漫画『結婚商売』の外伝8(103話)のネタバレと感想を紹介します。
マルソーは出自にコンプレックスがあるため、婿養子になった後もそのことで悩み続けます。ずっと嘘を抱えながら生きていくのは精神的に辛そうですがーーーこの先、彼はどうなるのでしょうか?
マルソー視点|実母の逝去を知らされてショックを受ける
実母は1カ月前に亡くなっていた
カトリーヌと結婚して3年経ったある日。マルソーは古巣に立ち寄ったとき、実父(用事があり待ち伏せしていたらしい)と再会します。
なお実父は相変わらず打算的で、さっさと子供を作れだの何だのと嫌らしい話ばかりします。マルソーはそれを不快に思い、適当に返事をして去ろうとしますがーーー
そのとき実父から、実母が先月亡くなったことを知らされてショックを受けました。
ショックで寝込み、悪夢を見る
ショックを受けたマルソーはその後しばらく外をさまよい、そのせいで風邪をひき、屋敷に帰るとすぐ気絶します。またその間、彼は悪夢を見てうなされました。
- 豪華な屋敷で、実母がヒステリーを起している
- なお彼女はマルソーに向かって以下の言葉を叫んでいる
- 「あなたの父親はひどい詐欺師だった。愛していると言って私を誘惑したくせに、彼が望んだのは私の父の名声と商団の人脈だった!!」
- このとき実母は血走った目でマルソーを睨みつけている
- これはマルソーの幼少期、実際にあった事らしい
悪夢からの目覚め
マルソーがベッドの上で目覚めると、カトリーヌが心配そうな顔で彼の手を握ってくれていました。そんな彼女を見ながら、マルソーは朦朧とする頭でこう思いました。
自分を利用した両親には似たくなかったのに、結局は自分も打算的な人間になってしまった。そんな親でも亡くなれば悲しいのに、この気持ちをどこにも吐き出せないのが辛い……と。
そして彼は涙を流しながら、再び眠りにつくのでした。
カトリーヌ視点|愛する夫への献身
カトリーヌの献身
マルソーが再び眠った後も、カトリーヌは彼の手を優しく握りつづけます。
このとき彼女はマルソーに秘密があるのだと確信していましたが、それを無理に聞こうとは思いません。彼が不快になるかもしれませんから。
マルソーが嫌がることは絶対にしない。だからずっと彼の傍にいさせてほしい。それがカトリーヌの切なる願いでした。
結婚商売103話のネタバレ感想|実父が酷すぎる件
ネタバレ感想①実父が冷徹すぎる
マルソーは実母の逝去について聞かされた時、なぜもっと早くに教えてくれなかったんだと怒っています。けれど彼はどっちみち、実母の葬式には参加できなかったでしょう。
なぜならマルソーは、ダボビル伯爵家の婿養子になるため出自を偽っていますから。母方の実家には顔を出せません。彼にできるのは哀悼するくらいです。
そういう事情があったので、実父はマルソーに母の死を教えなかったようです。
そもそも実父は打算的な人なので「マルソーも利益にならない人とは関わらない方が良い」くらいに思っていた様子。見たところ、イジワルをしたのではなく本気でそう考えているようです。
何と言うか、かわいそうな男性ですね。
ネタバレ感想②ウソの代償は大きい
葬式に出られないとはいえ、マルソー的には少しでもいいから実母のために何かしたかったのかなと思います。
例えば遠目から葬式を見守ったり、匿名で献花を送ったり、哀悼するにしても葬式の時間に合わせて祈りたかったのでしょう。普通の人は、きっとそう考えるはずです。
実母が亡くなったのに、それすら出来なかったマルソーの気持ちを思うと……うん、本当に辛かったと思います。その辛さを誰にも吐き出せないのも辛い。
嘘をついた代償をいつか支払うことになると思っていましたが、このタイミングで、しかもこんな形でツケがくるとは。