漫画『セイレン〜悪党と契約家族になった〜』の7話~8話のネタバレと感想です。
前回のラストで侍女長・ダナは、アリアの境遇を知って深く同情し、さらに涙を流しながら優しくアリアを抱き締めました。
優しい人が世話役になってくれて一安心ですが、アリアは今後どうなるのでしょうか?以下にストーリーの続きをまとめました。
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7話|ダナは不憫なアリアに同情し、優しく抱きしめる
ダナはアリアを慰める
ダナは涙を流しながら、アリアを抱き締めました。
「お嬢様、今までどれほど辛かったのでしょう。よく耐えて下さいました。もう大丈夫ですよ。お嬢様は何も悪くありません」
突然の抱擁にアリアは戸惑うも、ダナが慰めてくれているのだと気付きます。
そしてダナから香る馴染みのない香り―――お日様で乾かしたお布団のような香りに安堵を覚えるのでした。
ダナはひたすらアリアを可愛がる
ある雨の日。
アリアが窓から庭を眺めていると、その様子を見たダナは心配しました。アリアが寂しげに見えたのか、悪い夢でも見たのでは…と勘違いしたのです。
ダナがあまりに子ども扱いするので、アリアは筆談で『お子様じゃないよ』と伝えます。するとダナは微笑んで、よしよしとアリアの頭をなでました。
アリアは今まで頭をなでられたことが無かったのでダナの行動に驚くも、その温もりが心地いいので頬を染めます。
するとダナはいっそう笑みを深くして「もっとなでなでしましょうか?」と言うので、アリアは顔を赤くして『お子様じゃないってば!』と抗議するのでした。
ドレスを新調する
バレンタイン邸の庭には、珍しい植物がたくさん植えられています。ダナからそれを聞いたアリアは、目を輝かせながら植物を見たいと言いますがーーー
まだ雨が降っているので外には出られません。
そこでダナは、いまだパジャマ姿のアリアをひとまず着替えさせることにしました。
アリアはバレンタイン邸に来るときに可愛いドレスを何着か持って来ていたので、ダナは普段お気に入りの服はあるかどうか尋ねます。
しかしこれらは全て、ここに来る”直前”に父親が買って来たもの。つまりどれも未使用です。
その事を伝えると、ダナは顔に青筋を浮かべて「改めて見ると全部ゴミですね」と言い放ち、アリアのために新たなドレスを用意すると言い出しました。
・・・
そして約1時間後。
侍女たちに採寸され、アリアは雨天用のドレス(マントとドレスがセットになっている)を着せられます。
さらにダナは、アリアのためにウサギの形の仮面を作ってくれました。
「ウサギの友達です。この事一緒なら暗い夜も怖くありません」
どうやらアリアを安心させるために、急遽仮面を作ってくれた様です。
しかし当のアリアは、なぜ彼女がここまで世話を焼いてくれるのか理由がわからずにいました。
(そう言えば、大公子でさえ私の顔を確認しなかった…普通ならそんなことあり得ないのに。こういう形で私を試そうとしているのかもしれない)
人間の本性を見極めるには、優しくしてあげるのが一番手っ取り早い方法。そのためアリアは、これからは冷静に振る舞おうと誓いますが・・・
ダナが相変わらず可愛がってくるので、アリアは誓ってから10秒もしないうちに真っ赤になりました。
するとその時、侍女の1人が慌てて部屋に飛び込んできます。
「じ…侍女長!大変です!」
8話|バレンタイン大公婦人の体調が悪化し、屋敷内は騒然とする
大公婦人の体調が悪化する
駆けこんできた侍女によれば、体調不良だった大公婦人(ロイドの実母)の状態が急に悪化したそう。そのため侍女たちはみんな婦人に付きっ切りになり、アリアは雨の中1人で庭を散歩します。
(ダナはロイドが母親の看病をしていると言った。確かに彼は母親を誰よりも深く愛しており、死を受け入れられず毎日喪失感に駆られていただろう。私がそうだったように)
そしてアリアは何となく、大公婦人は死んではならないと思いました。
なぜなら婦人が亡くなれば、ロイドは再び意味のない人生を送ることになると思ったからです。
どうやって大公婦人を助けるべきか?
どうやって大公婦人を助けるべきか…アリアがそんな事を考えながら散歩をしていると、そこに“誰か”が近づいてきます。
その人はロイドであり、彼女に剣を突き付けて言いました。
「お前、そこで何してるんだ?目的なんだ?」
しかしアリアは何も言わずにロイドをじっと見つめます。というのも以前会ったときは虚ろだった彼の瞳に、生気が宿っていたのです。
(こんな瞳だったんだ。元から狂っては無かったんだな)
それを見たロイドは、話せないのは事実のようだな…と剣を降ろします。どうやら危害を加える気はなく、アリアを試しただけのようです。そして彼は、喋れなくてもいいから唇を動かすよう言いました。
アリアの目的は、ロイドを助ける事。彼に会うために鳥かごから飛んできたのです。そのためならいくら利用されても構いません。
しかしそれは言えないので、アリアは別のことを話しました。
『(ダナが)ヨシヨシしてくれたの、本当は嬉しかった』
すると彼は怪訝な顔をしながらも、そうかと返事をしました。
お前はドブネズミの仲間か?
その後彼は、アリアを屋敷の中へと連れて行きます。そしてアリアの首についた傷――先ほど剣を突き付けたときに傷つけてしまったーーを手当しながら質問しました。
「おい、ウサギ。お前…ドブネズミの餌なのか?」
彼の言う『ドブネズミの餌』とは、暗黒家に従う手下を指す言葉。
バレンタインは暗黒家と仲が悪かったので、アリアをその手下ではないかと疑ったのです。
またロイドによれば『ドブネズミの餌』として育てられた者は生まれつき話せないか舌を切られるそう。彼がアリアを疑ったのもそれが理由でした。
とはいえ餌かどうか判断する方法はあります。そこで彼はアリアに質問しました。
⇒『セイレン〜悪党と契約家族になった〜』9話のネタバレはこちら
『セイレン〜悪党と契約家族になった〜』のネタバレと感想
7話のネタバレと感想
侍女長・ダナは優しく献身的な人柄のようで、アリアをひたらすらお世話します。おまけに前回アリアの境遇を知ってしまったので、過保護なくらいに甘やかしていますね。
そしてダナの怒りは、アリアの実父であるコルテーズ伯爵へと向かいます。アリアの発言から、伯爵がろくでもない親であることは十分に伝わってきますから。
そのためダナは「こんな可愛い子をいじめるなんて!」とご立腹。さらに伯爵が用意したドレスをゴミ呼ばわりし、新しいドレスも用意してくれました。
8話のネタバレと感想
8話にてお待ちかねのロイドが登場しました。
アリアにとってはずっと会いたかった相手なので、剣を突き付けられても相変わらず彼を慕います。また本編の台詞によれば、アリアは彼のためならどれだけ利用されてもいいと考えているようです。
アリアは本当にロイドのことが大好きなんですね。
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