漫画『皇帝の子供を隠す方法』の62話~63話のネタバレと感想です。
誘拐に加担したマリアンは約束の日が来るまでテオールと共に街で潜伏するも、レストン公爵の刺客に見つかり襲撃されました。
フリッツが助けてくれたため難を逃れましたが、その後はどうなったのでしょうか?
62話|誘拐計画が失敗し、マリアンは途方に暮れる
何とか刺客から逃げきるが…
テオールを抱えながら無我夢中で逃げるマリアン。刺客からは逃げきったものの森に迷い込んでしまい、また今後どうすべきか分からず彼女はひどく動揺しました。
今の状況下でこのまま約束の場所に行ってもいいのか。そもそも彼女の正体がバレたならすでに指名手配されている可能性がありますし、そうなれば家族にも見捨てられるでしょう。
そのため彼女は『一体どうすればいいの?なぜ私はこんなに愚かなの?』と頭を抱えて泣き出し、テオールはそんな彼女を見て心配するのでした。
野宿中、マリアンは子供に愚痴を言う
その日の夜、2人は野宿をして夜を過ごします。その最中、マリアンは少しだけ愚痴をこぼしました。
というのも家族に愛されるテオールが羨ましくて、あなたは足りないものなんて一つも無いのでしょうね…と言い出したのです。
するとテオールは少し悩んだ後、コソッと彼女に耳打ちします。普段は我慢していますが、本当は友達や父親が欲しいと思っていることを打ち明けたのです。
その話を聞いたマリアンは、どこか悲しげな顔をするのでした。
マリアンは改心する
マリアンは考えた末、テオールを解放することにします。
誘拐計画はもう破綻したのだから事態が大きくなる前にテオールを捜索隊に返し、彼女自身はそのまま逃げることにしたのです。
そして翌朝、2人で森を出ようとしますがーーーそのとき茂みに隠れていた何者かが、彼女に弓を放ちました。
63話|レストン公爵の刺客に追いつかれ必死で逃げる
絶体絶命の危機
マリアンに弓を放ったのは、昨日の刺客たちでした。
彼女はテオールを守りつつ木の陰に隠れますが、見つかるのは時間の問題でしょう。そのため涙を流して怯えますがーーー
その時、刺客たちの悲鳴が響き渡ります。
タイミングよく駆け付けたカイゼンが、あっという間に彼らを制圧したのです。
2人は救出されるが…
カイゼンの姿を見るや否や、テオールは木の影から飛び出して彼に抱き着きます。
するとカイゼンはそれに応えるように、身をかがめて「もう大丈夫だ」と優しい言葉をかけますがーーー
その瞬間、テオールの瞳が青から赤へと変化します。瞳の色を変える目薬の効果がちょうど切れてしまったのです。
それを見たカイゼンは一瞬驚くも、すぐに微笑んで我が子を抱き締めるのでした。
皇帝の子供を隠す方法・ネタバレと感想|改心した理由について
62話ネタバレ感想①マリアンが改心した理由
マリアンは誘拐に加担したものの、結局のところ改心してテオールを母親のもとに帰そうと決意しました。
野宿の翌日に「今度は本当にお母さんのところに連れて行ってあげる」と言ってテオールの手を引いていたことから、今では彼に好感を抱いているように見えます。
恐らく彼女は、テオールの本心を聞いたことで自分の過ちに気付いたのでしょう。
マリアンは今まで自分のことしか考えておらず、また家族に愛されるテオールを羨ましがっていました。けれど当然ながら彼にだって不満はあり、それでも母親を困らせたくなくて不満を隠してきたのです。
この話を聞いたからこそ、辛いのは自分だけじゃないと気付いて改心したのかな…と思います。
それに身勝手なマリアンにとっては、こんなに幼い子供ですら周囲を気遣う心を持っているという事実がショックだったのかもしれません。
子供の言葉はストレートな分、心に刺さるものです。それにテオールは一番理不尽な目に遭っているのに、62話でずっと彼女を気遣っていました。
こういった言動が、マリアンに自分の罪を自覚させたのでしょう。
62話ネタバレ感想②テオールが紳士的な件について
解説では省きましたが、62話のマリアンは混乱するあまりテオールを怒鳴りつけています。
けれどこの時、テオールは驚くだけで泣きも怒りもしませんでした。それどころか涙を流すマリアンを心配して手を伸ばしています。
彼が何を思ったのか読者視点では分かりませんが、もしかすると「お姫様が泣いているから僕が支えてあげないと」くらいに思ったのかもしれません。
管理人の経験談ですが、目の前で大人が泣いたり苦しんだりすると子供は冷静になるものです。
また母であるアステルが強い女性なので、テオールは泣く女性というものに耐性が無いはずです。だからこそ子供ながらに、自分がしっかりしなければと思ったのでしょう。
63話ネタバレ感想|ついに正体がバレる
63話でついにテオールの正体がバレましたが、カイゼンは少し驚いただけであっさり子供を受け入れました。
カイゼンがこのとき何を思ったのか謎ですが、もしかすると混乱や驚き以上に『安心感と喜び』があったのかもしれません。
今までアステルの旦那が誰かわからずヤキモキしていましたが、それは他でもない自分だったのですから。
そして案外、テオールが我が子だと知ってしっくりきたのかもしれません。「自分の子供だから、あんなに可愛かったんだ」と納得したから、63話の最後にあんな表情を見せたのかな…と思いました。