので、体が鈍くなったのかもしれません。
そしてある日のこと。
カリナが画廊で絵を描いていると一瞬だけ手が小刻みに震えます。しかし発作が起きる時期ではないので気のせいだと自分に言い聞かせ、その後は晩餐会の準備を手伝いに行きますがーーー
部屋を出てすぐ、視界がぐらりと揺らぎました。
絵にとりつかれた異常な思考
強烈な眩暈に襲われながら、カリナは思いました。絵を描けば容態が良くなるかもしれない…と。
するとその時、偶然通りがかったミリアンがカリナを自室に連れて行ってくれました。そしてベッドに寝かされた彼女は、迷惑をかけてしまって申し訳ないと謝罪しますがーーー
彼は迷惑そうな顔一つせず、気にしなくても大丈夫だと答えます。むしろカリナが苦痛を隠そうとすれば心が痛むので、自分の前でだけは素直になってほしいとさえ言います。
その言葉にカリナは涙を流しました。20年間一緒にいた家族ですら理解してくれなかったことを、彼は簡単に気づいてくれたからです。
幸せな未来を夢想する
そうして泣いていると抱きしめられたので、カリナは彼の胸に顔をうずめながら想像します。
もし私が病気でなくても、彼はこんな風に優しくしてくれただろうか?と。自分たちが予定通り結婚して、幸せな夫婦生活を送るシーンを思い浮かべますがーーー
結局のところ、カリナはその思考を打ち消しました。ミリアンは私が病気だから優しくしてくれるのだと、勘違いをするなと自分に言い聞かせるのでした。
余命わずかの脇役令嬢・ネタバレ感想|悲しすぎる夢想
42~43話のネタバレ感想
カリナは自分の余命がわずかだと理解しているので、この世への未練はすべて捨てたいと思っています。けれどミリアンがあまりに優しいので“IF”を想像してしまいました。
もし自分が健康だったら、彼と結婚して幸せに暮らせたかもしれないと。互いに微笑みながら結婚式をあげる姿を想像したのです。
別に夢を見ることは悪い事ではありませんし、2人は両想いなので全く問題ありません。けれどカリナは今回、そんな自分を諫めていました。
もう苦しくないから大丈夫だと言ってミリアンを部屋から追い出し、そして1人になったら「勘違いするな、カリナ」と自分に冷たい言葉をあびせたのです。
痛ましいシーンですよね。
温かくなった心に自分で冷水をかけて一気に冷ますというか……幸せな未来を夢見ただけなのに、自分で自分に鞭打つような言動をするのが悲しい。こんなに若くて可愛い女の子が、なぜこんな目に遭わなければなならないのか。
ミリアン、頼むから早くカリナに告白してよ……
前回も同じセリフを言いましたが、やはり現状はこの一言に尽きますね。