ピッコマで連載中の『接近不可レディー』の36話~37話のネタバレと感想です。
今回アメリエ家の屋敷にて、オズモンドとヘリオナの婚約記念パーティーが行われます。ヒリスも招待されたので『とある目的』のために参加しますがーーー
その裏では、さまざま思惑が入り乱れていました。
36話|オズモンドとヘリオナの婚約記念パーティーが行われる
リカルド視点|ヒリスの監視を命じられる
ある日の夕方。リカルドはディエゴに呼び出され、今すぐアメリエ家に行くよう命令されます。
というのもアメリエ家では現在、オズモンドとヘリオナの婚約記念パーティーが行われており、ヒリスも参加しているのです。
そのためディエゴは激昂し、ヒリスが勝手なマネをしないよう監視しろとリカルドに命令しますがーーー
この話を聞いたリカルドは、ショックを受けました。
なぜならオズモンドを親友だと思っていたのに、婚約記念パーティーを開くだなんて一切聞かされていなかったのです。
(オズモンドとヘリオナの婚約パーティー…?そんな話初耳だ…彼がそんな大事なことを言い忘れるわけがない。ということは…まさか…)
オズモンドはわざと、ヒリスだけを招待したのでしょう。つまりリカルドは『用済み』と判断されたのです。
その可能性に気付き、うつむくリカルド。
しかし一方で、ディエゴは息子の心情などつゆ知らず「ヒリスが余計なことをしないよう、今すぐアメリエ家に向かえ」と命令します。
その結果、リカルドは嫌だと言えずにしぶしぶ従うのでした。
パーティー会場でヒリスは注目の的になる
今や有名人となったヒリスは、パーティー会場でも注目の的でした。ヒリスが会場に足を踏み入れると、周囲の貴族たちはザワザワと騒ぎ出すほどです。
しかしヒリス本人は他人のことなど眼中にありません。まったく騒がしいこと…と煩わしく思っていました。
するとヒリスの前に、緑色の髪をした青年が現れます。
彼はエンリケ・ペラノ。ヒリスが以前代理人に指名したノートン・ペラノの息子です。
エンリケは父親と同じく礼儀正しい性格で、恭しく挨拶をした後、ヒリスのストールを持つと言い出します。
本来なら荷物持ちは世話係がやるべき仕事なので、ヒリスは彼の申し出を断りますがーーー
エンリケが「ヒリス様はイノアデンの主。私にとってもお仕えすべき主人に変わりありません」と言うので、ヒリスは今回だけ彼にストールを預けました。
エンリケの気遣い
さらにエンリケは、ヒリスのエスコートをしたいと言い出します。
彼に下心はなく、1人きりでパーティ―に来たヒリスを心配している様ですがーーー
その時「差し出がましいにも程があるぞ。エンリケ・ペラノ」と声が聞こえます。声の主はクリスティアンで、彼はにこやかにヒリスに話しかけました。
「王宮でお会いして以来ですね。あの日はご挨拶もできず残念でした、無事にお帰りになれましたか?」
しかし、対するヒリスは無表情。それどころか「とても楽しかったですよ。ご同行くださったベルゼット家当主のおかげで」と嫌味を返す始末。
そのためクリスティアンは皮肉めいた笑みを浮かべました。
アクシオン視点|部下からの調査報告
その頃ベルゼット家では、アクシオンが部下から『カリキアの宝玉』にまつわる調査報告を聞いていました。
それを聞いたアクシオンは、早速アメリエ家に向かうことにしました。
37話|リカルドも会場に到着し、オズモンドに話を聞くが・・・
ビオレッタとコーデリアに会う
アメリエ家のパーティー会場では、ヒリスのもとに多くの貴族たちが挨拶―――もといおべっかを言いに来ます。
ごきげんよう。今日は本当にお美しいですわね。新たなバラの継承者にお会いできて光栄です。
以前は見向きもしなかった人々が、そう言ってヒリスをもてはやします。しかし当のヒリスは、愛想笑いをしながらもこの状況を面倒に感じていました。
するとそこに、ビオレッタとコーデリアがやって来ます。
「またお会いできて嬉しいですわ」
心から嬉しそうに告げるビオレッタ。隣にいるコーデリアによれば、ビオレッタは今日のパーティーでヒリスに会えるのを楽しみにしていたそう。
ビオレッタはお世辞など言わない性格だと知っていましたが、ヒリスは改めて彼女に好かれていることを自覚します。
しかし『他の用事』があるため、ヒリスは社交辞令的な挨拶だけしてその場を後にします。
ビオレッタは残念がりますが、ヒリスには用事があると気付いていたので今回は仕方がなく身を引きました。
クリスティアン視点|ヒリスのことが気になり苛立つ
パーティー会場の隅で、クリスティアンはヒリスのことを考えていました。
(わざとアクシオン・ベルゼットの名前を出すなんて、一体どういうつもりなんだ?しかもエンリケ・ペラノとも親しげだったな。いくら傘下の家門の者とはいえ親密すぎないか?)
