漫画『セイレン〜悪党と契約家族になった〜』の23話~24話のネタバレと感想です。
アリアはエネルギーの運用方法を覚えるため、領内で2番目の実力者であるカーリンの元を訪ねました。そして自らがセイレンであることを明かしますが、この後どうなるのでしょうか?
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目次
23話|アリアは自らの正体を明かし、カーリンに事情を説明する
アリアの正体を知ったカーリンは…

「…知らないはずがないでしょう。クソっ、まさか今まで妖力を隠していたとは」
面白くなさそうに髪をかき上げるカーリン。つい先ほどまでアリアからはエネルギーがほとんど感じられなかったので、騙されたと思っているようです。
そして一方でアリアは、自分が妖力を隠せるのは当然だと考えていました。
(だって私は前世を覚えているから。エネルギーを隠すことも運用することも、前世の記憶があるからできる。ただ、今はコアが閉まっているから自由にできないだけで)
本来ならばコアを開けたからといって急に能力を使えるワケではありません。しかしアリアはその才能ゆえ、通路さえ開けばすぐに能力を使えるのです。


カーリンの忠告
アリアは再び「コアを開けて」とカーリンにお願いしますが、彼はダメだと断るばかり。それどころか、なぜ急に能力を使いたがるのかと質問します。
その問いに、アリアはしばし無言になります。
ここで真実を話したとしても、きっと狂人の戯言に聞こえるでしょう。それでも説得するには真実を話すしかなく、アリアは真っすぐに彼を見ながら言いました。
「未来を変えなければならない」
そして未来に何が起こるのか説明しようとしますがーーー
カーリンは焦ってその言葉を遮ると「未来を変えてはいけません」と忠告しました。
カーリンによれば、人にはそれぞれ与えられた運命があるそう。しかしその理屈だと、アリアは結局のところ帝国を滅亡させる運命になってしまいます。
(なぜこの地に生まれたという理由で、そんな運命を背負わなければならないの?)
アリアにとっては受け入れがたい話ですが、カーリンは淡々と話し続けます。
世の中は無秩序に見えるようで、実は決まった法則に従って動いています。それこそ隙間なく非常に正確にかみ合った歯車のように。
つまりアリアが元々のルールを破れば、新しいルールができるのです。しかしその場合、さらに大きな代価がアリアを襲うでしょう。
アリアの決断
カーリンの話を聞いたアリアは、あり得る話だと思いました。
死ぬはずの人を時間を戻して生かすなら、それに見合った命の代償を差し出す必要がある…というのは、ある意味当然なのかもしれません。
(でも、このままだと···。ロイド、ロイド、ロイド、私の救世主。私が未来を変えなければ再び悲劇が繰り返されてしまう)
優しいロイドが壊れてしまうと知っていながら、それを放っておくなどアリアにはできません。
それだけは絶対に許容できないのです。
24話|アリアは自分が正しいと証明するため、東側の端の村に行く
アリアは矛盾に気付く
しかしその時、アリアは違和感に気付きます。
「だとしたら私はなぜ未来を知っているの?未来が分かれば変えようとするし、黙って見ているはずないじゃない」
実のところカーリンもそれを疑問に思っていましたが、現状その質問に答えてくれる人はいません。
するとアリアは少し悩んでから、私の意志が世界の摂理の一部なのかもしれない…と言い出します。
「世界は私がこうやって行動することを知ってるはずでしょ。知ってたやったことよ。だから私が世界よ。私の言うことに従って」
つまりアリアは、自分の行動が世界に許容されていると判断したのです。


その言葉に困惑するカーリン。
しかしアリアは堂々とした顔で、どんなに困難だろうと世界が間違っているなら変えなければならないと語ります。
「代価を恐れて何もせずに終わりを待つなら、私が代価を全部払うから…だからお願い」
責任を負うという言葉を平然と口にするアリアを見て、カーリンは不思議に思いました。
アリアは今まで苦労してきたように見えるのに、なぜこれほどまでに世界を信じるのだろうか…と。そこで彼はアリアに提案します。
「ならば証明してください」
するとアリアはにこりと笑い、少しだけ城の外に出れるようにしてほしいとお願いしました。
・・・
そしてカーリンは、アリアに“大陸間を移動できるアイテム”を渡します。これを使用すれば城外に出られるので、アリアは早速それを使用しますがーーー
転移する直前、猟犬のシルバーがアリアに飛び掛かったため1人と1匹が転送されてしまいました。


東側の端の村に到着する
アリアとシルバーが転移させられた先は、神聖帝国・ガルシア。するとアリアは到着してすぐ、シルバーの背に乗ってひたすら太陽のある方角へと進みました。
帝国内にある『東側の端の村』へと向かい、ある物を探し出そうと考えたのです。
なお『東側の端の村』のことを、神聖帝国では『光の曇る場所』と呼んでいます。というのもその村は、行き場のない浮浪者と犯罪者が集まった無法地帯なのです。
そして東側の端の村に到着すると、アリアはローブを深くかぶって注意深く歩きますがーーー
そのとき酔っ払った男に絡まれます。しかもその男は、アリアの美しい顔を見て誘拐しようとしました。
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『セイレン〜悪党と契約家族になった〜』のネタバレと感想
23~24話のネタバレと感想

最近のマンガって、主人公が過去に戻って未来を変えるストーリーが多いですよね。
でもカーリンによれば、未来を変えてはいけないそう。もし未来を変えれば、アリアはとんでもない対価を支払うことになるのだと彼は言います。
アリア視点だと理不尽な話ですが、カーリンの言わんとすることは何となく分かりますよね。
未来を変えるために過去を1つでも修正すれば、結果的に他の部分にも影響が出るはずですから。歯車を1つ止めたら、隣の歯車だけでなく全体に支障が出るのです。
それこそ過去を変えて誰かを生かそうとすれば、その影響でほかの誰かが命を落とす可能性もあります。最悪、無関係の善良な市民が犠牲になるかもしれません。
だからどんな理由があったとしても、過去を変えてはいけない。歴史改変はよくない。
管理人もカーリンと同意見です。というか某ゲームで審神者をやっているので、どうしてもその考え方になってしまいます。
でもアリアは、大好きなロイドを救うために過去を変えるのでしょう。
そして自分の意見が正しいと証明するために、チンピラが多い『東側の端の村』へと乗り込みますが、この先どうなるのでしょうか。
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