『再婚承認を要求します』小説173話のネタバレと感想|ハインリは真実を打ち明ける

再婚承認を要求します

『再婚承認を要求します』原作小説173話のネタバレと感想です。

今回はタイトルどおりの話です。ナビエは魔力減少現象を起こした犯人がハインリだと気付きながらも、今まで本件から目を逸らしてきました。

しかし意を決して、今回ハインリに真実を話してほしいと迫ります。

⇒『再婚承認を要求します』ネタバレ一覧はこちら

173話は『再婚承認を要求します』において非常に重要なストーリーです。それを念頭においてお読みください。

ナビエ視点|あなたが魔力減少減少を起したの?

禁断の質問をする

再婚承認・感想

ソビエシュに『妖精の涙』をもらったものの、荷が重いのでハインリに返してもらおう。ナビエはそう考えますが、その前にハインリにどうしても聞きたいことがありました。

魔力減少現象についてです。

今まで目を瞑ってきましたが、いつかは必ず聞かねばならない事です。そこで彼が部屋に訪ねてきたとき、ストレートに言いました。

「もしかして、あなたが魔力減少減少を起しているのですか?」と。

その瞬間、ハインリは無表情になります。それは彼の素の顔でした。

白うさ
いつも被っている仮面が消えてしまったね。
ひよこ
猫を被るどころか、言い訳する余裕さえないんだよ。

ハインリは真実を打ち明ける

冷たい顔で固まったままのハインリを見て、ナビエは心を痛めます。そこで安心させるようにキスをすると、彼はしばし沈黙してから「今は違います」と答えます。

東大帝国を抑え込むため、ハインリがかの国の柱である魔法使いに手を出したのは事実。しかしナビエと結婚したので今は何もしていないし、エベリーにも魔力を返してあげた。

彼は怯えながら、そう話してくれました。

「東大帝国から来たあなたと結婚したではありませんか。あなたのためにも、こちらから先に東大帝国に戦争を仕掛けることはありません。本当です」

「(エベリーが)私の計画に巻き込まれて魔力を失ったのは事実です。ですが、魔力を取り戻してあげたのも私です。あたながその子を見て、心を痛めていましたから……」

引用元:再婚承認を要求します173話

全てを知ったナビエは・・・

全てを聞いたとき、ナビエの心を占めていたのは感謝と罪悪感の2つでした。自分のために戦いをやめてくれて嬉しいけれど、彼の計画と欲望を諦めさせてしまい申し訳ないと思ったのです。

白うさ
実際、長い時間をかけて準備してきたんだろうね。
ひよこ
それでもハインリは自分から戦いを仕掛けないって断言したんだよ。純愛だね。

そして怯える彼の耳元で、ナビエは今一番言うべき言葉を告げました。

「私を気遣ってくれてありがとう」

すると彼は体をびくつかせて「怒っていないのですか?失望していませんか?」と聞くので、ナビエはそれを否定します。自分のために野望を諦めてくれた彼を、怒れるはずありません。

そうして2人は視線をあわせると、キスをするのでした。

173話の補足
173話の小説版、挿絵がすごいです。ぜひハインリの“無表情”を見てほしい。マジで無表情です。笑顔の仮面が剥がれるどころか、全ての気力が抜け落ちたあの顔。ファン必見です。

ラスタ視点|実父を処理しなければと決意する

実父を始末しようとする

ラスタはひとしきり泣いた後、冷めた心で「実父を始末しなければ」と決意します。

実父はきっと、一生ラスタにお金をせびるでしょう。もしかしたらグローリーエムも利用されるかもしれません。

ひよこ
実父だから我慢してきたけど、やっぱり耐えきれなくなったね。
白うさ
推奨はできないけど、ラスタの気持ちもまあ分かる。推奨はしないけど。

そこでラスタは実父を裏道に呼び出し、隠し持った短剣で始末しようとしますがーーーようやく実父が来たと思ったら、彼は騎士に声をかけられてどこかに行ってしまいました。

実父はどこへ?

結局のところ、ラスタは何もできず西宮に戻ります。そして思案した結果、ある可能性に気付きました。

実父を連れて行ったのは、きっとソビエシュの部下だろう。自分と皇女のために動いてくれたに違いない、と。

実際、その予想は半分当たっていました。というのもソビエシュは騎士に命じて、実父の顔をつぶして地下の監獄に閉じ込めたのです。

⇒『再婚承認を要求します』174話ネタバレはこちら

再婚承認を要求します・173話のおさらい

173話のストーリーまとめ

ハインリは今回、ナビエのために戦争を放棄すると断言しました。東大帝国はナビエの母国だから、彼の方から戦いを仕掛けるつもりはないと約束してくれたのです。

そして今回の出来事により、ナビエは彼の愛情の深さを思い知ります。

以前ハインリに「愛している」と告白された時はその言葉を疑いましたが、今回ようやく、ナビエは彼を本当の意味で信じることができました。

今回のネタバレ感想|ようやく夫の愛情を理解する

ネタバレ感想①ハインリは頑張りました!

