漫画『皇帝の子供を隠す方法』の95話~96話のネタバレと感想です。
最初に言っておくと、今回いろいろな謎が明らかになります。タイトルに書いた通り、カイゼンが6年前に離婚した理由なども判明します。
そして非常に重いというか可哀想な話が続くので、閲覧前に腹をくくってください。それらを了承した方のみ、この先をお読みください。
95話の概要|実母・ゼクリーンの悲しい秘密
カイゼンが倒れてから10日後
アステルは不安でした。カイゼンを治療するために兄とグレーテルが薬草を探しに行ったものの、いまだ帰らず連絡も取れないからです。
さらにセルベルの件も悩みの種でした。アステルは彼を脱獄させるため根回ししたのに、不測の事態が起こり、彼の父・エクレン伯爵が代わりに投獄されたのです。
実母・ゼクリーンの秘密
何はともあれ、まずは投獄中のエクレン伯爵と面会しなければなりません。そこでアステルは彼に会いに行きますがーーー
その際に、実母・ゼクリーンの日記を手渡されて、彼女の秘密を知りました。
- アステルの母・ゼクリーンとエクレン伯爵は、一時期恋人関係だった
- 彼女は体が弱く、第二子の出産が困難だった
- しかしレストン公爵から、皇后にするための娘を産めと強要される
- そのため彼女は精神的に衰弱する
- とはいえ今すぐ自殺すればフリッツを守れない
- そこで『徐々に気力を失って命を落とす薬』を作ろうと考えた
- しかし薬が完成する前にアステルを出産しため、研究を中断した
96話の概要|カイゼンが6年前に離婚した理由
薬のことがレストン公爵にバレる
ゼクリーンの抵抗虚しく、結局はレストン公爵の思い通りになってしまいます。さらに日記帳の最後のページには『夫が薬のことを知ってしまった』という嘆きの言葉が書かれていました。
エクレン伯爵の推理
アステルが日記を読み終えると、エクレン伯爵は自分の推理について語ります。
まず今回のカイゼン暗殺未遂事件について、レストン公爵が例の薬を使ったのは明らか。さらに彼は、前皇后(=カイゼンの実母)も例の薬で殺害された可能性があると言います。
その推理を聞いたアステルはひどく動揺しました。突拍子もない内容とはいえ、それが真実なら全ての謎が解けるからです。
また同時に、切なさも感じました。もし本当にレストン公爵が前皇后を殺害したなら、カイゼンはその事実を知りながら自分と再婚したのかもしれない……と考えたのです。
「全てを事実を知ったから私を突き放し、全てを知ったうえで私を再び傍に置いたのなら。私は、絶対にあなたを死なせない」
引用元:皇帝の子供を隠す方法 96話
⇒『皇帝の子供を隠す方法』97話のネタバレはこちら
皇帝の子供を隠す方法・ネタバレあり感想
ネタバレ感想①カイゼンの悲恋
95話~96話のストーリーは全体的に重めでしたね。とくにアステルの母・ゼクリーンの生い立ちが可哀想で……
お爺ちゃんがレストン公爵を毛嫌いする理由もよく分かりました。娘をあんな目に遭わされたら、そりゃあ刺し違えてでも〇してやりたいと考えるでしょうね。
そして今回、一番衝撃的だったのはカイゼンの話です。恐らくエクレン伯爵の推理は正しくて、カイゼンは真実を知っているのでしょう。
つまり彼にとってレストン公爵は母親の仇であり、アステルはその娘。だから彼は6年前に離婚したがった。そう考えれば全てに納得がいきます。
しかも悲しいことに、カイゼンはアステルを愛してしまったんですよ。
だから離婚したときも「あなたは何も悪くない」と言って真相を隠したし、今もずっと沈黙を貫いています。彼女を憎めればラクだったけど忘れられなくて、結局は全てを知ったうえで再婚を望んだーーーという事なのでしょう。絵に描いたような悲恋です。
ネタバレ感想②報われた恋心
今回は悲しい話でしたが、これでアステルの恋心が報われましたね。
アステルは離婚当初「愚かにも彼をまだ愛していたから離婚に応じた」的なセリフを言っていましたが、この気持ちは間違いじゃなかったのです。
アステルが注いだ愛情と同じくらいに、ちゃんとカイゼンから愛されていたし大事にされていました。また彼女自身もその事に気付けたので、ストーリーは良い方向に向かっているんじゃないかなと、そう思いました。
⇒『皇帝の子供を隠す方法』97話のネタバレはこちら