漫画『結婚商売』の28話のネタバレと感想です。
ビアンカは家族と再会するも、父・グスタフは素っ気ない態度でろくに会話をしてくれません。そのため彼女は怒ってしまい、父は自分に興味などないのだと思い込みます。
もう家族仲は修復できないのでしょうか?ストーリーの続きをまとめました。
父・グスタフの冷たい態度に、ビアンカはとうとう激怒する
ビアンカは父親に不満をぶつける
父・グスタフの冷たい態度に、とうとう感情が爆発したビアンカ。彼女の怒りは収まることなく、泣きながら父親を責め立てます。
当時まだ9歳だった子供が「何が起こっても故郷に戻ろうなど考えるな」と言われて、どれだけ苦しかったか。その辛い気持ちをぶつけますがーーー
その時、ビアンカは失言に気付いてハッとしました。
なぜなら夫であるザカリーの前で、自分は親兄弟に捨てられた価値のない商品だと自白してしまったのですから。
そして居たたまれなくなった彼女は、泣きながら部屋を飛び出しました。
ザカリーは妻を慰める
部屋を飛び出したビアンカは途中で転びそうになりますが、追いかけて来たザカリーが彼女を支えます。
そして彼はビアンカを抱きしめて、優しく言い聞かせました。君が傍にいてくれるだけで十分だから何もしなくていい…と。
グスタフはなぜ娘に厳しくしたのか?疎遠になった理由が明かされる
父親の本音
ザカリーがビアンカを慰めていると、そこにグスタフがやって来ます。グスタフは先ほどまでと違い泣きそうな顔で、今までビアンカに厳しく接してきた理由を明かしました。
- 幼い頃のビアンカは意地っ張りで、泣いて駄々をこねれば何でも願いが叶うと思っていた
- そんな子供を嫁に出せないので、グスタフはあえて厳しく接した
- 手紙を一通も送らなかったのは、文面でビアンカを甘やかしてしまうと思ったから
- 手紙に『いつでも故郷に帰ってこい』と書いてしまいそうで怖かった
父親の本音を知ったビアンカは「お父様とお兄様にとても会いたかったのです」と自分の気持ちを素直に伝えます。
すると耐えきれなくなったのか兄も父もビアンカに抱き着き、3人は抱き合いながら泣き続けるのでした。
ザカリーは1人その場を離れる
家族の再会を邪魔してはいけないと思い、ザカリーは静かにその場を離れますがーーー
その時、ビアンカが駆け寄って来てザカリーの背に抱き着きます。そして瞳に涙を浮かべながら満面の笑みでお礼を言いました。
「今日のような日に、私の傍にいてくれてありがとう。あなた」
結婚商売28話のネタバレと感想|不器用な父親が本音を明かす
28話のネタバレ感想①ザカリーは妻の苦悩を知る
ザカリーは今回、はじめてビアンカの苦悩を知りました。
家族に捨てられて居場所が無かったから一日でも早く後継者を生みたがり、そして捨てられないためにアルノーにとって必要な存在になろうともがいていたのだろう…と。
妻が自分の価値を証明しようと必死だったことを、28話でようやく理解したのです。
なおこのシーンで、ザカリーは彼女にとても共感していました。彼もまた実家から追い出されたため、ビアンカのように必死でもがいていた時期があったようです。
挿絵を見る限りでは、彼は戦争で手柄を立てることで自分の価値を証明しようとしたのでしょう。こうして見ると、2人の境遇はどことなく似ていますね。
28話のネタバレ感想②不器用な父親
ブランシュフォール家は、みんな自分の気持ちを伝えるのが苦手なようです。とくに28話でのグスタフは、娘とどう接すればいいのか分からない不器用な父親というイメージがありありと伝わってきました。
今さらですが、子育てって甘やかしすぎても厳しくしすぎてもダメなんですよ。
グスタフは娘を成長させるため厳しく言い聞かせましたが、その結果ビアンカから心の拠り所まで奪ってしまったのが致命傷でした。これはやっちゃダメなんですよ。なぜなら逃げ道を塞がれた人間は、何をしでかすか分からないから。
現に彼女は「自分は故郷を追い出されて家族からも捨てられた」と思い込んでいましたから。グスタフはもう少し、娘に優しく接してきちんと言い聞かせるべきでしたね。
何というか、本当に不器用な一家ですよ。