ネタバレ感想

今回、ハインリはとても頑張りました。

ナビエに魔力減少現象のことを聞かれたとき彼は無表情でしたが、きっと内心では恐ろしかったはずです。今の幸せが壊れるかもしれない状況で、怖くないはずありません。

けれど彼は、一切言い訳をしませんでした。誠実に自分がしたことを告白し、そのうえで戦う意思がないことを明かしています。これ、とても勇気のいることです。

きっと普通の人なら国のためだの何だのと弁解するか、はぐらかすのが普通でしょう。実際、ソビエシュがそうでしたから。

そしてナビエの対応も優しさであふれていました。ハインリにキスをして、言外に大丈夫だと伝えて、そうして話しやすいよう安心させてあげる。良い奥さんです。

どちらの対応も、誠実さと信頼感にあふれていて素敵ですね。こんな夫婦になりたいものです。

ネタバレ感想②今回のストーリーは超重要

ハインリは欲望を捨てたおかげで、ナビエからの信頼と愛情を得ることができました。一番大事なものを得るために他を切り捨てる。簡単なようで難しいことです。

173話は『再婚承認を要求します』を語るうえで非常に重要なストーリーだと思われます。

もしこの時ハインリが「ナビエのことは好きだけれど戦いはやめない」とでも言おうものなら、ナビエの心は得られなかったでしょうね。というか母国を攻撃されたら、さすがにナビエも穏やかではいられなかったはず。

⇒『再婚承認を要求します』174話ネタバレはこちら

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4件のコメント

前回はコメントの返信ありがとうございました!
大好きな物語なので、貴重なご意見、ご感想を交わせて嬉しいです。

今回はナビエ様とハインリが本当の意味での夫婦になれた重要な回でしたよね。

怯えながらも一切の嘘も言い訳もせずに誠実に本当の事を打ち明けたハインリ
そんな彼だからこそナビエ様も心を開くことが出来たのでしょう。
ナビエ様も彼の国を背負う者としての立場も理解し、ハインリの心に寄り添ってくれていましたよね。

これこそ本物の夫婦…本物の愛だと思います。

愛にも様々な形がありますが、私が思う真実の愛というのは、相手を幸せにしようとするものだと思います。

厳しい言い方ですが、ソビエシュにはそれが無いです。
もう一人挙げるならクリスタにも言えます。

この二人は自分の想いを遂げようとするばかりで、相手の気持ちと幸せを考えられていない印象を受けます。

クリスタは自分の方が先にハインリを好きだったのにと不満を零していましたが、ハインリにだって感情があり、彼にも選ぶ権利があります。
しかも自分が側室になるためにハインリに汚名を着せようとした。

ソビエシュはラスタの件もそうですが、それ以前に不妊クッキーの事をナビエ様に隠し続けていた時点で彼女に愛される資格なんて無かったのだと思います。

本当にナビエ様と幸せな家庭を築きたいなら、クッキーの事を隠さず話して謝罪し、一緒に治療を受けて、それでも子供が出来なかった場合はどうするかを話し合うべきだったかと。
わざとでは無かったのですから、誠実に話せば優しいナビエ様はきっと分かってくれた筈です。

少し話が飛びますが、外伝のソビエシュの回帰でも、心から後悔して反省して本編の頃よりかは精神的に成長してはいましたが、自分本位な本質はあまり変わっていない印象を受けました。

時を巻き戻しても、結局ソビエシュは最後まで不妊クッキーの事も、ナビエ様が本来掴むはずだったハインリとの幸せな未来も奪ってしまった事も打ち明けませんでした。

自分の後ろめたい事は隠したまま、許されたい。愛されたい。と自分の願望ばかり…。
自分が幸せになりたいばかりで、奪ってしまった幸せ以上にナビエ様を幸せにしようとか一切出てきませんでした。

ハインリはナビエ様自身だけでなく、彼女の大切なものも大切にします。
だからこそ彼はナビエ様の家族を大切にし、彼女の愛する祖国への戦争を諦めた。

対してソビエシュは表面的なご機嫌取りのようなものばかりで、追放したコシャールお兄様の事とか全く考えず、いつ現実に戻されるか分からないという焦りもあったのでしょうが、自分の気持ちを押し付けてばかりでナビエ様の事を全く慮れていなかった感じがしました。

許して貰えるまで何十年でも待つと言っていましたが、「自分が」ではなく、それに付き合わされる「ナビエ様の」負担を考えられないのか、と…冷たいと思われてしまうかもしれませんが、回帰編ではそのような感想を抱いてしまいました。

