韓国のマンガ『ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜』のネタバレ感想です。5話~6話のストーリーをまとめて紹介します。
4話のラストでは、ロクサナの妹・シャーロットが登場しましたね。彼女はカシスを狙っていたものの、ロクサナに返り討ちにされてしまいます。
そして悔しそうな顔で地に伏すシャーロットに、ジェレミーが入れ知恵をする…というシーンで4話は終了。5話ではどうなるのでしょうか?
管理人の感想を交えながら、ストーリーを紹介します。
『ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜』5話ネタバレ
ロクサナと毒蝶
アグリチェ家にある、毒草だらけの温室。その一角でロクサナは、大きな卵を撫でていました。
この卵は”毒蝶”の卵。
毒蝶とは珍しい魔物の一種で、見つけるのも育成するのも難しいのが特徴。さらに毒蝶は飼いならすのが困難で、主人が定期的に血を与える必要があります。
そのため、あらゆる意味で飼育に向いていない生物ですが…
ロクサナは自分自身を守るため、毒蝶を育てています。
しかも恐ろしいことに、彼女は”最適な環境”で毒蝶を飼育しているのです。
毒蝶には”猛毒を与えると孵化が早まる”という性質があるので、ロクサナは定期的に毒薬を摂取(4話参照)しながら、毒蝶に彼女自身の血を与え続けていました。
シャーロットの反撃
ロクサナが温室を出た後。メイドのエミリーから報告を受けます。
報告内容は「シャーロットが無理やり牢屋に入ってカシスを傷つけ、さらに拘束具まで破壊した」というもの。
その報告を受けたロクサナは、やや驚きました。
というのも拘束具は大魔物用であり、シャーロットだけでは破壊するのが不可能なのです。
となれば、カシスが彼女をうまく利用して拘束具を破壊したのでしょう。
その事実に気づいたロクサナは「なんだか面白いわ」と小さく笑いました。
ロクサナと母親の関係
自室に戻る途中、ロクサナは廊下で母親とすれ違います。
母親はロクサナと同じ金髪の持ち主で、絶世の美女。彼女はかわいい我が子に、微笑みながら話しかけますが…
その時ロクサナの腕が出血していることに気づき、ひどく心配しました。
しかし心配する母親に対して、ロクサナは淡々としています。
感情のない顔で、社交辞令のような返事を返すだけ。さらに冷たい態度で母親を突き放し、さっさと自室に戻ってしまいます。
そして残された母親は、寂しげな表情でロクサナを見つめていました。
母親への態度が冷たい理由
母親に対するロクサナの態度は、冷え切っています。
といっても、最初からこんな関係だったワケではありません。昔はむしろ、美しい母親に対して好意的だったのです。
母親に冷たい態度を取るようになった理由は、母親がロクサナと兄・アシルを守ってくれなかったから。
その事を恨んではいないけれど、以前と同じように接するのは無理からぬ事だったのです。
カシス視点~拘束具の仕組み~
監禁中のカシスは、自身を縛り付ける”拘束具”について考えていました。
というのもシャーロットに攻撃された時、賢いカシスは拘束具の仕組みを理解したのです。
拘束具には特殊な力があり、拘束対象の興奮度によって動きを制限します。つまりカシスが冷静でいれば、拘束具は発動しません。
そして牢から逃げるには、カシスが拘束具の発動条件を知っていると周囲に気づかれてはいけません。
アグリチェ家の門番たちを油断させるために、カシスは知らないフリを続けようと考えますが…
ここで気がかりなのが、ロクサナの存在。彼女は拘束具がただの飾りだと気づいている可能性があります。
そのため彼は、どこまでロクサナを信じるべきか…と思い悩みました。
『ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜』6話ネタバレ
カシスの身柄は、ロクサナへと託される
その日カシスは、久しぶりに牢の外へ出ました。
しかし自由を得たのでは無く、拘束具は付けられたまま。さらにアグリチェ家の当主・ラントによって、散々攻撃されたのです。
その結果、当然ながらカシスは血まみれに。
しかも残酷なことに、ラントは「誕生日プレゼントだ」と言ってロクサナにカシスを引き渡します。
そして彼女はカシスを見ると、悪女らしい嫌な笑みを浮かべて「これからは私が毎日遊んであげる」と言い放ちました。
怪我が酷すぎて遊ぶ気になれない。
ロクサナはそう言って、部下にカシスの治療をさせます。またこの時彼女は、冷徹な父親が「プレゼント」などと言い出したことに警戒していました。
カシスと母親の出会い
