漫画『結婚商売』の74話のネタバレと感想です。
なぜ川にハンカチが流れていたのか。その真相を探るため、ビアンカは護衛を連れてアルノー川の源流に向かいます。しかし捜索するため森の中を1人で歩いていたところ、ジャコブ第二王子と遭遇しました。
なぜ彼がここにいるのでしょうか?ストーリーの続きをまとめました。
ビアンカに会うため、ジャコブは森で待ち伏せしていた
ジャコブの用事とは?
ビアンカに会うなり、ジャコブ第二王子は「会いたかったよ」ととろけるような笑顔を浮かべます。どうやら伝えたい事があって1人で待ち伏せしていたようですがーーー
一方でビアンカは不愉快さを隠しもせずに彼を問い詰めました。
というのも彼女は、ジャコブが例のハンカチを使って自分をおびき出したことに気付いていたのです。
信じられない話
ビアンカが睨みつけるも、ジャコブは怒るどころか憐れむような笑みを浮かべます。そして彼は袋の中から血まみれの兜(かぶと)を取り出すとーーー
「ザカリーは戦死した」と告げました。
彼によればこの兜はザカリーの首であり、戦場にあった死体の山の中から発見したそう。
しかし英雄の訃報が知られれば軍がパニックになるので、あえて情報をブロックしたのだと彼は言いました。
「戦争中にアルノーに出入りする情報は、私が管理していた。あなたが事実を知ったらきっと辛いだろうから…···私なりに心の準備が必要だった。君はこれから一生その瞳に、死者であるザカリード・アルノーを抱いて生きていくのだから」
引用元:結婚商売74話ジャコブの台詞
ザカリーの訃報を聞かされ、ビアンカは絶望する
ジャコブは彼女の弱みに付け込む
ビアンカが絶望して膝から崩れ落ちると、ジャコブは弱みに付け込むかのように彼女に迫ります。
領主を失い後継者もいないアルノー領はこれから周囲に狙われるでしょう。そういった人達から守ってあげる代わりに、自分を選べと言うのです。
俯くビアンカに対し、ジャコブは優しく説得を続けますがーーー
実のところ彼女は涙の1粒すら流しておらず、むしろ頭の中は冷え切っていました。そして顔をあげると怒りに満ちた顔でジャコブを罵ります。
「本当にザカリーが戦死したのなら、それはアラゴンと内通していたあなたのせいよ」
引用元:結婚商売74話ビアンカの台詞
そしてビアンカは腰の短剣を引き抜くと、彼に襲い掛かるのでした。
まとめ|結婚商売74話のネタバレとストーリーの感想
結婚商売74話のおさらい
ジャコブが森の中で待ち伏せしていたのは、ハンカチを使ってビアンカをおびき寄せてザカリーの訃報を伝えるためでした。
わざわざ血まみれの兜まで持参して、彼女に見せつけるという徹底ぶりですが・・・
この兜、西洋の物なので顔がすっぽり覆われています。つまり中身が見えないので、本当にザカリーの首なのか現状では分かりません。
言い換えれば、ビアンカを騙すために適当な兜を持ってきた可能性もあるのです。
読者視点だとむしろ後者の可能性が高いように見えますが、ビアンカは動揺していたため彼の話を信じてしまいました。
ネタバレ感想①ジャコブを襲った理由
ビアンカは74話の最後で剣をかまえてジャコブを刺そうとしましたが、このシーンが少し分かりにくいので補足しておきます。
ビアンカは元々、自分が聖人である理由について「神がザカリーの生存を望んでいるから」と考えていました。彼女視点だと、悪妻である自分が神に選ばれる理由なんてそれしか思いつかないのでしょう。
けれどそのザカリーが亡くなった。だとしたら何のために2度目の人生を与えられたのか?
そう考えた結果ビアンカは、ジャコブを処罰することが自分の使命だという結論に辿りつきました。
目の前の男を生かしておけないと思ったのでしょうね。ただし個人的には、復讐したいから理由をつけて自分の行動を正当化したようにも見えました。
ネタバレ感想②ビアンカの絶望について
ビアンカは夫の訃報を聞いたとき涙を流しませんでしたが、これは悲しくないのではなく絶望と怒りによって逆に頭が冷えたせいだと思われます。
管理人の経験談ですが、人はあまりにショックを受けると泣くことができません。むしろ一周回って冷静になるので、彼女もその状態だったのでしょう。