するとその時、急に後ろから「クリス!」と名前を呼ばれて驚きます。
振り向くと、そこに立っていたのはガブリエル。彼女は招待されていないのにパーティーに来た挙句、クリスティアンから連絡がなかったことを怒っていました。
「パーティーに参加するなら私にも声をかけてくださらなきゃ!」
すると彼はガブリエルを庭へと連れて行きます。そしてグチグチと文句を言い続ける彼女に、冷笑を浮かべながら言いました。
「あなたと私の婚約は破棄されました。つまり今のあなたと私は何の関係もないという事です」
その言葉に絶句するガブリエル。それでも必死で、ねえ冗談でしょ?と彼に追いすがりますがーーー
クリスティアンは「今日の俺は機嫌が悪いんだ」と容赦なく拒絶し、1人でさっさと会場に戻ります。
ガブリエルはそれ以上何も言えず、ドサッとその場に崩れ落ちるのでした。
リカルド視点|オズモンドを問い詰める
その頃、リカルドもパーティー会場に到着します。
すると偶然にもバルコニーで休憩中のオズモンドを見つけたので、気まずいと思いながらも彼の元に向かいますがーーー
いざ顔を合わせると、オズモンドは「来てくれて嬉しいよ!」と好意的な態度を見せるので、リカルドは妙に思います。
(あれ?わざと俺をパーティーに招待しなかったのでは…?)
そう思いながらも、ひとまず他の当主たちに一緒に挨拶に行こうと誘います。しかしオズモンドは、笑顔でその誘いを断りました。
なぜなら今日のパーティーにはヒリスがいるので、リカルドが顔を出せば恥をかくだろう…と彼は考えていたのです。
「みんながヒリスさんに注目するのは耐えられないだろ?リカルド、気を悪くしないでくれよ。俺はお前のことが心配で言ってるんだ。大切な友人に見世物になってほしくない」
心配だと言いながらも、その顔には馬鹿にしたような笑みが浮かんでいます。
結局のところオズモンドは、わざとリカルドを招待しなかったのです。
それを聞いたリカルドは、当然ながら激怒します。そしてオズモンドに食って掛かろうとしますがーーー
その時、庭のほうからドオン!と大きな音がします。さらに続けて、ガルルル…と獣の呻き声まで聞こえるではありませんか。
するとオズモンドは何かに気付いたらしく慌てて庭へと駆けて行きますが、一方でリカルドは何が何やら理解できません。
しかしその時、ガブリエルと思われる悲鳴が聞こえたので顔を真っ青にしました。
『接近不可レディー』各キャラについてのネタバレ感想と考察
ネタバレ感想①リカルドとオズモンド
オズモンドはやはり、わざとリカルドを婚約パーティーに招待しなかったようです。悪い言い方をするなら、リカルドが用済みになったのでヒリスに乗り換えたワケですね。
リカルドは彼のことを親友だと思っていましたが、オズモンドの方はそう思っていなかったのでしょう。
あくまでイノアデン家の時期当主だから、親しくしていただけ。リカルドが異能も継承権も持たないなら、もう親しくする必要もない。
これがオズモンドの本心かと思われます。
酷い考え方ですが、個人的にこれは仕方がないことだと考えています。
世の中コネやステータスは大事ですし、強者と手を組むのは悪いことではありません。貴族社会で生きる残るための処世術でしょう。
ネタバレ感想②ガブリエル
ガブリエルは分をわきまえない子なので、1人でパーティー会場に来てしまいます。35話にてヘリオナから忠告されていたのに、まだ自分の立場を理解していないのです。
また38話にて、クリスティアンから婚約破棄されていたことを知ってショックを受けます。
彼女は自分のことを『誰からも愛される存在』だと思っていたので、クリスティアンの言葉にさぞ傷ついたでしょう。
でも結局のところ、彼女は特別な存在ではありません。それは思い込みでしかなく、用済みになれば周囲からあっさり見放されます。これが現実。
温室育ちのお姫様が、現実を突きつけられた結果どうなるのか。今後が気になりますね。