『悪女が恋に落ちた時』のネタバレ感想です。48話~49話までのストーリーをまとめて紹介します。
前回のラストで、カインたちと遭遇したルペルシャ。するとダニエルは彼女をお姫様抱っこし、魔法で宙へと舞い上がりました。もう少しだけ、二人きりの時間を満喫したいようです。
ダニエルとの関係が進展しつつある中、この先どうなるのでしょうか?感想を交えながら紹介しきます。
48話ネタバレ|ダニエルとの逢瀬はつづく
空中散歩のその後
ダニエルが降り立ったのは、ブランチェット街にあるいつもの酒場。カインたちの追跡を逃れるため、かなり遠くまで移動しました。
そして彼は、酒場に入りましょうと提案しますが…ルペルシャは頬を染めながら、私と一緒にいてもいいのですか?と尋ねます。
先ほどダニエルは、用事があって祭りに来たと言っていました。
そのため、彼の時間を奪ってしまったのでは…と不安になったのです。
しかし話を聞けば、ダニエルは元々ルペルシャに用事があったそう。というのも、彼女となら「いい飲み友達になれそう」と思っていたようです。
”友達”と言われことに、目を丸くするルペルシャ。そして満面の笑顔を浮かべると、彼の腕をひっぱりながら大喜びで酒場へと入っていきました。
ダニエルはそんな彼女に一瞬驚くも、つられて笑顔を浮かべました。
変化しつつある、ダニエルの印象
果実酒を飲むダニエルと、料理をつまむルペルシャ。世間話をする2人は、気心の知れた仲のように見えます。
その最中、ふとルペルシャは思いました。まだ数回しか会っていないけれど、ダニエルは一緒にいて落ち着く人だな…と。
また同時に、小説のダニエルとは雰囲気が違うとも思います。
小説に登場した彼は、もっと謎めいて憎らしいイメージでした。しかし実際に会ったダニエルは、どこか寂しい印象を受けるのです。
人工精霊について
「その腕輪、人工精霊ですね?」
ルペルシャの左腕にはめられた”黒い腕輪”を見ながら、ダニエルは尋ねました。
彼の言うとおり、ルペルシャの腕輪には精霊・ゼンが宿っています。
彼女がその質問にうなずくと、彼はさらに「人工精霊が、本物の精霊をモデルにして作られたと知っていますか?」と精霊にまつわる話をはじめました。
この世界において、本物の精霊は契約するのはもちろん発見すら難しい存在。その結果、誕生したのが人工精霊なのです。
しかしながら、ルペルシャの精霊・ゼンにはモデルがいません。”思い出の精霊”は例外で、その代わり製造過程が特別なのです。
ダニエルの言葉を聞いたルペルシャは、ふにゃりと笑って「”思い出”に認められるなんて光栄です」と答えました。
ルペルシャの懸念
ダニエルは人工精霊にまつわる知識が豊富で、ゼンが自我の強い精霊であることも教えてくれます。
そして同時に、ゼンを手なずけたルペルシャを称賛しますが…この時、ふと彼女は疑問を持ちました。
ゼンは今、ルペルシャの腕輪に閉じ込められている状態。しかし自我が強いなら、ゼンは腕輪に閉じ込められて苦しんでいるのでは?と考えたのです。
もしそうなら大変だと、彼女は切迫した表情でダニエルに訴えます。なにせランプの精霊も、1000年閉じ込められて苦しんだのですから。
するとダニエルは、冗談交じりで「苦しんでいるなら解放するつもりですか?」と尋ねます。どうせ解放なんてしないだろうと、彼はたかをくくっていたのですが…
予想に反し、ルペルシャは「解放できるの?」と目を輝かせました。
彼女はせっかく手に入れた貴重な精霊を、本気で解放するつもりなのです。
その様子を見たダニエルは、俯いてフフッと笑いました。
ダニエルの答え
一方、笑われたルペルシャはジト目で彼を見つめます。真剣なのに何が面白いのかと、不貞腐れますが…
ダニエルの笑顔があまりに美しいので、あっさり許します。彼が笑った理由はわからないけれど、イケメンを見ていたらどうでも良くなったのです。
そんな時、ダニエルはふいにルペルシャの手を取り、まるで王子様のような仕草で言いました。
「わかりませんか?あなたが気に入ったのです」と。
49話ネタバレ|ルペルシャはゼンの解放を望む
ゼンを解放する方法
目を丸くするルペルシャに、ダニエルは微笑みかけます。
そして彼は、ゼンを解放する必要はないと告げました。
なぜならゼンは、望んでルペルシャと契約をしたから。その証拠に、今も腕輪の中で静かにしています。
しかしルペルシャは、ダニエルの態度にドキドキしながらも「解放する方法は知っておきたい」とせがみました。
ゼンが心を開いてくれたなら嬉しいけれど、一生涯閉じ込められたままでは苦しいこともあるでしょう。
そう告げる彼女を、ダニエルはなんとも言えない表情で見つめました。
精霊の予言
会話がひと段落したところで、ルペルシャは皇女宮に帰ろうとします。体力的にそろそろ限界で、眠気も襲ってきたからです。
そのため彼女は、酒場を出ようとしますが…
その時、ダニエルが目を伏せて尋ねました。
人工精霊の中には、予言をする者がいます。もしその精霊から「あなたの親友は、人を愛したら死ぬ」という予言を聞いたら、あなたはどうしますか?
