漫画『義家族に執着されています』の6話~7話のネタバレと感想です。
前回はテルデオの姉・セルシアが登場しました。最初こそ偽装結婚について怒っていたセルシアですが、ペレシャティのおかしな言動を見ているうちに彼女を気に入ります。
今後、義家族との関係はどうなるのでしょうか?以下にストーリーの続きをまとめました。
6話|ラピレオンの屋敷に元恋人のシーフが押しかける
シーフが襲来する
ペレシャティたちを乗せた馬車が、ラピレオンの屋敷に到着します。しかし使用人によれば、現在屋敷では騒動が起こっているため入れないそう。
というのもラピレオン家の後継者・セルフィウスと、ペレシャティの元恋人・シーフが門前で揉めているのです。
彼女はシーフがいると聞いて警戒し、それに気づいたテルデオは1人で馬車を降りて門の方へと向かいました。
シーフはペレシャティとの面会を要求する
「一度でいいんです!会わせて下さい!ここにいるのは分かってるんだシャシャ!」
シーフはペレシャティに会わせろと大声で叫びますが、対するセルフィウスはきっぱりとその願いを断ります。
セルフィウスはまだ少年ですが、その口調は後継者にふさわしく堂々としています。さらに険しい顔をして、ここは平騎士が来るような場所ではないと一刀両断しますが・・・
シーフは諦めず、強引に敷地内に入ろうとします。
その無礼な態度に怒ったセルフィウスは、剣を抜いてシーフに斬りかかりました。
セルフィウスは剣を振り上げるが…
剣を振り上げるセルフィウス。しかしその時、テルデオが止めに入って彼の腕をつかみます。
「かっ閣下…!」
テルデオを見た瞬間にセルフィウスは青ざめ、居たたまれない顔をします。
するとそこにペレシャティもやって来たので、シーフは満面の笑みを浮かべながら話し合いたいと彼女に迫りますがーーー
ペレシャティは、もうシーフのことを愛していないと拒絶します。
すると彼は「何で突然…!」と怒鳴り返すも、彼女の背後には冷たい目をしたテルデオが立っていたので言葉を呑み込みました。
・・・
そして結局、シーフは使用人によって敷地内から追い出されます。
しかし彼は引きずられていく最中も「今回の祭典前に平騎士団員たちの行列があるから見に来てほしい!絶対に来てくれ!」と叫び続けていました。
その執念深さを目の当たりにしたペレシャティは顔に冷や汗をたらします。
するとその時、テルデオに「あの男が前に言っていた、君を殺したという人物か?」とこっそり聞かれたので、彼女は静かに肯定しました。
セルフィウスの事情
その日の夜、テルデオはセルフィウスと2人だけで話があると言ってどこかに消えてしまいます。
そのためペレシャティは一人でディナーを取り、食事中もずっと浮かない顔をしていました。
(シーフが大公の屋敷まで追いかけて来るなんて。本当になんて日なの…これからこの家の人たちとどんな顔で会えばいいの?あの騒ぎのせいで使用人たちの反応も良くないし…)
それにセルフィウスのことも気になります。噂によると彼は田舎の町外れで療養していたそうですが、なぜか屋敷に戻って来ているのです。
ペレシャティがあれこれ考えていると、その時テルデオが1人で食事の席にやって来ました。
ペレシャティはセルフィウスのことが気になり、テルデオの出自について質問します。
すると彼は隠しもせず、セルフィウスは今8歳で亡き兄の子供であることを明かしました。
これは内々の話ですが、義姉がセルフィウスを捨てて出ていったため、テルデオが養子にして後継者にしたのです。
予想以上に重い話を聞かされ、居たたまれなくなったペレシャティは一足先に食卓を立ちます。そして1人になりたくて、共もつけずに寝室へと向かいました。
7話|セルフィウスを心配し、彼の部屋に押し掛ける
メイドの用事とは?
