漫画『皇帝の子供を隠す方法』の34話~35話のネタバレと感想です。
今回からいよいよ舞踏会がスタートします。アステルはこの機会を利用して、貴族たちの前で「テオールを家に帰して欲しい」とカイゼンに懇願する計画ですがーーー
果たして計画は成功するのでしょうか?以下にストーリーの続きをまとめました。
34話|アステルは美しく着飾り、舞踏会に参加する
いざ舞踏会へ
その日アステルは、目を覚ますと真剣な面持ちで空を見つめました。
いよいよ今日は舞踏会当日。テオールを東部に帰らせる絶好のチャンスなのです。
・・・
メイドたちが世話を焼いてくれたおかげで、ドレスを着たアステルは見違えるほどに美しくなりました。そしてラベンダー色のドレスをまとった彼女は舞踏会に参加すべく、城に向かいますがーーー
アステルが会場に足を踏み入れた瞬間、貴族たちはヒソヒソと噂話をはじめました。
一日で離婚して6年間ずっと行方不明だった皇后が登場したものだから、みんなチラチラと彼女に視線を寄こすのです。
アステルはその視線を不快に思いながらも我慢していると、同じく舞踏会に来ていたフローリンに話しかけられます。
彼女は笑顔で挨拶をすると「今日のあなたはとてもお美しいですね。おかげで目を離せない人がいるようです」と遠回しに貴族たちを非難し、何をするでもなく去って行きました。
ランベルク騎士団団長・セルヴェルが現れる
引き続きカイゼンの姿を探すアステル。しかしどこにも見当たらないので、まさか不参加なのではと焦っているとーーー
「失礼ですが、アステル様ですか?」
銀髪の麗しい青年に声をかけられて驚きます。
彼はセルヴェル・フォン・エクレン。ランベルク騎士団の団長である彼が、なぜかアステルに声をかけたのです。
そして彼は、アステルに父親からの伝言を伝えました。
「私の父であり国務大臣のジェラルド・フォン・エクレン伯爵が、カレンベルク侯爵によろしくお伝えするよう申しておりました」
初めて聞くその名前に戸惑うアステル。
するとその時、待ちかねた人物―――カイゼンがようやく姿を現します。
皇帝が登場したので会場にはバイオリンの音楽が響き渡り、同時にダンスの時間がスタートします。
そして貴族の男女たちが互いに手を取って踊る中、セルヴェルは少し照れながらアステルにファーストダンスを申し込みました。
35話|騎士団長のセルヴェルにダンスを申し込まれる
セルヴェルからダンスに誘われる
セルヴェルにダンスを申し込まれて、アステルは戸惑います。なぜ彼が自分を誘うのか理解できなかったのです。
するとそこにカイゼンまでやって来て、アステルにダンスを申し込みました。
その行動に周囲は静まり返ります。なにせ皇帝が元妻をダンスに誘ったのだから当然の反応でしょう。
しかし当のアステルは、誰とも踊るつもりはありませんと言ってその誘いを断ります。そのため周囲はさらに動揺しますがーーー
カイゼンはいつもの冷徹さをどこに置いてきたのやら、子犬のような表情で「こんなに頼んでもダメか?」と懇願します。
見たことのない皇帝の姿に、目を丸くする貴族たち。その結果、アステルは仕方がなく彼の誘いを受け入れました。
カイゼンとダンスを踊る
いざカイゼンの手を取ると、アステルは華麗なダンスを披露します。
そして踊りながら、以前は毎日のようにダンスの練習をしていたことを思い出しました。優雅で美しくあるために、足から血が出るほど所作の1つ1つを整えたのです。
全てはただ、この男のために。
「ダンスが上手だな」
アステルのダンスを見て驚くカイゼン。実のところ、彼は舞踏会が嫌いだったのでこうして一緒に踊ったのは今回が初めてでした。
ダンス後、アステルは計画を実行する
ダンスが終わると、他の貴族たちは次の相手を探します。しかしアステルはカイゼンの前から動きません。
みんなの注目が集まった今このタイミングで、計画を実行しようと考えていたのです。
そしてアステルは突如、その場に膝をついて「陛下、どうかご慈悲を与えて下さい。祖父と幼い甥だけでも先に家に帰らせてください」とカイゼンに懇願しました。
すると周囲からも同情する声が聞こえ始めたので、アステルはダメ押しと言わんばかりに涙をこぼしながら強く訴えるとーーー
その言葉を聞いたカイゼンは、唇を噛みしめました。
まとめ|皇帝の子供を隠す方法・今回のネタバレと感想
34話~35話のストーリーまとめ
アステルはテオールを東部に帰すため、カイゼンの主催する舞踏会に参加します。
6年間行方不明だった皇后が現れたものだから、貴族たちはアステルのことをジロジロ見ながら噂話をします。しかしそんな中、フローリンが遠回しに貴族たちを窘めてくれました。
さらにダンスの時間が始まると、ランベルク騎士団の団長であるセルヴェルからファーストダンスを申し込まれますが、そこに第三者が乱入します。
なんとカイゼンもアステルにダンスを申し込んだのです。
そして結局カイゼンと踊ることになりますが、その直後、アステルは計画を実行に移します。公衆の面前で、テオールと祖父を家に帰して欲しいと懇願したのです。
ネタバレ感想と考察
カイゼンは皇帝という立場上、フローリンなどの妃候補をダンスに誘うべきです。しかし彼は他に目もくれず、アステルにダンスを申し込みました。
滅多に舞踏会に出ない皇帝が、珍しくダンスに誘った相手。それが元妻のアステル。
この光景を見た貴族たちが何を思うかなんて決まっています。その場にいたほぼ全員が、まだ元妻に心があると考えたでしょう。
なおこのシーンでは、フローリンも絶句していました。彼女視点だと、自分がファーストダンスの相手に選ばれると思っていたはずです。なにせ一番の妃候補ですから。
カイゼンのこの行動が、後々どんな結果につながるのか。ちょっと怖いですね。