韓国のマンガ『ハーレムの男たち』のネタバレ感想です。29話~30話までのストーリーについて紹介します。
前回のラストでは、クラインが”落書き事件の犯人”について言及しました。いったい彼は、何を知っているのでしょうか?
ネタバレと感想をまとめました。
下記クリックで好きな項目に移動
『ハーレムの男たち』29話ネタバレ
クラインの推理

「”黒林”は犯人ではない」と自信ありげに答えるクライン。
彼によれば、”黒林”はどんな形であれ王室と関わりを持たないそうです。以前、カリセン王国で暗殺の依頼したときも断られたのだとか。
ラトラシルは彼の話を信じますが、同時に「なぜ犯人は”黒林”に濡れ衣を着せたのかしら?」と思案しました。


聞き取り調査~カルレイン編~
クラインの証言を参考に、ラトラシルは外部に詳しい人から情報収集しようと考えます。
そこで、タッシールとカルレインの2人を客室に呼び出しました。商人と傭兵王なら、暗殺ギルドとも多少関りがあるでしょうから。
まずカルレインの話を聞いたところ、彼は”黒林”のターゲットになった人を護衛した経験があるそう。しかしその時は、半数しか守れなかったとの事。
すると隣に座っていたタッシールは「君、よく生きてるね」と薄ら笑いを浮かべます。さらに彼は「”黒林”は1人がやられたら100人で報復するんですよ」と小声で教えてくれました。
やけに訳知り顔なので、ラトラシルは彼にも情報提供を求めますが…
タッシールは「”黒林”は私が運営するサービス業者です」と思いもよらぬ台詞を口にしました。


聞き取り調査~タッシール編~
ラトラシルは即座に剣を抜き、切っ先をタッシールに向けます。
「いつから暗殺者が商人になったの?」
忌々し気な表情を向けられたタッシールは、困ったように笑います。そして彼は両手をあげて降参のポーズをしながら弁解しました。
タッシール曰く、”黒林”は歴代の皇帝から許可を受けて活動する組織なのだそう。
合法的な範囲でできない事をするのが、彼らの仕事。
例えば、国に危害をくわえる犯罪者なのに、証拠を隠滅して無罪になる者を処分するなど…このような活動をしています。


暗殺ギルドとして知られているのは、世間の目を欺くため。歴代皇帝による許可証も保管しているそうです。
タッシールの本当の目的
話に納得したのか、ラトラシルは剣を収めます。
「なぜ戴冠式のときに私を訪問せず、側室として近づいたの?」
彼女の質問に、タラリと汗をかくタッシール。そして言いにくそうに「ラトラシル陛下を信用できなかったからです」と答えました。
というのも彼からすれば、ラトラシルも先皇帝を暗殺した容疑者の一人なのだそう。
しかし彼女は、なぜ自分が疑われるのかわかりません。そのため、カルレインを退出させて2人きりで事情を聞こうとしますが…
カルレインは、危険だと言って退きません。するとタッシールは気分を害し、そっちこそ危険分子だろうと反論します。
結果、2人は睨み合いの状態になりバチバチと火花をちらしました。
ラトラシルは「結論から言えば2人とも危ないな…」と思いつつも、事情を聴くために無理やりカルレインを退出させました。
『ハーレムの男たち』30話ネタバレ
ラトラシルが黒林に疑われた理由
部屋に残ったのは、ラトラシル・タッシール・サーナット(騎士団長)の3人。そんな中、タッシールが告げた言葉にラトラシルは衝撃を受けました。
先帝が暗殺される直前。“黒林”は先帝本人から「ラトラシルを調査しろ」と命令を受けていたそう。
なぜ先帝がそのような命令をしたのか不明ですが、その後で先帝が崩御したので、黒林はラトラシルを疑わざるを得ませんでした。
皇帝と黒林の関係
「…どうして私の側室になったの?」
真剣な面持ちで尋ねるラトラシル。すると彼は、調査した結果ラトラシルの疑いが晴れたからと答えました。そして自然に接触するタイミングを探した結果、側室に立候補したのです。
また彼によれば、“黒林”は皇帝に忠誠を誓っているけれど隷属ではなく協力関係に近いのだそう。
多すぎる情報量に、ラトラシルは片手を額にあててため息を付きました。
ラトラシルの結論
“黒林”が先帝と交わした契約書を確認した後、ラトラシルは皇帝らしい表情で告げます。
「君のした話が本当だというのは分かるけど、全ては信じられない」
黒林が先帝を裏切った可能性もゼロではありません。それにラトラシルは、立場上すべての人を疑っています。そのため、このような結論を出しました。
一方タッシールは、珍しく無表情でその話を聞いていました。
そしてこの時、彼女はタッシールに紙切れを渡します。それは落書き事件のとき現場に残されていた手紙(25話参照)で、心当たりがあるか尋ねますが…
彼は「黒林で残したものではない」と答えます。
そして同時に、誰かが私たちに全ての罪を着せようとしている様ですね…と指摘しました。
先帝の暗殺も、墓のラクガキも。全ての犯人をラトラシルに仕立て上げようと目論む輩がいるのでしょう。
タッシールはそう指摘しますが、彼女は心当たりがありません。いかんせん敵が多すぎるのです。
そうして険しい顔で悩んでいると、急にタッシールはじっとラトラシルを見つめます。そして含みのある笑みを浮かべて「私を部下だと思っていませんか?」と尋ねました。
始まりはともかく、今の私は陛下の男。黒林の首長としてではなく、男として接してください。
そう言われて彼女は一瞬黙った後、とりあえずタッシールの頭を撫でました。