ペレシャティは廊下を歩きながらセルフィウスのことを心配していると、ある部屋の前でメイドーー軽食を載せたワゴンを運んでいるーーを見つけます。
メイドに何をしているのか話を聞いたところ、セルフィウスに夕食を持ってきたけれど扉を開けてもらえないのだそう。
それを聞いたペレシャティは責任を感じました。なにせシーフが来なければ、あの子が何時間も怒られることは無かったでしょうから。
そこでメイドの代わりに夕食を持って行き、セルフィウスの部屋に入るとーーー
薄暗い部屋の中、彼はベッドの上でシーツに包まっていました。
セルフィウスは部屋に引きこもる
勝手に入るなとセルフィウスに怒鳴られるも、ペレシャティは彼の傍まで食事を運びます。そして隣に腰掛けて話しかけるも、嫌味を言われてしまいました。
「大公に気に入られたいから僕のところに来たのですか?あんな事をしておいて、僕だったら恥ずかしくてここに入れなかったでしょう」
その言葉に傷ついたのか、視線をそらすペレシャティ。しかし彼の顔をよく見れば、涙の痕が付いているではありませんか。
そのためペレシャティは、思わず彼の頬に触れようとしますがーーー
次の瞬間、セルフィウスは目を見開いてビクッと反応します。そして震えながら立ち上がると、ペレシャティのドレスの裾を引っ張って無理やり部屋から追い出します。
そして光のない目で「放っておいてくれ」と言うと、扉を閉めて再び部屋に引きこもってしまいました。
テルデオと一晩を過ごす
扉の前で、ひたすら困惑するペレシャティ。するとそこに年老いた侍女がやって来て、これから『夜』の準備をすると言い出しました。
・・・
白い薄手のドレスに着替えたペレシャティは、冷や汗をたらしながら寝室をウロウロします。契約結婚なので手は出されないだろうと思いつつも、やはり女としては心配だったのです。
そんな事を考えていると、寝室にバスローブ姿のテルデオが入室します。
ペレシャティは彼を見ないようにしながら、別室で寝ましょうかと提案しますがーーー彼は偽装結婚だとバレないように同じ部屋で寝る必要があると言います。
そして結局のところ、2人は同じベッドに入りました。
ペレシャティは彼と1人分の隙間を開けて横になるも、逆に目が覚めてしまい眠れません。
するとその時。
ベッドの上で書類を読んでいたテルデオが、ラピレオン家の内情について話し始めました。
「姉上は、君を気に入っているようだ」
彼によれば、本来は姉のセルシアが大公の爵位を継ぐ筈だったそう。しかし呪いのせいで家族を失ったショックで、彼女は爵位を手放したのです。
また彼女が昼間に怒っていたのは、テルデオを心配するからこその行動だと話しました。
ペレシャティの迷い
テルデオの話を聞き終えると、ペレシャティは考えました。
彼がこうして内情を打ち明けてくれるのは、自分を気遣ってくれているからだろうと。そして同時に、自分のせいでラピレオン家の人たちを振り回してしまったのではないかと不安に感じます。
(復讐のためとはいえ性急だったかしら?いえ、今は私が過去に戻ったという事実さえ疑わしい。私の選択が間違っていたらどうしよう?)
何もかもが不明瞭すぎて、ペレシャティはどんどん弱気になるのでした。
『義家族に執着されています』のネタバレと感想
セルフィウスの境遇について
謎に包まれたラピレオン家ですが、どうやら家庭事情も複雑なようです。
テルデオの兄はすでに亡くなっており、その息子がセルフィウス。つまりセルフィウスとテルデオは甥と叔父の関係にあたるのです。
テルデオが兄の息子を養子として引き取り、後継者にした…という状況ですね。
しかもセルフィウスの母親は、息子を捨てて屋敷を出て行ったそう。両親がいないという大変な境遇に置かれています。
なぜ母親が大公家を出たのかは謎ですが、もしかすると呪いと何か関係があるのかもしれませんね。
せっかく手にした大公婦人の地位を手放すとなると、それなりの理由があるでしょうから。となると現状、思いつくのは呪い関連くらいです。
こんな恐ろしい屋敷にいられるか!という理由で出て行った…とかなら納得できます。
セルシアの立場
セルシアは前回、馬車の中でテルデオを怒鳴りつけていました。しかし彼を嫌っているわけではなく、むしろ心配しているようです。
なおテルデオによれば、大公の爵位は本来セルシアが継ぐ筈だったそう。しかし呪いで家族を失ったショックから、彼女は爵位を手放したのだとか。
彼女もまた、悲しく複雑な境遇に置かれているのです。ラピレオン家の人たち、大変ですね。