『悪女が恋に落ちた時』のネタバレ感想です。44話~45話までのストーリーをまとめて紹介します。
前回ルペルシャは、ついにダニエルとの接触に成功しました。そして彼の気をひくため、意味深なセリフを残して酒場を去りましたが…
彼との関係は、この先どうなるのでしょうか?感想を交えながら紹介していきます。
44話ネタバレ|ラビロフに取引を持ち掛ける
ダニエル視点
ルペルシャが去った後。ダニエルは一人酒を飲みながら、彼女の言葉を思い出して薄く笑いました。人工精霊を”友達”と呼んだことが、ひどく可笑しかったのです。
ラビロフに呼ばれ、ルペルシャは王宮を訪れる
ある日ルペルシャは、ラビロフに呼ばれて王宮を訪れました。
来客室に通され、テーブルを挟んで向かい合わせに座る2人。そこに流れる空気はなんとも気まずく、傍にはユジンもカインもいません。冷酷な皇太子と2人きりです。
危険な状況に、ルペルシャはぎこちない笑顔を浮かべます。
そんな中、ラビロフはすっと目を細めて告げました。根拠のない噂から皇女を救うよう陛下に命じられた。皇女の側近の部下たちと共にな…と。
そしてこの時、彼は無力なルペルシャがどんな返事をするのか探ろうとしますが…
彼女は平常心を装い「無理をなさらないでください」と答えました。母親の代から続く噂を消すなど不可能だと理解していたのです。
ルペルシャは”取引”を持ち掛ける
そしてルペルシャは、以前より考えていた計画を決行します。
冷静な表情で、ラビロフに”取引”を持ちかけました。
「あなたの大事な”アリエル・ラントン”がそろそろ社交界デビューするから、待ち遠しいのでしょう?」
そう尋ねれば、彼は「なぜわかった?」と警戒します。しかも真っ赤な瞳で凝視するものだから、ルペルシャは心の中で悲鳴をあげますが…
その叫びは表に出さず、真っすぐにラビロフを見て答えました。
「幼い時から、私は殿下のことをよく見ていたからです。大切なお方なのでしょう?子供の頃からラントン家の別荘をよく訪れていたではありませんか」
ちなみにこれは周知の事実。そのため彼はふむ…としばし考え、ルペルシャの説明に納得しました。
思案するラビロフに、説得を続ける
ラビロフの反応は悪くありません。そこで彼女はにこりと笑い、一気に畳みかけます。
あなたの心境がわかるのは、私が妹だからです。そして殿下は恋愛経験がないから、この先アリエルを苦しませるでしょう。
そう告げれば、彼は不機嫌そうな顔をしますが…ルペルシャは臆さずに話し続けます。
だから私に手伝わせてください。アリエルは1人で過ごす時間が多かったから、似た境遇の私はきっと理解できる点が多いはず。
自分の強みをアピールするルペルシャ。
そして彼女の言葉を聞いているうちに、ラビロフの脳裏には幼少期の記憶が蘇ります。彼を「妖精さん」と呼びながら泣きじゃくる、愛しいアリエルの姿を思い出したのです。
静かに耳を傾けるラビロフに、さらに彼女は追い打ちをかけます。
2人が幸せになれるよう手助けするので、私と取引をしましょう。堂々たる態度で、そう提案しました。
45話ネタバレ|ルペルシャの恋愛講座
取引成立
2人の仲を取り持つ代わりに、自由を保障してほしい。
ルペルシャが取引を提案しても、ラビロフはまだ警戒を解きません。そして彼は、以前から疑問に思っていたことを尋ねました。
なぜ急に態度が変わったのか。本当の望みは何なのか。
それは最もな質問だったので、ルペルシャは腹をくくって本音を伝えました。
自身の望みは”自由”でありそれが全て。そもそもラビロフに殺されのも御免だ…と、彼女は正直に打ち明けたのです。
すると彼はしばし考え込み、ルペルシャの提案を承諾します。そして契約書を交わし、2人は正式に取引をしました。
ルペルシャの恋愛講座
計画がスムーズに進み、ルペルシャは心の中で歓喜します。
そして早速、ラビロフに手紙を書くよう助言しました。
アリエルが首都に到着するまであと25日。ラビロフが最も悩んでいるのは自身の正体を明かすタイミング。となれば、それまでに彼女と仲良くなり、かつ正体を自然に明かせるよう準備するのがいいでしょう。
そう告げれば、ラビロフは無表情ながらも興味を示します。幸いにも、彼の方から食いついてきたのです。
そこでルペルシャは今までの経験を生かし、恋愛の何たるかをレクチャーしました。
今までロマンス小説を読み漁って来たので、その経験を存分に発揮したのです。
指導を受けながら、ラビロフは手紙を書く
ルペルシャに言われるがまま、手紙を書き始めたラビロフ。
しかし彼の手紙を覗き見れば、そこに書かれていたのは堅苦しい文章。そのためルペルシャは、もっと柔らかな文章を書くようアドバイスしました。
そもそもアリエルはずっと1人で過ごしていたため、恋愛を本で学んだのです。だから彼女と親密になるなら、本の通りに恋愛を進めるべきでしょう。
その点を指摘すれば、彼はすぐさま手紙を修正します。表情は真剣そのもので、言われたことを忠実に再現しました。
手紙を書き終えた後。
ルペルシャが「返事がきたら呼んで下さい」と言えば、彼はしばし沈黙してから返事をします。
あれほど不遜だった男が素直さを見せたことに、ルペルシャは心の中でバンザイをしました。
カインとユジンに下された命令
皇太子に会ってから3日経ち、18回目の血を吐いた後。
ルペルシャはユジンとカインを呼び出し、城外の噂を調査するよう頼みました。
この指示は、彼らをアリエルから引き離すための措置。その隙にアリエルとラビロフを交際させ、カインとユジンを原作のストーリーから遠ざけようと計画したのです。
しかし事情をしらない2人は、ひどく不安そうな顔をします。そもそも城外調査となれば、ルペルシャを1人放置することになりますから。
すると彼女はにこりと微笑みながら、黒鷹の精霊・ゼンを召還します。そして2人を安心させるために「自分の身は自分で守れます」と断言しました。
『悪女が恋に落ちた時』44~45話までの感想
44話の感想
44話はルペルシャ無双でしたね。
アリエルとの仲を取り持つ代わりに、取引に応じるよう提案しました。ザックリ言えば「恋のキューピッドになってあげる!でも私のお願いも聞いてね!」という話です。
そして今回注目すべきは、ルペルシャの話術。
ラビロフの関心を引くためにアリエルの名前を出し、さらに彼の心境をドンピシャで言い当て、自分という存在のメリットを存分にアピールしました。
ベテランの営業マンかと突っ込みたくなるほど、話術のレベルが高いですね。
内心では、恐ろしいラビロフに怯えていたようですが…そんな心情は全く態度に出さず、堂々と取引を持ち掛けます。
むしろ恐怖心ゼロだろと言いたくなるほど、ルペルシャの提案はお見事でした。
45話の感想
ラビロフが面白いことになってますね。
彼は基本的に無表情ですが、ルペルシャが助言すると「目から鱗」みたいなオーラを出して即実行します。
ある意味わかりやすい子ですね(笑)
そして意外にも聞き分けが良い。特に後半はかなり素直。
今までは冷酷ヤンデレサイコ男だと思っていたのですが、45話でかなり印象が変わりました。アリエルを落とすために、彼も必死なんですね。