漫画『今世は当主になります』の104話~105話のネタバレと感想です。
フィレンティアが最大限に豪華なデビュタントをできるように、一族のみんなは皇室の舞踏会に参加すべきだと言います。
しかし舞踏会の〆切はすでに過ぎている状態。結局この問題はどうなるのでしょうか?
104話|皇室のデビュタント舞踏会に参加するには?
デビュタント騒動の結末
舞踏会の申込期限が過ぎているのでは…とフィレンティアは指摘しますが、みんな口をそろえて「多分大丈夫だよ」と答えます。
なぜなら彼女は『ロンバルディ』だから。名家の娘からの頼みなら、皇室も聞き入れてくれるだろうと言うのです。
その言葉にフィレンティアはなるほどと納得するのでした。
ルーラック視点|ペレスへの忠告
ある日、ルーラックはポイラック宮殿(ペレスの住居)を訪れました。
というのもケイトリンから報告を受けたところ、ラビニ皇后がペレスをアカデミーに入学させようと躍起になっているそうなのです。
今のところ彼はそれを上手くかわしていますが、無視し続けるのはもう限界でしょう。だからこそルーラックは、アカデミーに入学するよう直接言いに来たのです。
・・・
「なぜアカデミーに行かないと意地を張っているんだ」
客間に通されたルーラックはそう尋ねるも、ペレスは「行かない」の一点張り。宮殿に籠っていれば少なくとも皇后の言いなりにならずに済むからだと答えますがーーー
実際問題、彼が宮殿に残っていようが皇后とアンゲナスを相手に戦えるはずありません。せいぜい邪魔をするのが限度で、第一王子のアスタナが玉座につくのを防げないでしょう。
そこでルーラックは彼を説得するために、強力な揺さぶりをかけます。
「復讐をしたいなら、奴らが最も望むものを奪え」
彼はそう告げて、客間を後にするのでした。
105話|デビュタントのため皇室礼法を学ぶ
ポンタイン先生のマナー教室
その日、幼い貴族令嬢たちは宮殿のホールに集まっていました。
というのも彼女たちは皇室のデビュタント舞踏会に参加する令嬢たちで、皇室礼法を身に付けるべく呼び出されたのです。
すると令嬢たちの前に、老婆とメイド数人が現れます。
この老婆はポンタイン・ピーダンスという名で、40年間も皇室のメイド長を務める人物。
皇室のデビュタント舞踏会を仕切ってきた社交界の重鎮です。
そしてポンタインは緊張する令嬢たちに向って「今この瞬間からはデビュタント当日のように皇室礼法に従うように」と指示します。
すると金髪の令嬢・メイブが、自分を売り出そうとポンタインに話しかけますがーーーなぜか険しい顔をされてしまい困惑するのでした。
メイブが怒られた理由
実のところメイブの行動はNGでした。
社交界で重要なのは、自慢することではなく貴族同士で交流を深めること。つまりメイブのように出しゃばってはいけないのです。
一方でフィレンティアはそれを知っていたので、生意気な態度にならないよう美しくお辞儀をします。彼女にはシャナネットという優秀な先生が付いているので、すでに皇室礼法を習っていたのです。
するとポンタインは笑みを浮かべ、惜しみない称賛を贈るのでした。
令嬢たちに警戒される
皇室礼法の授業はこれから週2回ずつ行われますが、今日は初日なのでこれでお開き。残りの時間は令嬢同士で交流するよう指示されます。
しかしポンタインが部屋を出るや否や、フィレンティアに牽制するような視線が刺さりました。とくに先ほど出しゃばったメイブは敵対心を燃やしているようです。
フィレンティアはそんな状況を新鮮に感じているとーーーそのとき赤毛の令嬢がモジモジしながら話しかけてきました。
『今世は当主になります』今回のネタバレと感想
104話のおさらい
ルーラックの最後の言葉は、ペレスにとって非常に効果的でした。
ラビニ皇后に本気で復讐するなら、結局のところ彼は玉座を奪いとるしかありません。そのためには力をつけて頼りになる味方を探す必要があり、またこれらを実行するためにはアカデミーに行くのが最善策。
だからこそルーラックは、あのような煽り方をしたワケですね。
ペレスが先代皇帝と似た性格で、またラビニ皇后を強く恨んでいると知っているからこそ出たセリフでしょう。
ネタバレ感想とストーリー補足
ルーラックは今回ペレスに忠告しに来ましたが、別にペレスを特別心配しているわけではありません。あくまでラビニ皇后を蹴落とすための道具として見ているようです。
それでもルーラックが直々に動いたのは、フィレンティアとケイトリンのため。
ケイトリンは侍女として「ペレスの後見人としてルーラックに介入してほしい」と望んでおり、また愛する孫娘・フィレンティアはペレスのことを一番親しい友達だと褒めています。
だからルーラックは2人のために、忙しい中わざわざペレスに会いに来ました。この人、本当に身内に甘いお爺ちゃんですね。
105話のネタバレ感想
マンガ版を見ると分かりますが、フィレンティアは本当に所作が美しくなりましたね。
元々ある程度のマナーは身に着けていましたが、あくまで及第点レベル。昔の彼女には賞賛を受けるほどの実力はありませんでした。
きっと読者の見えないところで、シャナネットに教えてもらいながら努力し続けたのでしょう。見習いたいものです。