漫画『義家族に執着されています』の9話のネタバレと感想です。
モルトンに屋敷を案内してもらっている最中、どこからか悲鳴が聞こえます。そして同時に何かが割れる音もしましたが、一体何があったのでしょうか?
以下にストーリーの続きをまとめたので、ご覧ください。
悲鳴のした場所に駆け付けると、侍女たちが困り果てていた
侍女たちに事情を聞いてみる
ペレシャティとモルトンが音のした場所に駆け付けると、セルフィウスの部屋の前で侍女たちが困り果てていました。
侍女たちに話を聞いたところ、セルフィウスが置物を投げて手をケガしたそう。しかし部屋から追い出されてしまい治療ができないのだとか。
その報告を聞いたモルトンは、先ほど外出したテルデオに連絡するよう指示しますがーーーその時、ペレシャティは真剣な表情で言いました。
「モルトン、メイドたちの体調を確認してあげて。部屋には私が入るから」
すると彼は危険だから許可できないと言いますが、それでも彼女は退きません。怪我をした子供を放っておけませんから。
そしてモルトンを説得すると、ペレシャティは救急箱を持ってセルフィウスの部屋に入って行きました。
セルフィウスを慰めるため、ペレシャティは1人で彼の部屋に入る
セルフィウスは傷つき荒れ狂う
ペレシャティがセルフィウスの自室に入ると、部屋の中は荒れていました。
彼は昨日と同じようにベッドの上でシーツに包まっており、誰かが来たと気付くや否や「入ってくるな!」と叫んで置物を投げつけますがーーー
その置物は運悪く、ペレシャティの額にぶつかってしまいます。
よほど痛かったらしく、苦悶の表情で額を抑えるペレシャティ。
一方でセルフィウスはひどく動揺し、放っといてくれと言ったじゃありませんか!と怒鳴って再びシーツの中に隠れてしまいました。
ペレシャティはそれでも根気強く、手当だけしていくから…と彼に声をかけます。
すると彼はシーツの中から飛び出してペレシャティを追い払おうとしますが、このとき彼女の額が出血していることに気付きます。
そして絶望したような表情で、冷や汗をダラダラ流しながら懇願しました。
「も、申し訳ありません。閣下には言わないで下さい。追い出されてしまうかもしれません」
そのただならぬ様子に気付いたペレシャティは、言わないと固く約束しました。
傷ついた子供を慰める
セルフィウスが大人しくなったので、ペレシャティは彼の手のケガを手当てします。しかしその最中も、ずっと困惑していました。
(傷はどうにでも治るだろうけど、やっぱりこの子の様子がおかしい。さっきもそう。まるで大公に嫌われたら世界の終わりかのように)
そこでペレシャティは、少しだけ出しゃばることにします。
「別邸に戻りたくないならテルデオを説得してみよう。私も手伝ってあげる」
しかし彼の表情は晴れず、なぜそんな事を言うのかと逆に質問します。それどころか、テルデオは自分を役立たずだと思っているとまで言い出しました。
その話を聞いたペレシャティは、しばし無言になりーーー
次の瞬間。
セルフィウスの頬をガシッと掴んで「あなたのおかげで昨日あの騎士を追い払えたの」と彼を説得しました。
そして自分を否定ばかりしてはいけないと、自分の体を傷つけて得られるものなど何もないと強く訴えます。
彼女自身が昨日までそう思っていたから、セルフィウスの言動が本人に悪影響を及ぼすと理解していたのです。
すると彼女の真剣な気持ちが伝わったのか、セルフィウスは目を丸くしながら黙って話を聞きます。またこの時、彼の瞳にはわずかに光が宿っていました。
セルフィウスは心を開くが…
彼の頬を離すと、ペレシャティは改めてテルデオが帰ってきたら話をしてみようと提案します。
するとセルフィウスは、急にペレシャティの額のケガを心配をし始めました。
子供らしい顔でオロオロするものだから、ペレシャティは自然と笑顔をこぼします。そしてその後、自分にはラピレオン家の血の毒が効かないことを説明しますがーーー
その瞬間。彼女は鼻血をダラリと流し、ひどい苦痛に襲われました。
というのも先ほど、セルフィウスが血の付いた手でペレシャティの傷口に触れたため、彼女の体内に直接血が入ってしまったのです。
(ここで倒れちゃダメ!セルフィウスが驚いちゃう!)
そう思って耐えようとしますが、結局は倒れてしまうのでした。
9話のおさらいとネタバレ感想
セルフィウスは想像以上に大変な境遇に置かれていましたね。
父親は鬼籍に入り母親には捨てられ、使用人には役立たずと噂され、さらに叔父に嫌われていると思い込みーーー
改めて振り返ると、本当にかわいそう。
管理人は『かわいそう』という言葉はあまり好きではありませんが、この状況はそれ以外に何も言えません。8歳の子供がこんな境遇に置かれたら、当然ながら心を閉ざしますよ。
そして両親がいないからこそ、自分を養子にしてくれた叔父を絶対的な存在だと思い込んでいるのかもしれません。多分、セルフィウスが頑なな態度を取るのはそういう事情からでしょう。
というかこの屋敷、使用人が酷い。
セルフィウスが自分の悪口を知っているという事は、使用人の誰かが人通りのある場所で噂をしていたのでしょう。当然ながらこれはNG行為であり、使用人として口が軽すぎます。