NHKで「前野良沢（まえのりょうたく）」のドラマが放送されることになりましたが、彼はそもそも何をした人で、どんな職業についていたのでしょうか？今回は、杉田玄白との関係や子孫・お墓などについて調べてみました！ドラマを見る前の予習に使ってもらえると嬉しいです♪
目次
超基本！前野良沢について
そもそも何をした人？解体新書とは？
まずは「前野良沢（まえのりょうたく）」について、基本的な知識をざっくり簡単に解説していきますね！
前野良沢は、杉田玄白と一緒に「解体新書」という西洋の医学書を翻訳した人です。
「解体新書」には人体の解剖図が正確に書かれていたので、2人は「これはスゴイ！ 世の中に広めよう！」と思い、翻訳作業に乗り出した訳ですね！
「なんで解剖図を見ただけで驚くの？」と思うかもしれませんが、 当時の日本にあった解剖図は、どれもザックリした絵だったんですよ。
そのため、超正確な 外国の解剖図を見てとても驚いたそうです。
ちなみに、とある江戸時代の解剖図は胃や膵臓がとんでもない位置に書かれていた・・・と、学校の先生が教えてくれました。
なんでも、当時は死体を解剖する行為がタブーだったため、専門家による記録が残っていなかったのだとか。
関連：『地図にない道』から太鼓の音が！埼玉の心霊スポットの噂
職業は中津藩のお医者さん
前野良沢の職業は、お医者さんです。ただし、普通の町医者ではなく「中津藩医」として働いていました。藩医というのは、藩に仕えるお医者さんのことですね。
ざっくり説明すると、身分が高く後ろ盾のあるお医者さん・・・みたいな感じです。
ちなみに、前野良沢は両親を早くに亡くしたため、幼い頃は淀藩の医者である宮田全沢に養われていましたが、1748年（寛延元年）に、中津藩の医師である前野家の養子になったそうです。
NHK正月時代劇「風雲児たち」でスポットが！
解体新書は、前野良沢と杉田玄白を中心として翻訳されましたが、実は良沢の名前は解体新書に載っていません。
序文には名前がありますが、肝心の「翻訳者」の部分には、玄白の名前しか書かれていないのです（この理由については、次の章で詳しく説明します）
そのせいか、「解体新書」と聞くと杉田玄白を想像する人が多いようです。歴史漫画などを読んでいても、スポットが当たるのは大抵玄白の方なんですよね(;”∀”)
しかし、2018年に放送されるNHK正月時代劇『風雲児たち』では、前野良沢がメインキャストとして描かれます！良沢の役は片岡愛之助さんが演じることになたので、興味のある人はぜひ見て下さいね。
なぜ杉田玄白の方が有名になったの？
では、なぜ解体新書には杉田玄白の名前しか書かれていないのでしょうか？この点については諸説ありますが、解体新書の翻訳が不完全だったため、前野良沢は自分の名前を出したくなかったらしいです。
良沢が解体新書に自らの名を出さなかったのは、その翻訳の不備を自らがよく解っており、（とはいえ、当時の日本の語学水準からすれば、その翻訳は奇跡に近い完成度を誇っていた）これを恥として許すことができなかったためと言われている。また一説としては、蘭学に対する幕府の対応が微妙でもあったため、万が一の際に、最も蘭語に通ずる良沢に咎が及ぶのを避けるためと、前説の訳の不備に対する良沢の気持ちを杉田が酌み取ったためともされている。
引用元：https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%89%8D%E9%87%8E%E8%89%AF%E6%B2%A2
周りから見れば十分すごいのに、本人だけが納得していなかったみたいですね。現代でも、こういう気質の学者さんって多い気がします・・・
一部では「杉田玄白が名声を独り占めにしようとしたため、前野良沢の名前は記載されていない」という説もありますが、もしそうだとしたら、序文に良沢の名前があるのは妙ですよね。
NHKの「風雲児たち（蘭学革命篇）」では、この辺りの関係についても描かれるようです。ドラマ放送後には内容や感想についてまとめる予定なので、よろしければそちらもご覧くださいね。
お墓は東京都の慶安寺に
前野良沢がこの世を去ったのは、1803年の11月30日。1723年に生まれているので、年齢は80～81歳ということになりますね。
前野良沢のお墓は、東京都杉並区梅里の「慶安寺」にあります。実際の墓石には、良沢のの息子や奥さんの名前（ただし戒名）も一緒に刻まれています。
参考：https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%89%8D%E9%87%8E%E8%89%AF%E6%B2%A2
良沢の子孫っているの？
前野良沢って、子孫はいるのかな・・・と思い調べてみましたが、残念ながらネット上には情報が見当たりませんでした。
杉田玄白の子孫は、甲子園に出場していたそうなのですが・・・
コメントを残す