小説『再婚承認を要求します』の外伝59『もしラスタがナビエに送られたら(4)』のネタバレと感想です。
東大帝国では新年祭が行われ、ついにナビエとハインリが顔を合わせました。この先、2人の関係はどうなるのでしょうか?感想を交えながらストーリーの続きをまとめました。
目次
ハインリに挨拶をした後、ナビエが部屋に戻ると…
ハインリと会った後
ナビエが部屋に戻った後。侍女たちがワッと近づいてきて、ハインリがどれほどの美男子だったか質問します。
陳列場の方にいるラスタも興味があるらしくナビエを見ますが、メイド長に連れられて泣きべそをかきながら出て行きます。
その様子を見たナビエは笑いを堪えながら、ハインリの外見について詳しく説明しました。
ラスタは南宮に行く途中、ある人物に話しかけられる
ラスタ視点
翌日。ラスタは南宮の手伝いに行く途中、とても美しい男に話しかけられます。しかし知らない顔なので戸惑っていると、男はにっこり笑いながら言いました。
「小鳥をいじめていそうな印象ですね」
急にケンカを売られたのでラスタは気分を害して反論しますが、相手の男――ハインリはにやりと笑ってばかり。
というのもハインリは首を掴まれた件に腹を立てていたので、わざとケンカを吹っ掛けたのです。
しかしその時「ハインリ王子」と非常に冷ややかな声がします。ハインリが慌てて振りむくと、近くにナビエが立っていました。
足が完治していないのにラスタが南宮に呼び出されたと聞き、ナビエは心配して迎えに来たのです。しかし来るや否や、外国の貴族がラスタに言いがかりをつけているので表情がこわばります。
一方でハインリは、本気で怒っているワケではないため気が気ではありません。そして言い訳をしようとしますが、ナビエはラスタの手を引いて去ってしまいました。
ハインリ視点
ハインリはその後ろ姿をぼんやりと眺めます。予想外の事態に、頭を殴られた気分だったのです。
(あの銀髪の女。どうして皇后に近づこうとする度に邪魔をするんだ?)
そう考えていると近くにマッケナが来たので、ハインリは呟きました。
「私を踏みつける目つきだった。実に不愉快だ。あの軽蔑するような視線…」
しかしナビエを不快だと言いながらも、彼の口元は笑っていました。
ナビエの仕事中、ハインリが訪ねてくる
ハインリの来訪
ナビエが仕事をしていると、ハインリが面会に来たとの連絡が入ります。ナビエは昨日のことを思い出して不愉快になりますが、西王国の王子を無視するワケにいかないので部屋の外に出ました。
すると壁画を見物していたハインリが、ナビエに気付いて笑顔で話しかけてきますが・・・
ナビエは素っ気ない態度で、仕事が忙しいと伝えます。
実際は仕事をほぼ終えていましたが、あえてそう答えたのです。すると彼は、ナビエの仕事が終わるまで部屋の外で待っていると言いました。
ハインリの用事
ナビエは執務室に戻った後、普段よりもしっかり業務を終えて部屋を出ます。すると2時間も経ったのに、ハインリは相変わらずその場に立っていました。
それを見たナビエは急用だったのかしら?と申し訳なくなり、先ほどより柔らかく声をかけますが・・・
ハインリの用事は、ナビエに皇居を案内してほしいという内容でした。
たったそれだけのために待っていたの?と思いながらも、ナビエは2時間も待たせてしまったので承諾します。そして案内しようとすると、彼はお詫びがしたいと言い出します。
「誤解されたようですが、私は陛下のメイドをいじめるつもりは無かったのです」
ハインリの罪悪感に満ちた表情は、本心のように見えますが・・・
残念なことに、ナビエは昨日の出来事をその目で見ています。そのためハインリの言葉を全く信じませんでした。
ラスタとイエミル伯爵の出会い
ラスタ、騎士にナンパされる
その頃、ラスタは花がいっぱい入った籠を運んでいました。すると途中で、初めて見る騎士に声を掛けられます。
「すごい美人がメイドとして入ってきたと聞いたが、それが君だね。一目でわかったよ」
