『悪女が恋に落ちた時』のネタバレと感想です。73話のストーリーを紹介します。
みんなで写真撮影会ができたので、ルペルシャは涙を流して喜びます。しかしお茶会にはまだ、元孤児のジェイン姉弟が来ていません。
いったい彼女たちに何があったのでしょうか?ストーリーの続きを見てみましょう。
目次
みんなが映った集合写真をゲットし、ルペルシャは歓喜する
みんなで集合写真を撮る

みんなが映った集合写真を見て、ルペルシャは感極まります。
(私が好きなキャラたちと集合写真を撮れるなんて!本当に幸せ!)
しかしジェイン姉弟がまだお茶会に来ないので心配していると、ダニエルから「末の弟に何かあったそうです」と連絡が入りました。


ジェインの末弟が事件に巻き込まれ、一同は救出に向かう
ジェインの弟が誘拐される
ジェインの弟は悪人に誘拐され、腕を縛られて地下牢に転がされていました。
しかし救出しに来たダニエルが、一瞬で見張り役を倒します。そして安全になったことを確認すると、壁の影から黒いローブを着たルペルシャがひょっこりと顔を出しました。
「いつも思いますが、リシャには適いませんね。黒い洞窟に来ることを考えるなんて」
「ごめんなさい。裏世界のことなので同行を頼める人がダニエルしかいませんでした」
そしてルペルシャはダニエルに怪我はないかと心配するので、彼は笑ってしまいました。暗殺ギルドの長である自分を心配するだなんて思わなかったのです。
そして彼は、ここに来るまでの経緯を思い出しました。
誘拐事件の真相
ヘレイスからの情報によると、ジェインの弟を誘拐したのはファハド侯爵という人物。
ヘレイスが情報ギルドでルペルシャの悪評を処理していたところ、ジェイン姉弟が仕事を手伝いたいと参加し、その結果どういうわけか侯爵と関わってしまったようです。
連絡を聞いたルペルシャは焦るも、姉弟を救うためにラビロフに提案しました。
「お兄様、これを機に正式に手を組むのはどうですか?私は黒い洞窟の場所を知っています。ファハド侯爵の本拠地をひっくり返せば、彼もまたお兄様に服従するしかないでしょう」
するとラビロフは、どこか含みのある表情でルペルシャの提案を聞きーーー
そして結果的に、ルペルシャはジェインの弟を救出することに成功したのです。
ジェインの末弟を救出した後、2人は地下牢を抜け出す
危険な存在
「あの皇太子を動かすとは、皇女の情報力はやっぱり無視できませんね」
ダニエルはからかうように言いますが、すぐに真剣な顔をしてルペルシャに忠告します。
というのも彼女は「黒い洞窟」の場所を知っていましたが、本来ならこれは一般人の知らない情報です。もし裏世界の情報が漏れたのなら、そのうちダニエルも立場的に困る日が来るでしょう。
つまりルペルシャは、ダニエルにとって利益があると同時に危険にもなる存在なのです。
「あなたと二人きりでいる今、私があなたを害する可能性について考えなかったのですか?」
ルペルシャをじっと見据えるダニエル。
すると彼女はあっけらかんとしながら、そんな事は考えもしなかったと答えます。彼がルペルシャを害するメリットはありませんし、何よりも彼女はダニエルを信じているのです。
「私はいつも自由でいたいのです。だからダニエルを信じるこの気持ちも、私の自由なわけです。私があなたを選んだのです。もしあなたが私を裏切っても、私は決してあなたを恨みません」
自信満々に告げるルペルシャ。ダニエルはその言葉を聞き、本当にあなたには適わないですね…と彼女の頬を撫でるのでした。


ダニエル視点|矛盾だらけの心
ジェインの弟をかつぎながら地下牢を脱出する際、ダニエルは先ほどルペルシャが言っていた『自由』という言葉について考えました。
彼女にとっての自由は時間制限があるのに、子供のための本を書いたり人工精霊を解放しようとしたりするのです。ダニエルからすれば、その姿は矛盾そのものでした。
(トリエル帝国の次期国王があなたになれば、人々はあなたを『自由の君主』と呼ぶだろう。…面白くないな。我が王国を滅ぼしたトリエル帝国の未来を思い浮かべるなんて)
しかし彼は近頃、帝国に対する復讐心が薄れていました。そのことを想うと、自分の中の何かがガラガラと崩れていく気がするのです。
するとその時、ルペルシャの声で現実に引き戻されます。
「…ダニエル?どうしたんですか?顔色が悪いようですが」
そして彼女が頬に触れるものだから、ダニエルは一層悲しげな顔をします。人の感情を知らない自分自身の心も、また矛盾の塊だと思ったのです。
『悪女が恋に落ちた時』73話のネタバレと感想
73話のネタバレ感想

前回に引き続き、ダニエルが悩んでいますね。
そもそもの話、ダニエルの国を滅ぼしたのはトリエル帝国であり、ルペルシャはその国の王女。彼からすれば憎むべき相手のはずでした。しかし今は彼女に好意以上のものを抱いていて、帝国への復讐心すら薄れてきているのです。
ダニエルからすれば、今までの自分が失われるような気持ちなのかもしれません。本編でも『自分の中の何かがガラガラと崩れていく気がする』と表現していましたから。
おまけに彼は自分に感情がないと思っているので、なおさら現状に戸惑っているのでしょう。
感情があるからこそ現状に戸惑い、またルペルシャの言葉にも心が動いているのに、彼はまだその事実に気付いていません。もどかしいですね。