『悪女が恋に落ちた時』のネタバレと感想です。74話のストーリーを紹介します。
前回ジェインの弟がファハド侯爵に誘拐されるも、ルペルシャとダニエルは難なく子供を救出しました。そして今回は、ジェインに弟を送り届けたところからスタートします。
この状況で、彼女は何を思うのでしょうか?物語の続きを見てみましょう。
目次
弟が救出されるも、ジェインは罪悪感にさいなまれる
ジェインの懺悔

ルペルシャがジェイン姉弟の住む屋敷を訪れると、ジェインは大粒の涙を流しながら謝罪しました。
「ファハド侯爵の黒い洞窟で、弟を救って下さったと···私が殿下の悪い噂をなくそうと、むやみにヘレイスさんの仕事に割り込んだせいで…」
自分のせいでルペルシャを危険な目に遭わせてしまったと、ジェインは嘆きます。
しかし当のルペルシャは微笑んでおり、一切彼女を責めません。そして懐から例のカメラを取り出すと、恩返しをしたいのなら一緒に写真を撮ってほしいと言います。
するとジェインは唇をキュッと噛み、もちろんです…と返事をしました。
ルペルシャはオタ活を満喫するも、病気のせいで苦痛に襲われていた
ルペルシャはオタ活を満喫する
みんなで撮った写真を眺めながら、ルペルシャは満面の笑みを浮かべていました。
(幸せ~!!個別の写真も全部撮ってスクラップブックに整理したし、すごく幸せ!まさに天国だわ!)
オタ活を満喫したことで、ルペルシャはこの上ない幸福感に満たされますがーーーその直後、ひどい頭痛に襲われて頭を抱えます。
(あんな事があったから、心臓が丈夫なはずがない)
そしてルペルシャは、先日カインに言われた言葉を思い出しました。
回想|黒い洞窟に突入する直前のはなし
黒い洞窟に突入する直前、カインは人気のない場所でルペルシャに言いました。
「…殿下。お願いがあります。時と場所に関係なく、どうか私を『カイン』と呼んでいただけませんか?」
普段ルペルシャは彼のことをラストネームで呼んでいますが、彼はファーストネームで呼んで欲しいと言うのです。
というのも先ほど彼女がラビロフと交渉する姿を見て、カインは気づいたのです。
ルペルシャは君主になれる器の持ち主であり、自分が使えるに相応しい相手だと。
そしてカインは跪くと、あなたに一生忠誠を誓います…と優しく微笑みました。


ーーーという事があったので、ルペルシャの心臓はドキドキして耐えられなかったのです。おまけに病弱な体で動き回ったせいか、顔色も真っ青。
するとその時エマとイビエンがやって来て、2人はルペルシャの顔を見て慌てました。
「殿下!?顔がとても青白いです!イビエン令嬢!殿下をベッドに寝かせてください!
私はロックスを連れてきます!」
「殿下、大丈夫ですか?!」
イビエンはルペルシャを支えながら、彼女をベッドへと連れて行きました。
『太陽の妖精』の演劇があると知り、ルペルシャは警戒する
近々『太陽の妖精』の演劇が行われることに
ルペルシャをベッドで安ませると、イビエンは大劇場で行われる『太陽の妖精』の演劇について話題を出します。ここ最近は不始末が続いたので、気晴らしになればと思って話したことですがーーー
それを聞いた瞬間、ルペルシャは目を見開きました。
というのも原作における『太陽の妖精』はファハド侯爵が主催した演劇であり、皇室への否定的なメッセージが含まれた作品なのです。
ユジンがアリエルを助けたため無事だったが、この事件のせいでユジンはラビロフに睨まれるようになる。
またアリエルの暗殺未遂事件はエサに過ぎず、ファハド侯爵の本当の目的はラビロフを害する事だった。
しかし侯爵は先日ラビロフの手に落ちたばかりなので、演劇をする必要はありません。そもそも黒い洞窟が整理された今、侯爵には劇を開催する財力も暗殺者を雇う力もないのです。
(それなら誰が、皇室に反対する内容の演劇を開きたがるんだろう?そもそも現状は、原作とどれくらい違うのかな?)
悩んだルペルシャは、イビエンに主催者にまつわる情報を聞きます。
するとこの演劇は『ヌバ劇団』によるものであり、パンフレットには『パーティーは続く』というメッセージが書かれていたことを知りました。


みんなを守るために
夜になると、ルペルシャは人工精霊のゼンを召喚します。
心臓がひどく痛み気を失いそうなほど苦しい状況ですが、それでも彼女は大切な人たちを守るためにゼンに頼み事をしました。
「劇場一つを守れるくらいの、大きなバリアを広げるのってどう思う?」
まとめ|悪女が恋に落ちた時・74話のネタバレと感想
74話のネタバレ感想|ジェインの心境

ジェインの弟を救出するも、ジェインはとても悲しんでいました。
というのも彼女はルペルシャへの恩を返すため、ヘレイスに協力して悪評を消そうとがんばっていたのです。大好きなルペルシャのために、少しでも役に立ちたかったのでしょう。
しかしその行動が原因で弟が誘拐され、さらにルペルシャの手を煩わせることになります。
言い換えれば、ジェインの行動によりルペルシャを危険にさらしてしまったのです。
ジェインからすれば、感謝と懺悔がごちゃ混ぜになったような心境でしょう。善意や愛情にあふれた行動がかえって相手の首をしめるのですから、世の中うまくいかないものです。
しかしルペルシャは、この時ジェインを一切責めませんでした。
それどころか「この恩をどうやってお返しすればいいのか…」と嘆くジェインに対し、それなら一緒に写真を撮って欲しいとお願いしています。
誘拐犯のアジトに突入するという危険を冒したのに、見返りとして求めたのは写真を撮ることだけ。それ以外は何も要求していません。
このときジェインが何を思ったのかは描写がありませんが、ますますルペルシャへの愛情と尊敬が深まったのは明らかでしょう。