『悪女が恋に落ちた時』のネタバレと感想です。79話のストーリーを紹介します。
人間兵器として生きてきたダニエルは、今までその運命に抵抗も拒否もしませんでした。しかし剣術の師匠・セインと出会ったことで人間らしい感情を知り、また自分の人生に『希望』を見出すようになりますがーーー
その一方で、国王はセインが特別授業を行っていることを知って激怒します。この後、どんな展開になるのでしょうか?続きをまとめたのでご覧ください。
目次
ダニエルは授業のため訓練場に来るが、なぜかセインの姿が見えない
なぜセインは授業に来ないのか?

ダニエルは剣術を学ぶため、いつものように訓練場を訪れます。しかしなぜか今日はセインの姿が見えません。
(…いつも私より先に到着して準備する人なのに、どうしたんだ?遅刻するなら一言言ってくれないと…)
するとそこに使用人が来て、国王がダニエルを呼んでいると報告します。そのためダニエルはすぐ国王のもとに向かいますが、いざ部屋の前まで来ると違和感を覚えました。
というのも国王は、必要なときしかダニエルを呼びません。それにこのタイミングでセインが遅刻したことも奇妙です。
それでも彼は、きっと大丈夫だと自分に言い聞かせて扉を開けるとーーー
そこには両腕を拘束され、血まみれになったセインの姿がありました。


国王に特別授業のことがバレて、セインは罰を受ける
セインに与えられた罰
痛々しい姿のセインとは対照的に、国王は微笑みながら言いました。
「…よく来た、息子よ。前よりふぬけた顔をしている。“教育”をちゃんと受けているようだな?」
その言葉を聞いた瞬間、ダニエルはセインに駆け寄って彼を背に庇います。そして頭を下げると国王に許しを請いました。
「国王陛下!こ、これは一体…急にどうしたのですか!今まで何の問題も起こさなかったでしょう!剣術の実力もセインのおかげで上達しました!もし知らないうちに父上に迷惑をかけたなら、それは私が受けるべき罰です!だからどうか怒りを…」
すると国王は冷たい表情で、セインの罪状を語りました。
国王にとってダニエルは、トリエル帝国に太刀打ちできる唯一の兵器。つまりダニエルを弱くする行為は、このロバイン王国が弱くなることと同じだと考えたのです。
またこの時、すぐ傍にセインの妹と弟―――彼らもまた傷だらけで拘束されている―――が放り出されます。
そして国王は、ダニエルに残酷な選択を迫りました。
「お前の手で終わらせろ。あの卑しい師匠とあいつの弟妹の中から1人を選べ。私の目の前で、お前が感情のない混血であることを証明してみろ」
つまり国王は、誰か1人を選んで殺すよう命令したのです。
ダニエルの選択
誰か1人を始末しろと言われて絶望するダニエル。しかしすぐに立ち上がって剣を抜くと、セインの前に立ちます。
するとその時、セインは微笑んで言いました。
「ありがとう」と。
そしてダニエルは大粒の涙をこぼしながら、彼に剣を振り下ろしました。


セインが絶命した後、国王はダニエルに聞きます。
「よくやった。愛しい私の息子よ。今、お前は何を感じている?」
するとダニエルは俯きながら、何も感じません…と答えるのでした。
まとめ|悪女が恋に落ちた時・79話のネタバレと解説
79話のネタバレ感想およびストーリー解説

ロバイン王国の王子でありながら、人間兵器として育てられたダニエル。
しかしある日、彼の前に剣術の師匠・セインが現れます。セインは剣術だけでなく人間らしい感情を教えてくれたので、ダニエルは人生に希望を持つようになりました。
自分のような人間にも、眩しい朝が来るのではないか。そう考えるようになったのです。
しかし現実はどこまでも残酷で、セインは国王に捕まってしまいます。
というのもこの国王は『ダニエルが人間らしさを知る=兵器として弱くなる=ロバイン王国が弱くなる』という考えの持ち主だったのです。
そしてダニエルが心など持たないよう、セインか彼の家族のどちらかを葬るよう命令します。
その結果、ダニエルは泣きながらセインを手にかけました。セインのことが大切だからこそ、彼が何より大切にしている家族を守ったのです。
補足|なぜダニエルは反撃しないのか?
当時のダニエルは魔力をまともに扱えなかったので、セインたちを逃がすのは無理だったようです。
もしこのとき魔力を自在に扱えたなら、自分が罰を受けてでもセインを逃がしていたでしょうね。