漫画『義家族に執着されています』の20話~21話のネタバレと感想です。
ペレシャティが部屋を訪ねると、セルフィウスは泣きながら吐血し、セルシアは何をするでもなくただ彼の体を抱き締めていました。先ほどまでは元気だったのに、一体何があったのでしょうか?
以下にストーリーの続きをまとめました。
20話|吐血するセルフィウス。一体何が起こった?
セルフィウスは吐血して苦しむ
吐血するセルフィウス。その異様な光景を目にしたペレシャティは動揺し、一体何があったのかと彼に手を伸ばしますがーー-
「近づかないで。私たちの血が毒だって、忘れた訳じゃないでしょう?」
セルシアに注意され、ピタリと手を止めます。
さらにセルシアは現状について、セルフィウスは定期的に訪れる苦痛に襲われているのだと説明しました。
セルシアは一時的なものだから気にするなと言います。
しかしペレシャティは苦しむ子供を放っておけないので、すぐさま樽に湯を入れて持って来くるとセルフィウスの体についた血を拭いてあげます。
とはいえ彼女にできるのはこの程度。鎮痛剤が効かないので、痛みを和らげる事すらできません。
(どうしよう。こういう時はうすればいいの?本当に方法はないの?)
するとその時、救世主が現れます。
家門の主治医であるテルデオの叔父がやって来て、鞄から薬を取り出しました。
テルデオの叔父が薬を投与するが…
テルデオ叔父が来てくれたので、ペレシャティは少し離れた場所からセルフィウスを見守ります。
しかし今もなお心配と焦りは消えず、薬があるならもう大丈夫なのかと叔父にしきりに質問しました。
けれど答えは帰って来ず、叔父に患者以外全員部屋を出て行くよう指示されます。そのためテルデオに手を引かれながら、ペレシャティは部屋を後にしますがーーー
退出する瞬間に見たセルフィウスはやはり苦しそうだったので、不安は消えませんでした。
・・・
テルデオに支えられながら、ペレシャティは廊下を歩きます。そして部屋に戻る途中、つい彼を責めてしまいました。
「どうして言ってくれなかったのですか!こういう事があると知っていたのでしょう!」
その言葉を聞いたテルデオは無言ながらも悲しそうな顔をするので、ペレシャティはその表情を見て察しました。自分が1年後に出て行くから、彼は何も言わなかったのだろう…と。
そして彼女は呆然としながらも、テルデオに謝罪をしました。
事情を知って後悔する
その後ペレシャティは自室に戻ると、テルデオに言われた言葉を思い出していました。
彼によれば、ラピレオン家の人間は体が弱まると体内で毒を発生させるケースがあるそう。
だからこそ彼は、今回使用人に有給休暇を与えたのでしょう。今考えれば、セルフィウスを田舎に送り返そうとしたのもこの発作が理由だと分かります。
つまりペレシャティは、今まで相手の事情を知らずに口出ししていたのです。そのことを後悔し、彼女は1人涙を流しました。
・・・
ペレシャティが眠れずに廊下を歩いていると、セルシアに声をかけられます。彼女はセルフィウスが峠を超えたことを伝えると、微笑を浮かべながら少し話がしたいと言いました。
21話|セルシアの過去とは?悲しい事件のあらまし
セルシアはかつて、呪いを断ち切ろうとしていた
ワインを飲みながら、セルシアはペレシャティに語りました。というのも彼女はかつて、ラピレオン家の呪いを断ち切りたいと思っていたそう。
呪いは男系にのみ引き継がれるため、女性が当主になり他所の男性と子供を作れば呪いは断ち切れるのです。
しかし、どこにでも腐った考え方の人間はいるもの。彼らは女性当主の誕生を恐れて、今までわざと呪いを継続させてきたのです。
「楔を断ち切る方法があるのに、古狸たちが呪いを今まで継続させたのよ」
彼女はそう言いながら、口元だけで笑いました。
セルシアの悲惨すぎる過去
しかしその後ラピレオン家の長男が亡くなったので、彼女は自分が当主になって家門を呪いから解放しようと考えます。
けれど今となっては、それも叶わぬ夢。ある日セルシアが帰宅すると、執務室で夫と息子が絶命していたのです。
彼女は自分の血のせいだと気付き、体をあちこち触って傷がないか確認するとーーー
手袋の下、指先に小さな傷を見つけました。そして息子の遺体のすぐ傍には、手紙入れが落ちています。
今朝、手紙を読むときに手袋を外していたので、そのとき手紙に血が付いて息子はそれに触れてしまったのでしょう。
こうして夢も夫も息子も失った彼女は、家族の遺体を抱えながら1人で泣き叫ぶのでした。
そして物語は現在につづく
悲しい過去を聞かされたペレシャティは、ただ呆然とします。
しかし一方でセルシア本人は微笑んでおり、ペレシャティに良い印象を抱いていることを明かします。
最初は呪いのことを知りながら嫁いだペレシャティを疑っていましたが、今日の彼女の行いを見て、その疑念は誤解だと分かったのだと語りました。
『義家族に執着されています』のネタバレと感想|テルデオは誰より真面目だった件
20話~21話のおさらい
今までのテルデオは、セルフィウスに関して淡白というか冷たいイメージがありました。けれど彼の行動には、ちゃんとした理由があったのです。
ラピレオン家の子供は、定期的に熱を出して吐血するほど苦しみます。そしてその際、体内で毒を生み出してしまうそう。
だからこそテルデオは、セルフィウスを田舎に隔離したりアカデミーへの入学を却下したりと社会から切り離そうとしていたのです。
当然の対応ですよね。
もし人前でこの発作が起これば、周囲の人たちが吐血した血に触れて犠牲になる可能性がありますから。そうなれば大騒ぎになりますし、何よりセルフィウス自身がひどく傷つくでしょう。
こうして事情を知ると、テルデオは誰よりもセルフィウスを理解して彼を守るために動いていたと分かります。
ちなみに前回使用人に有給休暇を与えたのも、セルフィウスの毒から守るためですね。
20話~21話のネタバレ感想
管理人は前回のネタバレ感想で「ラピレオン家がホワイト企業でうらやましい!」とか言っていましたが、今思い出すと自分をビンタしたくなります。不謹慎すぎる。
ラピレオン家の闇を知った今、もうホワイト企業とか言えませんよ…
そしてテルデオ、今までの感想で感情が乏しいとか言ってごめんね!何かもう、20話でいろいろと精神的なダメージを負いました。
管理人ですらこんな感じなので、今まで割と口出ししてきたペレシャティはものすごく後悔しているでしょう。現に20話のラストでは泣くほど落ち込んでいましたから。