サーナットと夜の散歩
その日の夜、ラトラシルとサーナット(騎士団長)は2人きりで庭を散歩します。
そして軽口を交わしながら、彼が「私の心臓はとても軽いのです」と答えれば、彼女は冗談めいた顔で言いました。
「そんなに軽い人が、なぜまだ結婚はしないの?」と。
するとその言葉に、サーナットの表情は凍りつきました。
⇒31話のネタバレはこちら(準備中)


29~30話の感想
29話の感想

29話では、”黒林”の正体が判明しました。
”黒林”はタリウム歴代皇帝から命令をうけて活動しており、法で裁けない悪人を裁くための組織。
つまり、国で雇っている必殺仕事人みたいなものですね。暗殺ギルドを名乗っているのは、周囲からの目を欺くためです。
それこそ彼らは、先帝どころか初代皇帝の時からタリウムに仕えています。タリウム専属なので、他国からの依頼は断っているようです。
逆に言えば、彼らは絶対にラクガキ犯ではないと言えますね。
そして、その”黒林”を運営しているのがタッシール。本来ならラトラシルが就任したときに挨拶に来るはずでしたが、彼女も先帝暗殺の容疑者なので警戒されていたようです。
けれどタッシールがこうして打ち明けたのなら、現時点でラトラシルは容疑者から外れているのでしょう。でなければ、彼は黙ったままのはず。
29話ではいろいろと衝撃展開が続きましたが、ストーリーがどんどん複雑化していますね。情報量がかなり多いです。
30話の感想
30話では前回に引き続き、タッシールによる情報提供が行われます。
そして彼によれば、先帝は亡くなる寸前に「ラトラシルを調査しろ」と黒林に命じていたそう。これは怪しいですね。
彼女が皇帝にふさわしいかどうか身辺調査をしたかった…と考えれば辻褄はあいますが、なぜ黒林に依頼したのかが謎です。普通、暗殺者に身辺調査なんて頼みませんから。
当時のラトラシルに、何かしらの疑惑がかかっていたのでしょうか?
30話の伏線考察
さらにタッシールは、30話の中盤あたりで重要そうなセリフを言っていました。
「誰かがラトラシル側に全ての罪をかぶせようと企んでいる」
このセリフ、フラグっぽいですね。
もしかすると、全ての謎はここに直結するのかもしれません。
⇒31話のネタバレはこちら(準備中)