漫画『セイレン〜悪党と契約家族になった〜』の9話~10話のネタバレと感想です。
前回アリアが庭園を散歩していると、ロイドと鉢合わせました。しかも彼は、アリアのことをドブネズミの餌ーーつまり悪党の手先と勘違いしているのです。
ロイドの誤解を解くことは出来るのでしょうか?以下にストーリーの続きをまとめました。
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目次
9話|ドブネズミの餌か見分けるため、ロイドはある方法を試す
『餌』かどうか見分ける方法とは?

皇帝をも困らせるドブネズミの餌。しかしロイドが言うには、餌かどうか判断するための方法があるそうですがーーー
「言ってみろ。ドブネズミの××野郎と」
なぜか暴言を吐くようアリアに強要します。
そのためアリアは呆気に取られながらも口パクでその言葉を告げると、ようやくロイドは納得します。
しかしアリアが屋敷にいるのは反対らしく「バレンタインにはお前みたいな弱い奴の居場所はない」と言って去って行きました。


大公婦人の現状
アリアが廊下を歩いていると、侍女たちがヒソヒソと噂する声が聞こえました。
侍女たちによれば大公婦人は危篤状態との事。
さらに大公婦人は自分の遺体を桜の木の下に埋めて欲しいと遺言を残しているのだとか。彼女は春を待っていたのにずっと雨ばかりなので、そのような遺言を残したそうです。
その話を立ち聞きしたアリアは、すぐ庭に向かいます。
さっきの散歩中にサクラの木を見つけたので、『生命の歌』を歌って大公婦人のためにサクラの花を咲かせようと考えたのです。
(そう言えば、外で歌を歌うのは今回が初めてだ。外に出る時はいつも歌えないようにされてたから。自由に歌を歌えるなんて不思議だ)
そしてサクラの木の前に立つと、アリアは生命の歌を歌います。すると木が光り出し、枝には次々と花が咲き始めーーー
アリアが歌い終わると、木には満開のサクラが咲きました。
アリアは鳩にお願いごとをする
しかし力を使いすぎた彼女は、体が耐えきれず疲弊してしまいます。するとそこに鳩が飛んできたので、アリアはその鳩に“あるお願い”をします。
そして鳩が飛び去って行くのを見届けると、安堵したのか気を失いバタリとその場に倒れるのでした。
大公婦人のもとに、1匹の鳩が訪れる

大公婦人の部屋に、ドーンと大きな音が響きます。侍女たちが驚いて音のした方を見て見ると、なんと鳩が窓にぶつかって来たのです。
するとベッドに伏せっていた大公婦人は、咳をしながらもその鳩を見たいと言って窓の傍に寄りますが―――
その時、あり得ない光景に目を見開きます。
あんなに雨が降ったのに、窓の外には満開の桜が咲いているのです。
彼女は窓を開けてベランダに立つと、その美しい光景を食い入るように見つめながら空に手をかざすのでした。


10話|桜の花を咲かせた後、アリアは寝込んでしまう
ロイド視点①消えたアリアと慌てる侍女
アリアが庭で倒れていた時のこと。アリアの世話役である侍女たちは、アリアの姿が見えないため大慌てで探し回っていました。
すると通りがかったロイドが侍女たちに言います。
「最後に(アリアを)見たのは俺だろう。俺が消えろって脅迫したんだ」
境界の外から来たアリアにとってバレンタイン城はとても危険な場所。そのため侍女たちは、ロイドの言葉に思わず無言になります。
そこでロイドは「ウサギは俺が責任を持って探すよ」と提案しますがーーー
そんな言葉で侍女たちが納得するはずもなく、どうか今後はお嬢様に脅迫などしないで下さい!と強めに注意します。
するとロイドはばつが悪いのか、冷や汗をたらしました。
ロイド視点②アリアを探しに行く
(くそ…消えろって言われて本当に消えるだなんて。今みたいに危ない時に)
そして敷地内を探し回っていると、ロイドは満開の桜の木を見つけます。ここの桜の木は咲き終わったはずなのに、何とも奇妙なことです。
そして木の根元には、アリアの鞄が置かれています。ロイドは毒か暗殺道具でも入っているのだろうと考えて、その鞄を開けますがーーー
そこに入っていたのは大量の紙。
アリアが筆談するときに使っていたもので、その紙には『ここはお花がよく見える』だの『ココアの上にあるメロン味のものをください』など他愛ない言葉が書かれています。
それを見たロイドは、つい笑ってしまいます。しかし次の瞬間、ひときわ古い紙に書かれた言葉を見て、ロイドの表情は固まりました。
『私のせいです』
『ぶたないでください』
『愛してください』
ロイドが見たのは数枚の紙だけですが、アリアが今までどんな環境にいたのか知るには十分でした。


アリア視点|目覚めると侍女たちが心配していた
アリアが目を覚ますと、ベッドの周りには心配そうな顔の侍女たちがいました。
「お嬢様大丈夫ですか!?ご無事で本当に何よりでございます…!」
どうやら侍女たちは、アリアが目覚めるまでずっと看病してくれていた様子。
また侍女によれば先ほどアリアの部屋にロイドが訪れたらしく、その際にアリアの鞄を届けてくれたそう。
失くしたと思っていた鞄が届き、安堵するアリア。しかし中を開けてみると、筆談用の紙だけでなく高級な万年筆が入っていました。
またその他に『治ったら消えろ』というメッセージも入っていたので、アリアは万年筆=お別れのプレゼントだと解釈して冷や汗をたらしました。
『ロイドは私のことが嫌いなの?』
焦ったアリアは、筆談でダナに相談しますが・・・
ダナは困ったように笑うだけ。しかし同時に、ロイドから「アリアがデザートを食べ比べできるよう準備しろ」と命令されたことを明かしました。
遠回しながらも、ロイドの気遣いが伺えるその言葉。
しかしアリアは意味が分からず、もしかして最後の晩餐では…?とさらに不安になるのでした。
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『セイレン〜悪党と契約家族になった〜』のネタバレと感想
ネタバレ感想①アリアの特殊技能が発動

ロイドを幸せにするためには、彼の愛する母親を助けなければなりません。そしてメイドの話によれば、大公婦人はずっと春を待ちながら過ごしていたそう。
そこでアリアは、彼女のためにサクラの花を咲かせます。生命の歌を歌って、枯れ枝に満開のサクラを咲かせたのです。花咲か爺さんみたいな技ですね。
ただしこの大技を使ったせいで、アリアは疲労により倒れてしまいました。よくある設定ですが、やはり奇跡を起こすには代償を伴うのでしょう。
ネタバレ感想②アリアは鳩に何を頼んだ?
アリアが鳩にお願いした内容については、詳しい描写がありません。マンガ版の該当シーンでは、アリアが鳩にヒソヒソと何事かを告げる様子しか描かれていませんでした。
なので具体的に何を言ったのかは不明ですが、恐らく「大公婦人を窓際に呼び出して」というような内容でしょう。
ゆえにあの鳩は、窓にタックルするという奇行を取ったのかなと思います。
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