漫画『皇帝の子供を隠す方法』の91話のネタバレと感想です。
カイゼンは毒のせいで重体。さらに実父・レストン公爵に脅されてアステルは大ピンチ!という展開で前回のストーリーは終了しましたね。彼女はこの危機をどう乗り越えるのでしょうか?
薬師・グレーテルを頼り、カイゼンの治療を試みる
グレーテルに協力を求める
カイゼンを助けるため、アステルはグレーテルに協力を仰ぎました。しかし2人で彼の寝室を訪ねたところ、皇室近衛隊の団長・リンドンに治療を断られてしまいます。
それでもアステルは引き下がらず、優秀な薬剤師であるグレーテルならば毒を治療できるはずだと説得しますがーーーその際にリンドンは、渋い顔をしながら質問しました。
「先ほど、レストン公爵と何を話していたのですか?」と。
リンドン卿の迷い
リンドンは実のところ、アステルを疑っていました。なぜなら今皇帝が亡くなれば、一番得をするのはレストン公爵ですから。
しかしアステルがここで引けば、カイゼンは命を落とすでしょう。だから彼女は、剣を抜いたままのリンドンに詰め寄って説得しました。
「本当に疑っているなら、今すぐ私を告発しても構いません。リンドン卿は皇室近衛兵の団長ですから、その権限があります。けれどあなたが今、ほんの少しでも迷っているなら、私が皇帝陛下を害するはずないという信頼が、まだリンドン卿の中に残っているなら、どうか私に付いて来てください。あなたなら分かるでしょう。陛下を助けられるのは私しかいないと」
引用元:皇帝の子供を隠す方法91話
解毒剤はあるが、副作用がわからず一同は揉める
危険すぎる賭け
説得が成功し、アステルとグレーテルは寝室に入れてもらえました。
しかしカイゼンを診察をしたところ、やはり毒の成分は不明。そこでアステルは、以前グレーテルが作った“どんな毒でも解毒できる薬”を使おうと考えます。
この薬はまだ試作段階であり、人間に使うには危険すぎます。しかしこのままだとカイゼンの体は1週間も持たないので、賭けに出たのです。
アステルの覚悟
解毒剤のおかげでカイゼンは回復するも、まだ意識不明で執務を行える状態ではありません。
そこでアステルは大臣たちを召集すると、みんなの前で緊急宣言―――帝国法に基づき、皇后が皇帝代理になることーーーを発表します。
つまりこの瞬間から、皇室のすべての権限がアステルに委託されたのです。
皇帝の子供を隠す方法・91話のネタバレと感想
ネタバレ感想①解毒のシーンについて
前回の感想でも言いましたが、やはりグレーテルの解毒剤が役立ちましたね。
とはいえこの薬は、現時点ではあくまで試作品。どんな副作用が出るか分からないので、グレーテルは解毒剤をカイゼンに飲ませるのを拒んでいました(何なら怯えていました)
当然ですよね。最悪、人間をーーーそれも皇帝をコロコロしてしまう可能性があるのですから。
それでもグレーテルが解毒剤を使用したのは、ひとえにアステルの説得があったから。
この場面でアステルは「皇帝に何かあったら全ての責任は私が取ります!」とゴリ押ししています。もし彼女が怖気づいていたらカイゼンは命を落としていたでしょうから、実に英断でした。
ネタバレ感想②リンドンの葛藤
近衛兵隊長のリンドン卿は、初期からアステルに好意的なキャラクターでした。
彼は91話にて「アステルが今回の事件に関与しているのでは?」と疑っていましたが、その心には迷いがあったようです。
アステルが下衆なマネをするはずがないと思いながらも、現状を考えれば彼女はクロに近い。そんな状況だから、アステルが治療に来たときも彼は剣を抜いたままでした。
隊長として、疑いたくない人を疑わなければならない。さぞかし辛い立場だったと思います。
なおリンドン卿はアステルに説得された時、ひざから崩れ落ちて「皇帝陛下を助けて下さい」と懇願しています。何だかんだ言いながら、これが彼の本音だったのでしょう。
91話のハイライト
91話の最後の場面、アステルがとても美しく凛々しい表情をしていました。覚悟を決めた女性の顔をしていて、とにかく格好いい。日本版が配信されたらぜひご覧ください。