ボロボロの状態で、男2人に引きずられるカシス。そんな中、彼はロクサナのことを思い出していました。
以前、天使のような顔で”あなたを守ってみせる”と言った彼女と、先ほどの悪魔のような彼女。
どちらが本当のロクサナなのか、理解できずにいたのです。
・・・
移動中、ロクサナの母親がカシスに気づきます。
母親は「その子はどうしたの」と男たちに尋ねるのですが…そのとき突然、様子がおかしくなります。
母親はカシスに近寄って「アシル!!」と叫んだのです。
どうやら彼女は、亡くなった息子とカシスを混同している様子。男たちがカシスを連れて行った後も、ぼーっとした表情で立ち尽くしていました。
カシス視点~情報整理~
暗い部屋に放り込まれ、治療を受けたカシス。
そして男たちが去って一人になると、彼はむくりと起き上がり、現在わかっている情報について整理しました。
- 母親が叫んでいた”アシル”とは、ロクサナの亡き兄であること
- ロクサナは、カシスと兄を重ねているのかもしれない
その時、カツカツと誰かが近づいてくる音がします。
カシスは咄嗟に気絶したフリをすると、そこに現れたのはロクサナ。
彼女は「ちゃんと治療するよう言ったのに…」と溜息をつくと、カシスの拘束具をはずして彼の治療をはじめました。
ロクサナは自らカシスの治療をする
ロクサナの治療は、ひどく優しいものでした。カシスの体に傷薬をぬり、膝枕をして頭をなでるのです。
彼女がそんな様子だから、彼は当然ながら戸惑います。
さらに手当の途中、ロクサナは”カシスが気絶したフリをしている”と看破しますが…彼女は咎めもせず、柔らかな口調で語りかけました。
守ってあげられなくてごめんね。でも先ほどのセリフは、父親を騙すための演技だったの。私のものになった以上、もう屋敷の人間は近づかないから安心してほしい。
そして、早く治ってここから逃げて。
ロクサナはそう告げると、部屋を出ていきます。
そして再び1人きりになったカシスは、起き上がって首をポリポリとかきながら「変なヤツ…」と呟くのでした。
5~6話の感想
ロクサナの母親がかわいそうですね。
一族の風習により大切な息子を失い、そのせいで娘にも嫌われるという残酷な状況。
何これ地獄?
もちろん母親にも非はあるんですよ。彼女は子供たちが苦しんでいても「立派なアグリチェになってね」と言うだけで助けませんでしたから。
確かに母親としては、かなり問題があります。
でも状況的に考えれば、母親がどうあがいても子供は助からなかったでしょう。
そもそも現当主のラントは極悪非道ですから、逆らえば母親は…あえて書きませんが、ろくな目に合わないでしょう。
というか母親自身、アグリチェに逆らわないよう厳しく躾けられている可能性があります。
そう考えたら、母親は「立派なアグリチェに(以下略)」と言うしか無いんですよ。だから彼女の言動は不可抗力です。
ロクサナもそれを理解しているから、5話で「恨んではいないけど以前のようには戻れない」的なセリフを言っていたのでしょう。
悲しい家庭ですね。
でもやはり、母親として相当辛かった様子。6話ではカシスとアシルと間違え、明らかに正気を失っていました。
表面上は穏やかに振る舞っていても、内面は壊れかけているのかもしれません。
家風のせいで息子を奪われたのに、その家にずっと住み続けなきゃならない。そして大事な娘にも冷たくされる。
こんな状態だったら、みんなSAN値ゼロになっちゃいますよ。
シエラさん(ロクサナの母)の「立派なアグリチェになってね」というセリフ、最初は「それ言い続けるのちょっと……いくらなんでも、え……?」と思っていたのですが、原作小説にこんなことが書いてありました。
《シエラは娘に息子のように死んで欲しくなかった為に「立派なアグリチェになってね」と言い続け、ロクサナは自分に関わることで母のシエラに危害が及ばないよう、わざと辛く当たって距離を置いた。》
互いへの愛情故のギスギス……。
第2話でもラントに「床上手になれ」と言われたロクサナにもシエラさんが「立派なア(ry」
と言っていますが、それもきっとロクサナがラントに処罰されないために言ったんだろうな…
普通の家庭に生まれていればこの母子3人は仲睦まじく幸せに暮らしたんだろうなと思うと小説(漫画)の中の人物なのにラントへの憎悪が止まりません。父親失格、いや、人間失格!!!!!!!!!!
騒がしいコメント失礼しました。
>erimuさん
貴重な情報ありがとうございます。
シエラは立場上、下手なことを言えないから「立派なア(ry」としか言えなかったのでしょうね。結局のところ、それが娘の命を守ることに繋がりますから。
そしてラントへの憎悪が止まらない気持ち、よくわかります!