ピッコマで連載中の『接近不可レディー』の53話のネタバレと感想です。
今回も引き続き、ヒリスの5回目の人生について描かれます。彼女はアクシオンに保護された後、結局どうなったのでしょうか?
ストーリーの続きをまとめたのでご覧ください。
目次
5回目の人生で、ヒリスはベルゼット家に保護されるが…
ベルゼット家に保護された後

ベルゼット家に保護されたヒリスは、使用人たちに甲斐甲斐しく世話をされました。それこそイノアデン家の使用人とはあまりに違いすぎて、ヒリスが戸惑うほどに。
しかしどれだけ親切にされても、辛い記憶は消えません。そのためヒリスは過去を思い出しては苦しみます。
さらに父・ディエゴの幻覚が現れて、ヒリスに『カリキアの血』を飲めと迫るのです。


(またあれを私の体に入れるの?これ以上痛いのは嫌。どうか私を放っておいて…どうか…!)
保護された後もヒリスは相変わらず恐怖に怯え、ついには自傷行為に走るのでした。
心配したアクシオンが駆け付ける
そしてある日の夜。ヒリスのいる客室にアクシオンが駆け付け、困った顔で言いました。
「…ヒリス・イノアデン!もうやめるんだ」
するとヒリスはぽろりと涙をこぼして、ベッドの上でごめんなさい…と謝ります。自傷行為により血で布団を汚してしまったので、そのことを謝罪したのです。
しかしアクシオンは布団が汚れたくらいでは怒りません。だから彼はヒリスに言い聞かせます。
「そんなことを謝る必要はない。悪い事をしたわけでもないし、あなたを咎める人はもういないのだから。ただ、このように傷を作るのはやめてほしい。あなたの事情は分かっているし、簡単に解決できないことも知っている。だが…痛いだろ?」
そして彼は気まずそうに目を逸らすと、ヒリスのために医者を呼びに行きました。このようにアクシオンは、たまにヒリスを訪ねては心配するのです。
しかし当時のヒリスは、彼の優しさに気後れしていました。というのも過去の経験から、人に心を開いてはいけないと考えていたのです。


ある日、ヒリスの元にビオレッタが訪ねて来る
ビオレッタの懺悔と後悔
そんなある日、ヒリスのもとにビオレッタ・カリキアが会いに来ます。
ビオレッタは1年前の出来事―――ヒリスに初めて会ったときの事をいまだに悔いていて、謝罪をするために訪問したのです。
なおこの時ビオレッタは抗議するも、ディエゴはその話を無視した様子。詳しくは『接近不可レディー40話ネタバレ』参照。
「あの時のあなたの顔が、今でも鮮明に見えるようです。あなたは私に切実に助けを求めたけれど、私は…あの時はそれを知らなくて」
ほんの少し会っただけなのに、ビオレッタは当時の出来事をしっかり覚えていると言います。
またこの時彼女は、ベルゼット家にヒリスを助けるよう頼んだのは自分だと明かしました。
責任はすべてカリキア家で負うから、どうかヒリスをイノアデン家から連れてきてくれと頼んだそうです。そして彼女はヒリスの手をそっと握ると、悲しげな顔で言いました。
「ごめんなさい。私が遅すぎました。ごめんなさい」
ビオレッタの言葉に、ヒリスはとうとう泣き出します。
今まで生きてきた中で、これほどヒリスを心配して手を差し伸べてくれた人はいなかったのです。そのためヒリスは、初めて感じた感情の中で子供のように泣きますがーーー
そのせいか当時のヒリスは、ビオレッタが持つ罪悪感の“本当の意味”に気付きませんでした。
接近不可レディー53話のネタバレ感想|ヒリスのトラウマについて
53話のネタバレ感想

ヒリスは保護されたから大丈夫!とか思ってたら、ベルゼット家でもずっと苦しんでいたようです。
いや、よく考えたらそうですよね。いくら安全な場所に避難したからって、トラウマが消える訳じゃないし辛い記憶はそのまま残りますから。後遺症が発生しても不思議ではありません。
しかもヒリスの場合は自傷行為に走ってしまったので、アクシオンは見ていて辛かったでしょうね。
またアクシオンに救出要請を出したビオレッタも、自分がもっと早くに動いていれば…と後悔の念に駆られたようです。それこそ彼女は何も悪くないのに、わざわざヒリスに謝りに来るほどですから。
ただし53話の最後のシーンによれば、ビオレッタはヒリスに対して後ろめたいことがあるようです。助けが遅れたのとは別に、何かがあるのでしょうね。
彼女はカリキア家の人間であり、あの忌まわしい『カリキアの血』を生み出した一族なので、もしかするとその辺の事情が絡んでいるのかもしれません。