ラストの決断も、本当に後がなくなってから漸く出来たものであって、本当の未来を知っているのにラスタを始めとする根本的な問題に対してずっと中途半端で優柔不断で…。

現実でも過去でも、ソビエシュはナビエ様に自分を見て貰おうとするばかりで、本当の意味でナビエ様を見れていないと感じました。

今回だって娘の為にラスタの実父を排除しましたが、こんなやり方で娘が幸せになれると本気で思っているのか…そもそもグローリエムが皇帝になりたがるとも限らないのに。
しかも状況的に見て、全てラスタに擦り付けるつもりですよね…。

本人なりにナビエ様や娘の事を本気で愛しているにしても、相手の意思を確認せず自分が決めた幸せを押し付けるところからして、彼の愛情はどこかズレてる感が否めない印象があります。

すみません。
感情が溢れて話が逸れてしまいましたが、要はナビエ様とハインリの自分よりも相手の気持ちと幸せを優先する誠実で直向きな愛と、ソビエシュやクリスタのような自分本位で押し付けるばかりの一方的な愛では差は歴然だという事を言いたかったです。

愛の形は人それぞれですが、
相手の幸せを考えられない「愛」は結局「自己愛」と変わらないのではないか、と…。

だからきっとソビエシュはナビエ様と離婚していなくても、ラスタの事が無くても、彼の望むような幸せとナビエ様の愛は得られない事に変わりはなく、ハインリだからこそナビエ様を幸せに出来たのだと個人的には思います。

ご不快になられる点がありましたら申し訳ありません…!

差し支えなければ、ソビエシュの回帰の感想もまとまったらコメントさせて頂いてもよろしいでしょうか…?

匿名さん、コメントありがとうございます!
私は人の考察を読むのが好きなので、色々な方の意見を聞かせてもらえるのはすごく嬉しいです。
言われてみればソビエシュって、気質がワンマン社長ですよね。統治者向きの性格だけど、夫や父親にするには向いていない性格。
だから彼の愛情もそういう性質なのかもしれません。匿名さんの言うようにズレている可能性は十分あります。
【追記】
ソビエシュの回帰のほうも、ぜひ匿名さんの考察を聞かせて下さい!楽しみにしてます!

ハインリはナビエを妻にすると決めた時から、東大帝国を打倒する夢を諦めたのでしょうね。
西大帝国皇帝としての野心か、ナビエへの愛か。
ナビエが東大帝国出身の元王妃である以上、両立は不可能ですから。

もしハインリが東大帝国をあのまま攻撃したなら戦争に突入したでしょうし、そうなれば後世の歴史は「東大帝国の王妃ナビエは理不尽に離婚され、復讐のため西大帝国の王妃になって故郷を滅ぼした」というナビエを悪女とする酷い言葉で語られたかもしれません。
というか無関係な国や第三者からすれば、ナビエが復讐に走ったに違いないと判断しうる材料は山ほどありますしね。
それこそ東大帝国の重要な情報を持って西大帝国に出身国を売り渡しただとか、今ですら東大帝国でもナビエの悪口で盛り上がっている愚かな市民がいるわけですし、外国から嫁いだ王妃というのは現実でもこぞってヘイトを買って攻撃されがちですしね。

ハインリは愛するクイーン(ナビエ)を守るため、自分が極悪非道の皇帝としての汚名を被り、東大帝国皇帝から略奪した妻のためならどんなことでもやる怪物という評価すら意に介さずナビエを一番に考えてくれて動いている気がします。
ナビエを傷つけたらハインリが恐ろしい報復をするというのは、クリスタの一件で恨みを持つクリスタの実家・ジュメンア公爵が既に言いふらしているでしょうし。
ナビエが悪女という評価が現状西大帝国でないのは、ハインリが精いっぱい守っているからだと思います。
だからこそナビエも正直に告げたハインリを許して受け入れたんだろうなと。

さて、ナビエを期間限定の離婚だから自分と再婚しろと喚いているソビエシュは本当に無様ですよね。
ハインリの子供を身籠ったナビエを不妊の皇后だと追い出して心に傷を与えておきながら、ナビエは強いから許してくれるとか思っているので、ハインリの嫌味にキレずに大人しく教えを乞うくらいはするべきだと思います。

スヌさん、コメントありがとうございます!
ナビエの立場って難しいですよね。そして言われてみれば、確かに外国人の王妃はヘイトが向きやすい。つまりハインリが身を挺して守ってくれなければ、ナビエは今ごろ・・・
そう考えると彼の愛情が一層身に沁みますね。こんな素敵な旦那さんが傍にいてくれるなんて、ナビエが羨ましいです(笑

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