ルペルシャは疲労しながらも、微笑んで「できるなら親友が恋するのを防ぐでしょう」と返答します。
しかしその時、彼女の口からコポリと血が零れました。
目覚めると、そこは自室だった
ルペルシャが目覚めると、そこは自室のベッドの上でした。
メイドのリニから話を聞けば、昨晩、ユジンが凄まじい形相でルペルシャを抱えて戻ってきたそう。
そして当然ながら一人で出歩いたことがバレてしまい、リニはぷんぷんと怒っています。
こんな状況では、今後ダニエルに会うのは難しくなるでしょう。
・・・
リニが朝食を用意しに行った後、ルペルシャはゼンを召還します。というのも”精霊の解放”について、本人とも相談しようと考えたのです。
彼女はゼンの頭を撫でて「解放されたいと思ったことはある?」と尋ねます。
するとゼンは「今は考えていない」と答えますが、理由を聞いたところ”日記に気になる点が多いから”だそう。
どうやらゼンは、ルペルシャの日記の内容が理解できない様子。それもそのはずで、彼女は思ったことを本能のままに書き綴っていたのです。
その指摘が恥ずかしかったのか、ルペルシャは「気が変わったらいつでも言ってね!」とゼンの言葉を遮りました。
ルペルシャの容態
その後。
リニが朝食を持ってきたものの、ルペルシャはトレイを落としてしまいます。結果、床にはスープが零れて彼女のドレスも汚れました。
当然ながらリニは心配し、慌てて掃除をしようとします。
しかしルペルシャは謝罪をするだけで、自分の体やドレスが汚れたことに無頓着。
おまけに破片で手が切れていたのに、何でもないように振る舞いました。
・・・
その日の夜。
使用人たちは一同に集まり、ルペルシャの容態について相談しました。
というのも彼女はケガをしても何も言わず、食事量もますます減っているのです。
そしてこの現状について、医師・ロックスは軽い苦痛だと感じることすら出来ないのだろうと推察します。また同時に、これ以上は時間の問題だとも答えました。
ロックスの話を聞いて、困惑するメイドたち。皇女様がお可哀想…とざわつきます。
メイド長・エマに至っては、無言でただ涙をこらえていました。
昨晩の出来事~ユジン視点~
ロックスの話を聞いたユジンは、昨晩の出来事を思い出していました。
それは丁度、ルペルシャを捜索していた時。ふと酒場を見れば、そこには彼女を抱きかかえる黒フードの男(=ダニエル)がいました。
それを見たユジンは、顔を赤くします。すぐさま駆け寄り「彼女はむやみに触れていい方ではありません!」と怒鳴りました。
どうやら彼は、ルペルシャがいかがわしい事をされたと勘違いしたようです。
『悪女が恋に落ちた時』48~49話までの感想
感想①ダニエルの心境
今回はダニエルについて考察しました。
ストーリーが主人公視点で進んでいるので、彼の心境については不明な点が多いですが…
ダニエルのセリフを聞くに、ルペルシャへの印象は良いほうに変化しているようです。
酒場で会ってからは友達に昇格。
そして48話では「あなたを気に入った」と褒められ。
さらに49話で、ダニエルの自分の悩みを打ち明けました。
はい、大出世ですね。
あくまでダニエルは遠回しに相談しただけですが、彼から悩みを聞き出したのは快挙でしょう。なにせ、ガードの固い男がたった2回のデートで陥落したのですから。
そもそも彼は最初のころ、ルペルシャを早めに始末すべきだと考えていました。それを考慮すれば、異常なほどに好感度がアップしたと言えます。
感想②ダニエルが心を開いた理由
なぜダニエルは、ルペルシャに心を開いたのか。それはルペルシャの言葉…というか考え方が理由でしょう。
彼女は人工精霊・ゼンのことを、友人のように考えています。
ゼンが苦しんでいるなら助けたいし、そのためには力を手放すことも惜しみません。
このようなルペルシャの言動に、ダニエルも思うところがあったのでしょう。なにせ彼は、人工精霊と人間のハーフですから。
だからこそ彼女が人工精霊について語った時、俯いたり真剣な表情になったり、意味深なセリフを言っていたのかなと思います。
要するに、ルペルシャの日頃の行いが功を奏したワケですね。