韓国のマンガ『ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜』のネタバレ感想です。29話~30話のストーリーをまとめて紹介します。
3年が経過し、大人の女性へと成長したロクサナ。以前にも増して美しくなった彼女は、相変わらず謀略をめぐらせますが…
今後、彼女は何をするつもりなのでしょうか?感想をまじえて紹介していきます。
目次
『ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜』29話ネタバレ
ベスの用事

ロクサナを呼びに来たのは、母親シエラの専属メイド・ベス。彼女によれば、シエラが会いたがっているそうです。
しかしロクサナが誘いを断ると、ベスは「後でも構いませんから」と執拗に食い下がりました。
というのもベスにとって、シエラは恩人なのです。元々彼女はマリアのメイドでしたが、ミスをして処罰されそうなところをシエラに救われました。
そのためベスは、どうにかしてシエラの願いを叶えようと必死です。


するとロクサナは、考え込むような仕草で言いました。お母様は一人で退屈なのね…と。
そして傍に控えていたエミリーに「マリア叔母様に、お母様を訪問してほしいと頼んでみて」と命令しました。
その言葉に、ベスは慌てます。シエラは退屈なのではなく、ただ娘に会いたい一心なのだと伝えますが…
そんな彼女に、ロクサナは冷たい視線を向けながら言いました。
「エミリー、もしマリア叔母様が迷ったら”屋敷にデオンが帰ってきた”と伝えてちょうだい」と。
この言葉に、ベラははっとします。
ロクサナの台詞はエミリーへの命令に聞こえますが、実際は「デオンがいる状況で母を1人にしないであげて」というベラへの忠告です。
その配慮に気づいたベラは、謝罪をして深々と頭を下げました。
和合会の準備
お呼びでしょうか、お父様。
ロクサナは美しい笑みを浮かべ、ラントの自室に入ります。するとイスに腰掛けながら険しい顔で葉巻を吸っていたラントは、その視線をロクサナに向けて言いました。
「和合会の準備は順調か?」
今回の和合会も、順調に進めなければならない。だがあいつらは勘が良くて監視しにくいから、去年のように上手くやれよ。
そう告げる父親に、ロクサナは微笑んで返事をしました。
帰還したデオン
すっかり暗くなった頃。
ロクサナが自室に戻ると、そこには灯もつけずイスに腰掛けるデオンがいました。
というのも彼はロクサナの指示をやり遂げて帰還し、その報告に来たのです。


「随分と長かったな」と退屈そうな面持ちで告げる彼に、ロクサナは軽く嫌味を返します。そしてデオンのすぐ傍まで近寄ると、彼のあごをクイっと持ち上げながら言いました。
わざわざ報告のために私に会いに来ないで。
酷薄な表情のロクサナ。束縛の誓いを交わした今もなお、彼女は狂いそうなほどデオンを嫌いなのです。
実のところ、デオン本人も嫌われていることは理解していますが…それでも彼は、ロクサナに会わずにいられません。今日も屋敷に帰るやいなや、すぐ駆け付けるほどに。
するとデオンは彼女の手を取り、凄みを利かせて言いました。
お前はいつもこうやって喧嘩を売るな。俺を怒らせても、メリットなどないのに。
常人であれば、デオンの冷たい表情に怯んだでしょう。しかしロクサナは、怯むどころか怪しげな笑みを浮かべます。また内心では「今なら、テオンが私が泣く姿を見たいと言った理由がわかる」とさえ思っていたのです。
デオンの望み
威嚇するデオンを気にも留めず、ロクサナは告げます。
そんな顔をしないで。ポンタインと違って、あなたには心から接しているのだから。それとも彼のように性欲解消をお望みかしら?
そうやって挑発しながら、彼女はデオンの耳元で囁きました。
「望みを叶えたいのなら、もっと私を楽しませてちょうだい」と。
『ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜』30話ネタバレ
ウィグドラシルでの会議
”ウィグドラシル”は大陸中央にある非武装中立地帯。ここでは年に1回、大陸を統べる5つの一族が親睦を深めるために集まります。
そして今回、アグリチェから和合会に参加するのはロクサナ・ジェレミー・ラント・デオンの4人。
ただしデオンは用事があり遅れて到着するそうなので、先に3人だけが馬車でウィグドラシルへと向かいました。
ロクサナの隣にはジェレミーが座っており、彼は随分と機嫌が良さそうです。初めて和合会に出席するため興味があるのでしょう(実際は面白みのない集会ですが)
ウィグドラシルにかけられた呪術
移動中、馬車の足元で突然”呪術陣”が発動します。
ジェレミーは呪術に警戒するも、ロクサナは平静に「これはウィグドラシルの土地全体にかかっている呪術よ」と説明しました。
というのも今から500年前。”フィペリオン一族”のひとりが魔獣との共感能力を利用して、ウィグドラシルに混乱を招いた事件がありました。
それ以来、ウィグドラシル全体に巨大な呪術陣が刻まれ、能力が使用不可となったのです。
以前ロクサナも毒蝶を召喚しようと試みたものの、うまく召喚できませんでした。


