ピッコマで連載中の漫画『外科医エリーゼ』のネタバレ感想です。本編の105話~106話までのストーリーについてまとめています。
エリーゼは宮廷から帰る途中、チャイルド侯爵とユリエンに出会います。
彼らは血縁であるマリエンに会いに来たようですが、その表情はどこか浮かない様子。
今後、一体どうなるのでしょうか?感想と一緒にネタバレを見ていきましょう。
外科医エリーゼ105話のネタバレ
エリーゼが知る”マリエン”の現状
チャイルド侯爵は、妹のマリエンに会いに来たそうですが…
話を聞いたエリーゼは、複雑な表情をして口をつぐみます。
マリエンといえば、ミハイルの母であり『血塔の悲劇』を起こした張本人。
リンデン王子にとっては、母と姉の仇(かたき)ともいえる人物です。
事実、リンデン王子は家族の無念を晴らすために皇帝となる努力をしてきました。
前世(エリーゼが転生する前)でのリンデン王子は、『血塔の悲劇』に関わった貴族派をまとめて粛清しています。この粛清によりロンド全体が血の海になり、エリーゼとのすれ違いもこの時から始まりました。
そしてマリエンは現在、狂気に陥っており正気ではありません。
かつての美しさは見る影もなく、体は痩せて虚ろな状態となっています。
前世でのチャイルド侯爵を思い出す
チャイルド侯爵は「私は年齢のせいで体調が悪なるし、いつ亡くなるのかわからない」と、弱気な様子を見せます。
その言葉を聞き、エリーゼは不安に駆られました。
というのも、前世でリンデン王子が”貴族派の粛清”を行ったとき、チャイルド侯爵の突然死によって戦いが制御不能となったから。
チャイルド侯爵は貴族派を束ねる重要人物。
その彼が亡くなったことで貴族派は混乱し、戦いは激化どころか制御不能になってしまったのです。
会話が終わった後。
チャイルド侯爵とユリエンは、エリーゼに別れを告げて城へと向かいました。
エリーゼは彼らの背中を見つめながら、今世では少しでも犠牲者したいと思いを馳せます。
王子とクリスの密談
その頃、クリスとリンデン王子は密談をしていました。
クリスが作成した報告書のおかげで、貴族派を追い詰めるための作戦が完成したのです。
貴族派全員を粛清するのですか?と問うクリスに、リンデン王子は「そこまではしない」と答えますが…
しかし今回の計画は、かなり大規模なもの。大人数が罰を与えられることになるでしょう。
それこそ、クリスが貴族派を案じるほどには。
クリスが退室し、一人になったリンデン王子は『血塔の悲劇』のことを思い出します。
準備は整い、時がくれば全てが終わる。ようやく母と姉の復習ができる…
そう考えて、手を握りしめました。
ある日、城の外で王子を見つける
ある日、エリーゼは宮廷の外を歩きながらスケジュールを確認していました。
そこでリンデン王子と遭遇しますが、今日は彼に会うためではなく別件で宮廷に来ていたため、エリーゼは謝罪をします。
するとリンデン王子は、私もそうだから気にするなと告げるのですが…
エリーゼはこの時、リンデン王子の様子がどこか妙なことに気づきます。
いつもと違い、彼の瞳はエリーゼを見ていません。
エリーゼが不思議に思っていると、そこにベン子爵など医師軍団が集まってきました。
どうやらリンデン王子は、医師たちに用事があるようです。そのため、エリーゼはその場を去って陛下の自室へと向かいます。
そしてエリーゼがいなくなった後、リンデン王子は医師たちに
エリーゼが戻る前に、全ての仕事を終わらせてくれ
と命令しました。
外科医エリーゼ106話のネタバレ
リンデン王子は、集まった医師たちに”今後の計画”を伝えます。
エリーゼがいない間は、ベン子爵に皇帝の診察を頼みたい。そう告げると、ベン子爵は快く承諾してくれました。