するとラスタは黙って籠を差し出し、重いので持って欲しいと騎士にお願いします。そして彼を倉庫まで案内してーーー
騎士が倉庫の奥まで入ったことを確認すると、ラスタは外からドアに鍵をかけました。
騎士は倉庫の中から叫ぶも、ラスタは黙って背を向けます。
しかし遠くない所から男の笑い声がして驚き、そちらを見ると外国貴族らしき男が立っていました。かっこいい。すごい。そう告げる男は、本当に面白がっているらしく微笑を浮かべています。
イエミル伯爵との出会い
まずい所を見られてしまい、ラスタは弱気な声でどちら様ですか?と質問します。すると彼は「北王国から来たイエミル伯爵です」と名乗り、ラスタにも自己紹介を求めますが・・・
ラスタは他のメイドから“自分の行動が皇后様の体面につながる”と言われていたので、ハインリのメイドだと嘘をつきます。そしてイエミル伯爵から離れようとしますが、彼はラスタに興味がわいたらしく執拗に話しかけてきます。
なので彼女は、きっぱりと告げました。
「ラスタは、ラスタの顔に目がくらんだ人をたくさん見てきました。だから伯爵様に関心はありません」
そう言い放ち、ラスタはさっと彼に背を向けました。
イエミル伯爵はラスタに興味を持つ
ラスタが去った後、そこにサモニュー連合国から来たクランティア侯爵とその妹・ガリヌエラがやって来ます。ガリヌエラは赤褐色の髪をした知的な令嬢で、とても魅力的ですが・・・
イエミル伯爵は先ほどの妙な女性を思い出し、興味のないまま挨拶を済ませました。
ナビエは夜の散歩中、黄金の鳥を見つける
ナビエは夜の散歩をする
ナビエは夜の散歩を楽しんでいました。星を見て、宮殿の光を見て、湖の傍を歩いているとーーその時、金色の鳥が噴水で水浴びしているのを見つけました。
『再婚承認を要求します』外伝59のネタバレと補足
補足①なぜラスタは騎士を閉じ込めたのか?
ラスタは今回、なぜか騎士を倉庫に閉じ込めていましたね。この部分について、少し補足を入れます。
閉じ込めた理由についてはハッキリ説明されていませんが、恐らくラスタは騎士に下心があると思ったのでしょう。
本文中の台詞を使うなら、騎士は”ラスタの顔に目がくらんだ人”だと判断されたワケですね。
しかしラスタは以前、騎士の悪口を言うなと注意されています。その結果、誰もいないところで静かに騎士を処理したーーというのが彼女の行動理由でしょう。
多分、この解釈で合っているはず。
しかしラスタは犯行現場をイエミル伯爵に目撃され、さらに自己紹介しろと言われたので焦ります。自分のした事がバレたら、ナビエの体面に傷がつくと思ったのです。
その結果、ハインリのメイドだと嘘をついたワケですね。
補足②ラスタはイエミル伯爵に気に入られる
北王国から来たイエミル伯爵は、ラスタに興味を持ちました。
それこそ侯爵家の令嬢が現れても興味を持たないくらいに、ラスタのことが印象に残ったようです。イエミル伯爵視点だと、真っ白なかわいい女の子が容赦なく騎士を処理していたのが面白かったのでしょう。
要するにラスタは、おもしれー女だと思われたんですよ。
更新ありがとうございます。
新キャラ?も現れて、ハインリはナビエに近づこうにもラスタに妨害され続け、ソビエシュはラスタと直接関わる気配ゼロであり、これは離婚も再婚もしないかも?と思い始めています。
むしろラスタに影響されて、ナビエとソビエシュが何でも言葉にした方がいいとか、妊活意識して子作り頑張ろう!とか思い直すようなハッピー展開では?
ラスタも北王国の伯爵といい感じに?
ナビエがラスタの身分を買い取って平民以上とし、北王国へ嫁に行けるようにしてあげるとか?
色々妄想して楽しんでいます。
ラスタがナビエに送られたら…間違い無く全員が本編とは違う人生になり、それが幸せになるものであってほしいと願っています。
>とんすけさん
コメントありがとうございます!私もいろいろ妄想して楽しんでます笑
ハッピーエンドになれば嬉しいのですが、一波乱ありそうな気もしますし、これからどうなるのでしょうね。