『再婚承認を要求します』原作小説161話のネタバレと感想です。
前回ついにハインリの”計画”を知ってしまったナビエ。魔力減少現象を引き起こしたのが彼だと気付いたのです。
恐ろしい展開になってきましたが、2人は和解できるのでしょうか?ストーリーの続きをまとめました。
ハインリが魔力減少現象の黒幕だと気付き、ナビエは困惑する
ハインリ視点
ハインリは夜中にマッケナを呼び出し、例のネックレスのせいで問題が生じたことを伝えます。
あのネックレスのせいで魔力減少現象のことがバレるなら、何としてでも回収するか破棄するしかありません。そこで2人は話し合い、隠密向きのカラスを送ることにしますがーーー
話し終えて執務室から出ようとすると、ドアノブが凍っていることに気付きました。
西大帝国の宮殿内には氷系魔法使いがいないため、マッケナはスパイがいるのかもしれないと警戒します。しかし一方で、ハインリはやけに落ち着いた様子でした。
ナビエ視点
寝室に戻ってきたナビエは、ひどく混乱していました。ハインリの会話を聞くに、彼はきっと魔力減少現象に関わっているのでしょう。しかしその場で言及できず、逃げ出してしまったのです。
ハインリは西大帝国の皇帝であり、東大帝国をライバル視しています。だから彼が魔力減少現象の黒幕だったとしても、ナビエは責められません。
けれどナビエは東大帝国の国民のことも愛しているので、彼が黒幕だったら恨んでしまうでしょう。それ故に、どうかハインリが犯人ではないように……と願うのでした。
ロテシュ子爵視点|イスクア子爵夫妻の娘を探す
行方不明の娘を探しに行く
その頃ロテシュ子爵は、ラスタの命令によりイスクア子爵夫妻の娘を探していました。
まずは関連性が高そうなパルメ地方から捜索を開始したところ、数日後に『イスクア子爵夫妻の娘がデローズ児童養護施設にいた』という情報を得たので、ロテシュ子爵はその孤児院を訪問します。
そして院長に、夫妻の娘が行方不明になったのと同時期に入ってきた女児を調べてもらいました。
院長が調べた結果
院長が調べた結果、条件に当てはまった女児は2人だけ。そのうち1人はすでに実の親が見つかったので、残ったもう1人がイスクア子爵夫妻の娘(推定)という事になりますがーーー
その子供は、なんとエベリーでした。
つまりエベリーは、イスクア子爵夫妻の実の娘かもしれないのです。
再婚承認を要求します・161話のネタバレと感想
ネタバレ感想①理性と感情のジレンマ
ナビエは今回、理性と感情の間で悩んでいましたね。
ナビエは西大帝国の皇后としてこの国の民衆を愛したいし、国に尽くす覚悟はできています。けれど彼女は、西大帝国のために祖国を犠牲にしたくありません。自分を追い出した国とはいえ、そこには家族や愛する人が住んでいるのですから。
これ、すごく辛い状況だと思います。
夫のことを愛しているけど、祖国のことも愛している。だから身動きが取れないのです。ナビエは優しくて周囲を大切にする人だから、どちらも切り捨てられないのでしょう。
そもそもハインリが東大帝国を攻撃したとしても、ナビエは責められません。だって彼は皇帝ですから。そういうリアルな事情をちゃんと理解しているからこそ、余計に苦しいのでしょうね。
このどうしようもない状況、何とも『再婚承認を要求します』らしい展開ですよね。読者のメンタルを抉りにくるストーリーです。
ネタバレ感想②ロテシュ子爵の心情
デローズ児童養護施設はナビエが支援していた孤児院です。そのため院長室にはナビエの肖像画が飾ってあり、ロテシュ子爵は160話でそれを妙な気持ちで眺めていました。
彼のような悪党でも、やはり思う所があるのでしょうね。ラスタに協力して、慈悲深く優秀な皇后を追い出したのですから。
ロテシュ子爵の感情が、感傷なのか罪悪感なのか分かりません。けれど『再婚承認を要求します』のキャラクターらしい、人間味にあふれた反応だなと思いました。
この作品、本当にこういう細かい描写がうまい。