リンデン王子は「全てが終わったら必ず褒美を与える」と約束し、準備に取り掛かります。
皇帝陛下の診察
この日も、エリーゼは宮廷に来ていました。
今回の用事は、皇帝陛下の診察。
しかし陛下は体調が悪化しており、前回よりも体重が減少しています。
陛下は食欲がないと言うので、エリーゼは食欲のでるものを準備するよう食事係に伝えておくと提案しました。
そして同時に、エリーゼは主治医である自分の能力が足りないせいだと謝罪しますが…
陛下は「姫君のせいではない」と否定し、目を閉じて静かに語りました。
あなたのおかげで、私の体調はとても良くなった。それは誰もが知るところだ。
あなたがいなければ、すでに私は天に召されていた。
それに神様もきっと、罪深い私のことを呼んでいるのだろう。
力なく微笑みながら、自身を「罪人」だと語る陛下。その様子を、エリーゼは悲しい瞳で見つめていました。
皇帝陛下の昔語り
皇帝陛下は、エリーゼを連れて庭に出ます。バラが咲きほこる庭で、エリーゼと陛下は2人きり。
すると陛下は、これまでの人生に後悔はないかと尋ねました。
そして陛下は『血塔の悲劇』が起こったときの心境を語りはじめます。
当時まだ若かった陛下は、力及ばずに妻・レベッカと娘・イブリンを幽閉するしかありませんでした。
その結果、妻と娘を失うという悪夢のような罰を受けたのです。
その悪夢を忘れたくて仕事に没頭しましたが、結局忘れることはできませんでした。
神は私のことなど許さないだろう。
陛下がそう言ったとき、エリーゼはその言葉を否定しました。
あなたは許されます。過ちを犯さない人などいないのだから、と。
そしてエリーゼは、自身の”過ち”について語ります。
家族を悲しませたこと。リンデン王子を寂しがらせたこと。
そして取り返しのつかない過ちを犯し、悔やみきれないほどの後悔を抱えたこと。
彼女もまた、罪を犯しているのです。
人は誰しも、大なり小なり罪を犯すもの。だからこれ以上苦しまないでください。
エリーゼがそう伝えると、陛下は穏やかに笑い「ありがとう。あなたをリンデンの妻に選んだのは間違いではなかった」と告げます。
そして同時に、来るべき日まで気力を保たねばならないとも言います。
言葉の意味がわからず、キョトンとするエリーゼ。
陛下は「まだ聞いていないのか」と驚くものの、すぐにリンデンから連絡があるだろうし、何も言われなければ彼を叱ってやろうと言います。
エリーゼは結局、よくわからぬまま返事をしました。
陛下と交わした約束
陛下は少しの間だけ旅行に行きたいと言います。
いつもブリチア島の中部地方に訪れているものの、最近はご無沙汰だったそうです。
それを聞いたエリーゼは、陛下は体調が良くないので外出するには医師の同行が必要だと答えます。
すると陛下は、ベン子爵とギルバート伯爵を連れて旅行に行ってくるよと言いました。
バラ園での散歩が終わると、最後に陛下は「また、こうして一緒に散歩をしてくれないか」と頼みます。
エリーゼが満面の笑みで「はい」と答えると、陛下も穏やかに笑いました。
これから起こる悲劇に、悩むエリーゼ
診察が終わった後、エリーゼは考え事をしながら外を歩いていました。
気がかりなのは、リンデン王子とミハイル。
2人とも大事な人ですが、前世の通りならこれから2人の間で争いが起こるはずです。
この悲劇は避けられないでしょう。
もし争いが始まったら、彼らはどうなるのだろうか…自分はどう対応すべきなのか…
そう考えて、エリーゼはため息をつきました。
すると、診察は終わったのかと声を掛けられます。
エリーゼの目の前にいたのは、白馬を連れたリンデン王子でした。