しかし、この呪術陣にも穴はあります。ウィグドラシルの土地を踏む前に、予め魔物を召還しておけば良いのです。そのためロクサナは現在、毒蝶を召還した状態です。
そして今回ロクサナは、ラントの命令により”毒蝶を使ったスパイ活動”をする予定。
といっても能力が全て封印されているため、せいぜい伝令役にしか使えませんが…
そのような裏事情があるため、ラントは馬車の中で「お前の役割はわかっているな?」とロクサナに念を押しました。
ベルティウムの人形術
ウィグドラシルに到着した後、ロクサナとジェレミーは一足先に客室へと向かいます。そして彼女はこっそりと、窓辺からラントの動向を監視しました。
原作『奈落の花』によれば、ラントはベルティウム一族が持つ「人形術」に関心を持っている様子。
人形術とは、人間のように精巧な人形を作る術のこと。
恐らくラントは、恐怖も苦痛も感じない強力な人形を欲しいのでしょう。


ノエル・ベルティウムの人柄
なおベルティウム一族の当主・ノエルは、原作における男主人公の一人。いずれシルビアと手を組み、アグリチェを倒す人物です。
また彼は、面倒くさがり屋で引きこもり。ゆえにラントが思い描く人形の軍隊などには興味がありません。
そのためロクサナは「今後の私の計画には何の支障もなさそう」と考えました。
相変わらずなジェレミー
ロクサナとジェレミーが客室のテーブル席で休んでいると、扉の向こう側からヒソヒソ声が聞こえます。
「この部屋にアグリチェの娘が…」
「本当か!?」
どうやら彼らは、ロクサナの顔を一目見ようと部屋の外をうろついている様子。するとジェレミーは部屋を出て、彼らを追い払いました(もちろん暴力的な方法で)
その様子にロクサナは、微笑を浮かべてため息をつきます。ジェレミーはいくつになっても子供なんだから…と。
29~30話の感想
29話の感想

27話で『束縛の誓い』を結んだロクサナとデオン。そのためか彼は、ロクサナに嫌悪されていると知りながら命令に従っている様です。
デオンには叶えたい望みがあるようですが、その願いは、29話時点でも謎のまま。ロクサナによれば「ポンタインの願いよりも実現がさらに困難」との事。
いったいデオンは、何を望んでいるのでしょうか?
それを知っているのは、今のところ本人とロクサナだけの様ですが…彼女の反応は、ことごとく辛辣。デオンに命令しておいて、顔を合わせるなり不快だと言い放つほどです。
2人の関係を考えれば仕方のない状況ですが、それにしても恨みがこもっていますね。
30話の感想
ウィグドラシルは非武装の中立地帯なので、どの一族もみんな能力を封じられています。昔ヤベエ奴がヤベエ事をやらかしたので、それ以来は能力使用を全面禁止したワケですね。
しかしロクサナは、毒蝶を密偵として使用する気でいます。命令したのは、もちろんラント。
中立地帯なのに、こっちもこっちで悪いことする気満々ですね!


そして今回、名前だけですが新たな一族が2つ登場しました。
”フィペリオン”と”ベルティウム”
アグリチェ同様、彼らもまた大陸をすべる一族のひとつですが…今のところ、どちらもアグリチェとは違うベクトルで怖いイメージです。
以下、2つの一族についてザックリまとめました。
- フィペリオン:500年前、魔物を使ってウィグドラシルでヤバイ事件を起こした。
- ベルティウム:「人形術」を使用する。人間のような人形を作るというホラーチックな能力。
なんかどっちも怖いですね。
フィペリオンは、中立地帯なのに休戦する気はないのか?そして本編を読むとわかりますが、ベルティウムに関しては人形術のくだりのイラストが完全にホラー。
嫌な予感しかしません。